日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

晩秋の大地を行く 2017 - 一石二鳥

2017-09-18 15:34:46 | 北海道
延々四時間かけて屋内展示を見学し、さらに蒸気機関車が牽くトロッコに乗車してようやく終了となりました。
五時間半滞在した小樽市総合博物館には及ばなかったものの、屋外の車両をほとんど見ないでこれだけ時間を消費したのは、屋内の展示が思った以上に充実していたからでもあります。面積こそあちらには及ばないものの、北海道の鉄道史と蒸気機関車の二本立てに絞り込んで、それぞれを深く掘り下げているところがよく、10形式選ばれた北海道ゆかりの蒸気機関車が、15分の1の模型付きで解説されているのは特に秀逸でした。
二階では幌内線ミニシアターと銘打った映像資料の展示もあり、中でも圧巻だったのが「さらば栄光の幌内線」なる記録映画です。営業最終日に運転されたお別れ列車を、一駅ごとに空撮するという大がかりなもので、もの悲しい旋律が流れる中、悲壮感に満ちた語りがより哀愁をかき立てるという内容でした。15年も前に一度訪ねたことしかない、当時の記憶も薄れてきたと申しましたが、最も印象に残っていたのがこの映像です。改めて視聴しても、当時と同じ鮮烈な印象を残す秀作と思います。
加えてよかったのは、台風の影響で人々が出控えたか、来館者が皆無に近かったことです。四時間滞在したにもかかわらず、大半の時間は貸切同然で、心おきなく鑑賞することができました。見学している間に嵐も去り、まさに一石二鳥でした。

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