日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

色づく秋の九州へ 2013

2013-11-01 11:33:24 | 九州
博多に着きました。ここから先は特急料金が通算されないため、本来なら途中下車しない手はありません。しかし、復路で若干の滞在を予定しているため往路は素通りとし、早々に熊本へ向かいます。列車を一本見送って乗車したのは、孤高の新幹線800系です。
グリーン車にも引けをとらないほど立派な四列のシートには、何と天然木が奢られており、西陣織のシートモケット、簾を使ったブラインドなど、随所に小粋な演出がなされています。従来の鉄道車両の延長線上では考えられない斬新な工夫が凝らされているのは、九州の特急電車に共通する特徴ながら、豪華さ、斬新さというより上品さと格調高さを第一に感じるのが、この形式ならではの特徴です。
全線開業時に投入されたN700系も悪くはないものの、この車両はあらゆる新幹線電車の中でも別格といった感があります。居住性の高さにかけてはかつての100系と並ぶ双璧であり、普通車に関する限りは文句なしの最高峰といってもよいでしょう。トンネルが多かったり防音壁が高かったりで、車窓にかけては話にならない九州新幹線ですが、それを補って余りある名車です。
博多から熊本まで短区間の運用ということもあり、車内はもったいなく思えるほど閑散としています。座席は見かけ倒しではなく実際の座り心地も上々で、頭部のクッションの感触は、E5系の安っぽいウレタンシートなどとは比べものになりません。この座席に悠然と腰掛け、熊本までの小一時間の移動を楽しみたいと思います。

★博多1117/さくら301(5301A)/1156熊本

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