日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

花見の旅in信州 2016 - 傍若無人

2016-04-09 08:47:19 | 甲信越
石段を上がったところでお約束通りに中央アルプスと高遠市街を撮り、続いて三の丸の桜を観賞しています。ありがたいことに空が晴れてきました。軽く一周して切り上げるつもりが、今回も滞在時間が延びるかもしれません。
まさに願ったり叶ったりの展開ではありますが、一つだけ残念なことがあります。嫌なことは最初にはっきり言ってそれきりにしておきましょう。もちろん件の遊覧ヘリのことです。
9時か10時までは猶予があるかと思ったところが、それよりはるかに前から飛来したのには白けました。去年と同様上空を一瞬通過し、しばらく間をおいて戻ってくるだけで、最悪だった時期に比べれば改善されてはいます。しかし、五分と間を開けずに何度となく往復されては、その都度集中力を削がれるというものでしょう。毎度のことながら辟易させられます。

以前関門海峡でも似たような状況に出くわし、俗化もここまで来たかと嘆かわしくなりました。そのとき思ったのは、訪れる客の大半が所詮は一見の、なおかつ二度と来ない観光客だろうと見ているからこそ、彼等に金を落とさせる手段として、蛮行が公然とまかり通っているのだろうという仮説でした。明らかに二度も三度も乗りたくなるようなものではなく、いかにも一見の観光客が喜びそうな代物に見えたからです。
たしかに、500円の入園券を何枚売っても維持費程度にしかならないのでしょう。露店で物を売ってもせいぜい数百円から千円少々です。稼ぐには遊覧ヘリが手早い手段なのかもしれません。しかし、今や俗な観光地でしかない「門司港レトロ」はともかく、「天下第一の桜」と賞賛される高遠の桜の価値を、このようなもので貶めてしまってよいのでしょうか。傍若無人な輩が野放しにされている現状は残念でなりません。
まあ、これは余所者の勝手な理屈です。地元の人々がそれを是としているなら、こちらもそれに従うしかありません。早い時間帯は多少なりとも飛来回数は少ないと予想されるため、今のうちにできる限りの場所を回っておきます。

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