日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

汽車旅in北陸 2015 -とりや

2015-01-18 13:47:35 | 居酒屋
朝食から間が空いて、適度に空腹感が戻ったところでお昼をいただきます。ごく小さい三国の町ではありますが、驚くべきことに当地には教祖の推奨店が二つあります。昨日訪ねた「魚志楼」が非常によかったため、再訪するにもやぶさかではないものの、ここは奇をてらわずもう一軒の「とりや」を選びました。
場所は「魚志楼」から一本道の目と鼻の先です。飲食店の明かりもほとんどない路地裏で、なぜ気付かなかったかが不思議ではあります。見るからに立派だった「魚志楼」の店構えに対し、こちらの建物は特にどうということはなく、教祖の導きがなければ立ち寄ろうとさえ思わなかったでしょう。しかしそこはさすが教祖の推奨店でした。
二重になった玄関をくぐると、右に七席分のカウンターが一本、左には畳の小上がりが二卓。奥には座敷もあるようです。中年の店主が一人でカウンターに立っており、加わるとしても女将一人でしょうか。小ぢんまりした家庭的な雰囲気は好ましいものがあります。カウンターの中ほどに座ると、正面にはガラスケース、突き当たりに冷蔵庫、頭上に経木が並び、左は扉付きの食器棚、右が店主の仕事場となります。整理整頓が行き届き、塵一つなくきれいに手入れされているのはもちろんです。
手元にある品書きの片面には定食、ご飯物、丼物、麺類と一通りのものが揃い、裏面は一品料理という構成です。肴はごくありふれたものばかりで、酒呑みを唸らせる「魚志楼」の黒板に見劣りするというのが率直なところではあります。やはり、この店では座敷で蟹会席などをいただくのが定跡なのでしょうか。しかし、米沢の「加津」のごとく、見た目には平凡な品書きでも、割烹の一仕事が加えられ、上等な肴に昇華されているといったことはあるかもしれません。
昼の部の終了間際に飛び込んだため、一献傾ける時間まではなかったのが惜しまれます。次回三国を訪ねるときは、自転車をあえて借りずに、この店で昼酒をいただくのもよさそうです。

とりや
坂井市三国町神明2-1-2
0776-82-3413
1100AM-1400PM(LO)/1700PM-2130PM(LO)
不定休
和膳ランチ1404円

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