日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

早春の津軽を行く - 出来島埋没林

2020-02-23 15:39:51 | 東北
岩木山麓を左回りに周回し、鯵ヶ沢との境を越えたあたりから、路面に積雪した区間が出始めました。しかし、12時の位置から下山して行くと、いつの間にやら積雪が目に見えて減りました。さらに北上して津軽半島に入るや、雪は全くなくなるという経過です。沿道の案内板が示すままに走り、只今出来島埋没林を訪ねています。
来歴を記した案内板によると、約二万八千年前の針葉樹林が火山灰に埋もれてから水没し、再び地表に露出してきたもののようです。しかしどれがその埋没林なるものなのかがよく分かりません。というのも、目の前に広がる日本海から凍えるような強風が容赦なく吹き付け、立っているのもままならないのです。積雪がなくなったのも、積もるまでもなくこの風に飛ばされてしまうからでしょう。空は俄に暗くなり、一転して寂寥感に満ち満ちてきました。
弘前の市街では湿った雪が根雪を溶かし、次第に春へ向かって行くかのようでしたが、ここではそのような気配を微塵も感じられません。日毎に暖かくなって行く関東と違い、冬から春へ移り変わるには長い時間が要るということでしょう。そう思えばこれもまた早春らしい光景に映ります。
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