本日も予報とは裏腹の好天です。時間が経つほど空は晴れ、西日はまだ十分高い位置にあります。普段ならば酒など後回しにして、暗くなるまで乗車を続けるところです。しかし、今回和歌山まで足を延ばした目的は、少なからずこの店を訪ねることにありました。五時を回ったところで切り上げ「千里十里」の暖簾をくぐります。
「京都へ行くことは赤垣屋へ行くことである」とは教祖の言葉ですが、自身そこまであの店に心酔してはいないと先日申しました。しかし、教祖にとっての「赤垣屋」に相当する位置付けの店はいくつかあり、和歌山では何といってもこの店です。行けば必ず立ち寄って、なおかつ他の店にほぼ行かないということになると、旭川の「独酌三四郎」、長岡の「魚仙」、清水の「新生丸」、福井の「紋や」、奈良の「蔵」に熊本の「瓢六」など、両手で足りる数に絞れてきます。今回もここを素通りするという選択は考えられませんでした。
そこまで愛用してきた理由として、一直線の長いカウンター、その幅一杯に並んだ短冊の品書きなどを挙げてきました。しかし酒場というのは不思議なもので、夥しい短冊に目移りしそうでありながら、注文する品は自ずと決まってきます。特に、近年は和歌山へ来るというと暑い時期がほとんどだったため、選ぶものがほぼ固定化されつつありました。すなわち、五点盛りのお造りに続いて、当店で「泉なす」と呼ばれる泉州の水茄子をいただき、それに一品、二品加えるという献立です。しかし、女将からは品切れという予想外の返答がorz
一品欠いただけでも組み立てが格段に難しくなってくるのは、魚介が大半を占める品書きの中、それ以外の品が少ないという事情によります。つまり「魚仙」と同様の現象です。焼茄子、出汁巻きも悪くはないが決め手を欠くという状況で、目に留まったのは胡麻豆腐でした。正確には、胡麻豆腐の文字というより、半紙に添え書きされた自家製、吉野くずの枕詞が気になったとでも申しましょうか。こうして選んだ胡麻豆腐、大きさ、色は一見すると冷奴のようでありながら、味は紛れもない胡麻豆腐という珍品です。なめらかな舌触りは弘前の「弦や」でいただく黒石豆腐を彷彿させるものの、それとも微妙に違う当店ならではの味わいがあります。何かと使い勝手のよさそうな一品でした。
★千里十里
和歌山市元寺町1-70
073-433-4480
平日 1630PM-2300PM(LO)
日祝日 1530PM-2230PM(LO)
祝日除く月曜定休
黒牛
突き出し(里芋とほうれん草の煮物)
五種盛さしみ
ごまとうふ
はもてりやき
松前寿司
「京都へ行くことは赤垣屋へ行くことである」とは教祖の言葉ですが、自身そこまであの店に心酔してはいないと先日申しました。しかし、教祖にとっての「赤垣屋」に相当する位置付けの店はいくつかあり、和歌山では何といってもこの店です。行けば必ず立ち寄って、なおかつ他の店にほぼ行かないということになると、旭川の「独酌三四郎」、長岡の「魚仙」、清水の「新生丸」、福井の「紋や」、奈良の「蔵」に熊本の「瓢六」など、両手で足りる数に絞れてきます。今回もここを素通りするという選択は考えられませんでした。
そこまで愛用してきた理由として、一直線の長いカウンター、その幅一杯に並んだ短冊の品書きなどを挙げてきました。しかし酒場というのは不思議なもので、夥しい短冊に目移りしそうでありながら、注文する品は自ずと決まってきます。特に、近年は和歌山へ来るというと暑い時期がほとんどだったため、選ぶものがほぼ固定化されつつありました。すなわち、五点盛りのお造りに続いて、当店で「泉なす」と呼ばれる泉州の水茄子をいただき、それに一品、二品加えるという献立です。しかし、女将からは品切れという予想外の返答がorz
一品欠いただけでも組み立てが格段に難しくなってくるのは、魚介が大半を占める品書きの中、それ以外の品が少ないという事情によります。つまり「魚仙」と同様の現象です。焼茄子、出汁巻きも悪くはないが決め手を欠くという状況で、目に留まったのは胡麻豆腐でした。正確には、胡麻豆腐の文字というより、半紙に添え書きされた自家製、吉野くずの枕詞が気になったとでも申しましょうか。こうして選んだ胡麻豆腐、大きさ、色は一見すると冷奴のようでありながら、味は紛れもない胡麻豆腐という珍品です。なめらかな舌触りは弘前の「弦や」でいただく黒石豆腐を彷彿させるものの、それとも微妙に違う当店ならではの味わいがあります。何かと使い勝手のよさそうな一品でした。
★千里十里
和歌山市元寺町1-70
073-433-4480
平日 1630PM-2300PM(LO)
日祝日 1530PM-2230PM(LO)
祝日除く月曜定休
黒牛
突き出し(里芋とほうれん草の煮物)
五種盛さしみ
ごまとうふ
はもてりやき
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