日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

シ舌重力イ木止

2012-08-25 22:12:27 | 旅日記
この展開を予想できた方はどれだけいらっしゃるのでしょうか。結局本日の活動は休止と相成りました。
前日の深夜帰宅が響き、朝目覚めた時点で5時半を回っており、それから出ても中央道の大渋滞を回避できない状況になってしまったというのが直接の理由です。しかし、ほとんど一睡もせず旅立つなど自分にとっては日常茶飯事なのですから、昨日の帰りが遅かったというのはあくまで言い訳に過ぎません。根本的な理由は、肝心な時にどうでもよいことが気になり出すという、人間の悲しい性にあります。
例えば学生の時分、試験前になると散らかった部屋がやたら気になったり、読みかけていた本の続きを無性に読みたくなるといった経験が、誰にも一度や二度はあるでしょう。今回活動に出る気力を削いでしまったのは、まさにそのような邪念でした。旅先で集めた雑多なものどもが無造作に積み上げられ足の踏み場もなくなっていた自室が、この期に及んで気になり始めたというのが一つ。北海道への長旅を翌週に控え、キャンプ道具を含むそれなりの装備を整えなければならず、万全の状態で臨むなら今週末にある程度の支度を済ませておく必要があったというのが一つです。活動日和の週末を棒に振って片付けをしたところで、半月一月もすれば元の木阿弥なのは目に見えており、たとえとるものもとりあえず出発したからといって、大抵のものは現地で買えば済みます。そう分かっていながら、それらが気になって仕方がなくなるというのですから、人間というのは愚かな生き物です。案の定、昨日と同じ真っ青な空を気にしつつ、これなら見切りで出かけてしまえばよかったかと後悔することしきりの一日となりましたorz
とはいえ、外の暑さが半端ではなく、白く大きい雲がもくもくと立ち上る様子は、思い描いていた秋の高い青空というより夏空そのものだったため、普段ほどの喪失感はありません。何年も前の乗船券やら入場券やらが万年雪のように積もり積もった自室は多少なりとも片付き、撮影機材とキャンプ道具を一式取り揃えて、来週の長旅への備えも万端整いました。今回はただ一回の旅立ちではなく、来年の初夏まで続く旅から旅の暮らしの始まりでもあるだけに、「立つ鳥跡を濁さず」の心境で出発できるというのは、ことのほか気分がよいものです。今しかできないことをするという点では、今日の使い道はこれでよかったのかもしれません。
問題なのは明日で、引き続き好天が期待されるため、日帰りという選択肢は依然として残っています。八ヶ岳から小諸、軽井沢と一周して戻るなら日帰りにはちょうどよい距離で、日曜の下りなら中央道の渋滞に身構える必要もありません。しかし依然として「邪念」が渦巻いているのは事実で、明日も後片付けやら何やらで消費してしまう可能性は十分にありそうです。悪魔のささやきに打ち勝つことはできるのでしょうか…
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