日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

シ舌重力イ木止 Part2

2011-04-02 22:09:23 | 旅日記
意外な結末だったでしょうか。それとも予想通りだったでしょうか。結局予告通りに活動は休止となりました。今は大いに後悔していますがorz

都内の桜は早咲きの木で三分から五分、そうでない木は咲き始めということで、これはこれで悪くはありません。とはいえ見頃はおそらく来週末です。そもそも、都内で花見がしたければ、毎朝一、二時間早起きすればよいことです。やはり、この週末は多少の遠出をしてでも西日本へ花見に行くべきところでした。
それがこのような結末になってしまったのにはいくつか理由があります。日帰りでの活動も含めれば、かれこれ二月近くも旅から旅の週末で、金も体力も消耗しきっていたこと、その間に旅先から持ち帰った「戦利品」が無造作に積み上がって収拾がつかなくなりつつあること、震災の混乱などで三週間も相棒を動かせず、ガス欠とバッテリー上がりが気になり始めていること、今週末の天候がそれほどでもなさそうなこと、今週末を逃すと最長五月の下旬まで休養がなくなってしまうことなどです。このような伏線が重なって、「九州は遠い」という江川の捨て台詞が浮かんでしまった次第です(古)
仮に大阪か和歌山あたりで桜が見頃を迎えていれば、九州、四国の次という意味でも、一泊二日に適度な距離という意味でも、比較的躊躇なく飛び出せたのでしょう。しかし、今週末の時点で桜が見頃を迎えているのは高知、熊本、鹿児島といったところで、花見をするなら二週続けて高知へ行くか、中一週で九州へ行くかの選択しかありませんでした。そうなると、行先は先々週に素通りしてしまった熊本が順当ということになります。とはいえ、三週連続となる山陽新幹線を通って、熊本まで1300km近い道のりを延々行く気力が奮い起こせなかったというのが真相です。

結果としては、朝一の新幹線に飛び乗って昼前に博多へ着き、その日の午後は西公園に福岡城など市内の花見の名所をめぐって一泊し、翌朝に熊本へ移動して終日花見に費やせば、二日間を余すことなく活用できたわけで、今となってはなぜこのプランを実行に移さなかったかが我ながら不思議です。ただ、これは過ぎたからこそいえることであって、実際の問題として、昨日や今朝の時点でこの判断をするのは困難でした。というのも、もともと先週末と今週末は都内で花見をするつもりでおり、先週末の四国でさえ、開花が遅れたことから直前になって咄嗟に思いついたプランでした。ましてや、四月になっても都内の桜がほとんど咲かないという事態は想定しておらず、このような突発的事態において、四国の次に九州まで桜前線を遡るという逆転の発想を描くことは、きわめて困難だったといえます。
しかし、語弊を承知でいうなら件の原発事故と同じで、「想定外だった」と言い訳するのはたやすいものの、適切な想定ができていれば、打つ手は確実に存在したともいえます。それだけに、西日本で花見ができるという滅多にない機会を棒に振ってしまったことが、結果論とはいえ実にもったいなく思われてなりません。実際のところ、夕方までに出発すれば、博多の夜を満喫してから翌朝熊本へ向かうという修正案も実行可能な状況だったため、今日の午後は葛藤の連続で物事が一切手につきませんでした。しかも今になって延々と敗因分析までしてしまうのですから、結果としては無理をしてでも出ておけばよかったということになります。やはり、「迷ったら出ろ」という鉄則が今回も見事に当てはまったわけなのですが、そもそも迷うためには一定のプランが存在しなければならないわけで、そのプランを明確に描ききれなかったというのが、今回の最大の敗因といえそうです。

まあ、敗因分析ばかりを続けていても始まりません。今年の経験によって、これまで想像もつかなかった西日本での花見が具体的にプランニングできるようになったという点ではよかったということにしておきましょう。来週末には都内の桜がようやく見頃を迎え、それが終われば桜を追って北上する旅が始まります。今回の失敗を教訓にして、悔いのないよう完全燃焼したいものです。今回浮いた旅費は東北で散財したいと思います。これまでにもそのようにして、なけなしの金の少なからぬ割合を各地に落としてきたのは事実であり、それが「自分にできること」の一つだと思います。開花状況や燃料事情など、不確定要素は多々ありますが、震災を乗り越えた東北の桜に晴れて再会できることを願っています。
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