日本共産党の志位和夫委員長は8月4日、来日中のミゲル・デスコト第63回国連総会議長と都内で会談しました。テーマは国際政治経済から中南米の変革にまでおよびましたが、そのなかで両者は、核兵器廃絶に向けた協力で一致しました。
デスコト議長は、訪日の目的が広島、長崎への訪問にあるとのべるとともに、広島に原爆を投下した爆撃機「エノラ・ゲイ」の機長は自分と同じカトリック信者であったことにもふれ、軍の命令とはいえ、キリストの教えに反するものだと語りました。
デスコト議長は、志位委員長が核兵器廃絶のための国際交渉を直ちに開始するよう要請したオバマ大統領あての書簡について、「自分もすでに読みましたが、あなたの見解に賛成です」と語り、何よりも世論の高揚こそが重要であり、この歴史的好機を生かそうと強調しました。志位氏は、これに同意し、「核兵器廃絶への協力で一致できたことはうれしいことです」と語りました。
話題は中南米に広がる変革の波におよび、デスコト議長は、中南米は「史上もっとも素晴らしい時代を迎えている」と発言。中南米の自主的な統合を主張したシモン・ボリバルやサンディノの夢がいまでは遠い夢ではなくなっており、資本主義でない道を進もうとする国が現れるなど、急速な変化が進んでいると紹介しました。
志位氏は、中南米で資本主義をのりこえた社会をめざす試みが進んでいることに注目し、その前進を願っているとのべるとともに、この方向は大局的には日本共産党が目指す社会と重なりあっていると応じました。
これも野党である日本共産党が外交で、力を発揮することの一例です。
早く日本の政権与党がこういうことをできるような民主的政権をつくりたいものです。