カズオ・イシグロの小説の映画化なので前から観たいと思っていたが、近くの映画館では既に上映終了していたので日比谷まで足を伸ばした。 あまり人気のない映画かと思っていたが、平日の昼間だというのにほぼ満席状態だったのには驚いた。 前作の「日の名残り」と同じくイギリスの田舎の美しい風景と終始静かに流れる音楽で、登場人物の深い感情の抑制がひしひしと伝わってくる。
臓器提供を3回くらい行なえば使命を完了してしまう運命を、免除してもらうことは出来なくても、せめて数年間猶予してもらえないかという僅かな望みも冷たく断たれる。 最後にやり場のない感情に耐え切れず、暗闇に向かって大声で叫ぶシーンは胸に迫る。 そして結局は運命に従って完了を迎える。
一瞬にして家も肉親も失った東北の被災者の人たちも、運命として受入れなければならないことと分かりながらも、余りにも理不尽で過酷な運命に大声で叫びたいことだろう。 でもやはり運命に従って生きるしかない。 二つのことが重ね合わさって重苦しい映画だった。
「わたしを離さないで」の看板
日比谷にはゴジラもいた
臓器提供を3回くらい行なえば使命を完了してしまう運命を、免除してもらうことは出来なくても、せめて数年間猶予してもらえないかという僅かな望みも冷たく断たれる。 最後にやり場のない感情に耐え切れず、暗闇に向かって大声で叫ぶシーンは胸に迫る。 そして結局は運命に従って完了を迎える。
一瞬にして家も肉親も失った東北の被災者の人たちも、運命として受入れなければならないことと分かりながらも、余りにも理不尽で過酷な運命に大声で叫びたいことだろう。 でもやはり運命に従って生きるしかない。 二つのことが重ね合わさって重苦しい映画だった。
「わたしを離さないで」の看板
日比谷にはゴジラもいた