つれづれ雑記

つれづれ:することが無くて退屈なこと
雑記:日常のことを何でも書きつづる

のぼうの城

2012-11-15 | 映画
出だしはいきなり秀吉の備中高松城の水攻めのシーンから始まり、堤防を決壊させると凄まじい水が激流となって城下に押し寄せ、建物を破壊し水没させてしまった。 3Dで作った映像だろうが迫力満点で、明らかに昨年の大津波を思い起こさせ、息を呑んだ。 石田三成が武州忍城を攻めるのにも水攻めをし、再び大津波を思い起こさせる山のような激流。 そして領民が堤防を破壊して水が引いた跡の情景は大津波の後の三陸各地の町の様子と重なり、胸が痛んだ。

馬で疾走するシーンの長回しや3Dで作ったとは思えないほど精巧に出来た合戦場面、堤防工事場面など、映画として楽しく見せる技術や工夫が良く凝らされていると感じたが、何と言っても野村萬斎の謡曲を謡う声のすばらしさ、不安定な小船の上で危なっかしくよろけながら踊る芸のすばらしさに感心した。 伝統芸で鍛えられた人はすごいことが出来るものだ。

ストーリーは大方予測できるし、若手人気俳優の演技も特別なことは無いが、この映画は何よりも見る人を楽しませようという意図が十分感じられ、退屈しない。 とても楽しく過ごせる映画だった。 エンドロールは少々長すぎ、主題歌「ずれてた方がいい」の曲はチョットずれ過ぎていたような気がする。










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