むるあの趣味部屋

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【レビュー】押忍! 闘え! 応援団(NDS)

2005年09月01日 18時00分49秒 | ゲーム(NDS)

■押忍! 闘え! 応援団@NDS
公式サイト
【オススメ度】
★★★★☆
【自己満足度】
★★★★☆



ここに来てNDSソフトが一気に増えてきたむるあですこんにちは(苦笑)
結局JUMP SUPER STARSも購入しちゃったし(汗)

まあそんな中で今回は押忍! 闘え! 応援団(以下応援団)のレビューです。


NDSとしての音ゲーとしてはほぼ完璧
NDSらしさを活かした操作性



ゲームは音楽に合わせて正しく指示された順番に、タッチパネルに表示された番号を押したりするというもの。

押すタイミングはそれほど難しくはないです。
タッチパネルに出てくる番号と、それに対応した大きな円が出てきます。
その円が小さくなっていき、番号の丸と重なった時にタッチすればOK。

その他、タッチする番号にそこからタッチし続ける道が伸びていて、それをタッチ後触ったまま道に沿ってスライドさせるギミックや、風車が出てきて回転させて、成功ゲージをMAXにまでする、というギミックもありますが、覚えてしまえばどれも簡単ですし、タッチパネルをふんだんに使って表示されていくので、直感的に捉え易いので、結構お手軽にできます。

大合奏バンドブラザーズの時に思った「NDS特有のキーの押しにくさや、それに対して直感的ではないドレミとかの音の配置」みたいな敷居や操作性の難しさは感じにくく、音ゲーあまり得意でない人にもオススメしやすいですね。

とはいえ、この操作性も欠点がないわけではないんですが。

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●手が重なって次が見にくい時がある
NDS付属ペンでやると、どうしても利き腕に対して反対に位置するあたりのパネルをタッチをしていると、腕が画面に被って次が見にくい時があります。
それほど一気に右から左に移動する事は少ないですし、曲やパターンに慣れれば気にはなりませんが、自分みたいに手が大きいと結構厳しい時が、難易度あがると多くなりますね。


●類似色同番号ラッシュ

基本的に1~10の番号+色分けで押し順が表示されますが、応援という概念上、キリのいい拍子で次の番号に変わるんですよ。
で、事前に押す番号は表示されるわけですが、たまに数が多く、複数色で同じ番号が一気に表示されることがあります。

一部番号に使われる色が似ているため、混乱の元になりやすいんですよね。
どうせだったら拍子にもよりますが、4拍子なら8まで、3拍子なら9まで、みたいな感じで、連続で行くものはきっちりその番号まで連番の振りをして、大きく色の違う二色とかでまとめていけば、もう少し楽にいけるんじゃないかなぁ……と色弱持ちの自分は思いました。


●円が重なるタイミングがわかりにくい

これは難しい曲や難易度あげてをやるとわかるんですが、音楽の裏の拍子をとったりが多くなるんですね。

だけども、丸が出てきて重なるまでの動きってす~っという動きだから、音楽のリズムとかに「重なる時だけタイミングが合っている」だけなんですよね。
(風車回転とかは回転許可の時間により変わりますが)

なので、複数重ねられていたり、一気に近くにだ~っと並ぶような時は、結構重なるタイミングがわかりにくい時があるんですよね。
リズムで急に裏取るときなんかだとそれで一気にリズム崩し易いですしorz

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まあこれらは結局、曲におけるパターンを覚えればある程度解決はできますので、初見プレイとかでは影響あっても、その難易度・曲に慣れてくれば解決はできますけどね。

そう考えると、タッチパネルによる音ゲーとしては、操作方法としてはかなりうまく作られていると思いますね。



システム面がやや弱め
演出とかが面白いが故に惜しい印象



さて、音ゲーというと、それにあった感じのグラフィックを見せたり視覚効果を出したりするのが一般的だと思います。

その部分は、応援団についても同様です。
ただ、演出が面白い。

基本的に困っている人がいるんですが、彼らが応援団を呼び、困っている彼らを応援団が応援し、成功に導く、という物語があるんですよ。

2画面という特性が活かされていまして、基本的に団員(難易度によりキャラが違う)が指揮を取り、下の画面で対象キャラを応援し、上画面ではそれら応援されているキャラの状況が見られます。
また、セッション区切りがあり、一定の区間を応援すると、その時点での応援成功可否(ゲージ内にセッション毎の成功可否を示すゲージの長さがあり、その長さ以上を保てば応援成功、その長さ以下だと応援失敗(応援継続)、0になるとセッションに関係なく完全失敗(ゲームオーバー))にあった結果で生まれた物語が表示されます。

この辺のやりとりがなかなか面白いんですよね。
困っているキャラの物語毎に応援する曲が違いますし、それで失敗して落ちこんだりしょんぼりしたりする姿を見るにつけ、応援するのにも力が入ります。

勿論プレイ中は見られません(というより見ている暇がないです)が、クリア時の成績確認時に、リプレイを選択すると再生することができます。

それで、応援団員(難易度)と困っているキャラ(選曲)の組み合わせがあり、難易度は最初新入りとリーダー(難易度的には簡単と普通)があり、リーダーをクリアすれば団長、団長をクリアすればチアリーダー(それぞれ難易度があがっていく)登場となります。
……まあまだ団長の終盤の曲でむるあは詰まってますけどねorz

難易度については、一度クリアすればその難易度でのその曲は何時でもできます。
最初だけ一定人数助けると新たな困った人が出る、を繰り返しますが、全てクリアしてしまえば何時でもできますしね。

こういうあたりで、音ゲーとしてはやや異色さを放ちつつも面白いのは確かなんですが、個人的にこのシステム面はやや不満がありました。

まず、曲の練習ができません。

というのも、難易度毎にプレイする曲は、ゲージが0になるとゲームオーバーなんですが、練習モードがないんですよ。
失敗しても最後までできるモードがないため、何回かやっていくことでクリアできる難易度だといいんですが、そうでない(今むるあが詰まっているような)難易度になると、同じ所で何度も失敗、みたいなことも起こり易いんです。
かといって、そこや先を重点的に練習するには、とにかくやりなおすしかないんですね。
結局地道に一歩一歩前に進まないといけないんですけど、これが何度も同じ所で躓かされると厳しいんですよ。

次に、曲中の物語のセッション毎の成否が、その曲クリア時に影響しない。

例えば受験生で、セッション毎の応援を全失敗しても、最後にゲージが残っていれば合格してしまいます。
なんとなく「それって応援いらなかったんじゃ?」という気持ちになるんですよ。

どうせなら、セッション毎の成功可否により「不合格」「不合格かと思ったら補欠で合格」「問題なく合格」みたいな差異があったらなぁ、というのがありました。

後、難易度による映像の変化がないんですよね。
結局登場時のキャラと、応援時に下画面にいるキャラが違うだけですし、下画面の応援は難易度があがり押す量が増える分動きが活発になりますけど、そんなに大きく変わりませんから、一度見てしまうとあまり新鮮味がなくなります。
とはいえ、これは大概の音ゲーである欠点なので仕方ないですが。

こういう点があるのが個人的には残念ではありますが、それでも総じて面白さが損なわれているわけではないのでご安心下さい(^^)



選曲が賛否両論ですが
個人的には「あり」



実はゲームについてはほとんど上記で語り尽くしているので、ここはむるあ主観のお話。
ただ、若干ネタバレな部分もあるので、気になる人はスルーしてください。

うちのblogでもプレイした話をちらっとした時に「選曲が応援団らしくない」というのがありました。
確かに公式で書かれている曲目を見ると、新旧流行りの曲を集めただけ、というようにも見えますし、これで応援? という印象があるのも確かでしょうね。

ですが、個人的にはこの曲目も、このゲームなら「あり」だと思います。

曲が先に決まったのか、物語が先に決まったのかはわかりませんが、応援されるキャラの物語を見ると、「ああ、この曲にしたのはこういう意味だったのかぁ」というのを感じ取る事ができるんですよ。
ほんと、ある曲は歌詞が、ある曲は曲のメロディーが、その物語にいい感じでマッチしてたりするんですよね。
そして、合わせて応援しながらプレイすると鳴るリズムを刻む笛の音なんかも、いい感じでその曲を応援団風に感じさせてくれたりするわけです。
曲目と雰囲気から、先入観を持つと、このゲームの良さを感じられずに終わっちゃうと思うんですよ。
実際、自分が一番好きな応援曲が「Over The Distance」。

この曲、知る人ぞ知る「何処が応援ソングなんだよ!?」って言わんばかりのバラードソング。
なんですけど、この曲で物語を見た時に、正直むるあは涙目でした。

いやぁ、こういう話に弱いというか、このゲームでも唯一「シリアス」な応援だったりします。
そして、曲と物語がしんみりできるのもあり、応援団がでしゃばらない。
何時もなら応援団が呼ばれたら、団員がざっと登場し「押忍!」の掛け声で気合を入れたりするんですが、そういうのがなく静かに応援が始まるんです。

そして物語を見て、曲を聴きながら「これだけは失敗できるか!」と別な意味で気合い入れてやってました。
実際団長クラスでは結構な曲で失敗してますが、この曲だけは完璧ではないにしても、ちゃんと一発でクリアしてます。

そういう意味で、応援団の応援とは「物語の主人公を応援する」所謂「影の主役」だと思うのですよ。
展開するのは応援もある。でも基本は物語であり、そのための曲である。
という風に自分は思いましたね。

勿論それでも「でも、もっといい曲あるよなぁ」とか思う事もあります。
だけど、応援団だからと、それこそ高校野球の応援に使われるような曲ばかりでは、ゲーム自体も単調になりますしね。
そういう意味では、アーティストの曲は、良くも悪くも音楽性による差がありますし、音ゲー的にこういう方向になるのもわかるんですよ。
そこを上手く物語で消化しているこのゲームでは、これらの曲での応援もまた良し! だと、個人的に思っています。



NDS媒体の音ゲーとしては合格点
NDSがあるなら是非触れて欲しい一品



NDSも随分とソフトが出揃いましたし、タッチパネルを活かしたゲームもたくさんでてます。
そういう中で言うなら、タッチパネルを活かした音ゲー、としての初がこのゲームだと思います。

個人的に雰囲気からプレイまで楽しめる一品ですし、初心者でもある程度気軽にできるゲーム性ですので、機会があるなら是非遊んでもらいたいゲームだと思います。




というわけで、久々にS-1関係以外のレビューでした。
さて、明日晩はカンフーか……ええカンフーですともorz