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小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(29)&CG

2008-08-05 13:41:41 | 小説・鉄槌のスナイパー(第一章)
小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(29)&CG

「私じゃない、妻に詫びてくれ」。
「奥さん、回りくどい聞き方をして済みませんでした。どうか許して下さい」。
「いいえ、警察のやり方は分かっていますから。前もそうでした。あの時も刑事さんと同じように聞かれました。
たいして調べもしないで自殺と決め付けて片付けてしまったんです。一年半まえ友代が死んだ時も、何処から薬を手にいれたのかさえ調べなかった。今度もそうですよね。
絶対自殺なんかじゃないって私と御両親があれだけ訴えたのに、警察は聞いてくれませんでした。自殺に間違い無い。そう言って担当の刑事は迷惑そうな顔をして私達を睨みつけたんです。
佐々木友代さんは自殺したとされる五日後には私とデパートに行って、春休みに旅行に着て行く服を買う事になっていたんです。
そんな人が自殺なんかしますか。親友だった私には親にも言えない事も話してくれていたんです。そんな人が私に遺書も残さないで死にますか。
その事も総て警察に話しました。でも京都府警は取り合ってくれなかったんです。だめ警察ですよ京都府警は」。
美保はそう言うと刑事は黙ってしまった。そして静まり返った。
「奥さん、良く言った。署長にそう言って出直して来い」。傍観者の中からそんな声が耳に届いた。
「私たちには返す言葉がありません。確かにそう言う事があったかも知れません。ですが私達も一生懸命なんです。事件を幾つも抱えていましてね。どうか分かってくれませんか」。
「刑事さん、何を分かれと言うんです。秘密主義の警察の事なんか何一つ知っている人はいないのが現状でしょう。
刑事がどんな事件を抱えながら、殺されたのかも知れない者の事件を調べているなんて一般市民に分かり用がないでしょう。
被害者の遺族にしてみたら担当の刑事が頼りなんですよ。それを被害者の友人に聞き込みに来て、そう言った聞き方をしたり、都合が悪くなると刑事の仕事も分かって欲しい、ただ分かって欲しいなんて無理です。私は夫として此れ以上の協力は拒否させます」。
「そうですか、分かりました。どうも失礼しました。一つだけ聞かせて下さい。いつまで滞在されます」。
「そんな事お答えする必要はないと思いますが」。
私は腹が立って仕方がなかった。少し言い過ぎた感じもした。すると刑事はすごすごと帰って行った。
「やあ~っサッパリしたね。刑事にあれだれ啖呵を切ればスッキリしたでしょうな、アッハハハハけっこうけっこう」。
そう言って恰幅の良い老人はホテルを出て行った。美保は唖然と見ていた。
そしてアイスコーヒーを持ったまま呆然としているボーイから飲み物を受け取ると美保に渡した。そして一気に飲んで部屋に帰った。
「京平さんがあんなに怒ったの見たの初めて。頼もしかった」。
「僕だって怒る時は怒るさ、美保、すぐに夕方の新幹線のチケットをホテルに用意させてくれないか。怒って帰ったと見せ掛ける」
「はい、すぐに電話します」。
美保は受話器を取ると東京行きの新幹線の切符を頼んでいた。すると間もなく電話が入った。四十分後の五時三十五分発のこだまのチケットが取れたと電話が入った。
私達はすぐに支度して荷物を持つとロビーに降りた。すると、支配人が申し訳なさそうに歩み寄った。
「紺野様、誠に至りませんで申し訳ございませんでした」。
「いいえ、ホテルが悪いんじゃありません。警察が気に入らないだけです。また来ると嫌ですから帰ります。済みません御迷惑をお掛けしました」。
「またのお越しをお待ち申しております。お気を付けてどうぞ」。すると外は陽が傾き始めていた。そして夕暮れの街に出た。
私たちは駅へ歩いて駅舎に入った。まさか尾行はないと思ったが確認すると駐車場に向かった。そして車に乗り込んで携帯で左京区にあるホテル、サンフラワー京都に予約を取った。
「美保。明日の段取りは話した通りだから。今夜はゆっくりしよう。明日の晩決行する」。
「でも心配だな。少しでも不安な事があったら中止してね」。
「うん、分かっているよ」。
そしてホテルに向かった。そしてサンフラワーホテルの手前にある24時間営業の無人駐車場に車を入れた。
「どうしてこんなに入れずらい所に入れるの?・・他にも空いているよ」。
「この位置は監視カメラから死角になっているだろ。ナバーブレートが映らないんだ。右は絶対に向くなよ」。
「え~っ、そうなの。なんでも良く知っているね」。
「年の功だよ、だいたいこの位置はそうなんだ、学生の頃駐車場でアルバイトしていたから分かるんだ」。
美保は俯き下限で車を降りた。そしてホテルに向かった。
そんな道すがら、ふと頭に浮かんだのは三年前だった。豊島樹脂にいた頃、会社の研修で京都に来た頃の事が不意に思い出されて懐かしい感じて歩いていた。
そしてチェックインして部屋に通され、家に電話した。両親を騙す必要はなかったが、ホテルでの事を話した。
そしてホテルを出て今夜は東京に泊まり、十日の夕方に帰ると伝えて電話を切った。
「なんかお義父さんやお義母さんに申し訳ないね」。
「しょうがないさ、敵を欺くには味方からって言うだろ。何も知らない方がいいさ。美保、食事は何がいい」?
「うん、和食が食べたいな。お刺身に煮物とお味噌汁におしんこ」。
「よし、食べに出ようか。近くに和食の美味しい所があるんだ」。
「え~っどうして知っているの」?
「うん、三年前に会社の研修でこのホテルを使った事があってね、それで街を少し知っているんだ」。
「なんだ、そうだったの。さっきも道を良く知っているから不思議に思っていたの。なんだ、来ていたのか。じゃあ案内して下さる、あ・な・た」。
「はい、奥様。アッハハハハ、愛しているよ美保」。
「うん、私も好き。大好き、愛しています」。
美保は抱き着いてキスした。美保の心臓の鼓動が伝わってドキドキと波打っていた。そして美保を抱き上げて寝室に運んだ。
「駄目よ、汗かいているから。嗚呼ッ・・・駄目~っ」。ミニの中に手を忍ばせ、ショーツの中に手を滑らせた。
そして降ろすと舌を入れた。そしてベルトをゆるめた。
NO-28


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