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小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(76)&CG

2008-11-23 19:30:58 | 小説・鉄槌のスナイパー(第二章)
小説・鉄槌のスナイパー・二章・NOー(76)&CG

「そうか、それは御苦労さん。気を付けてな」。
巡査は不動の姿勢になると敬礼した。三河は軽く頷いて敬礼すると車を出した。
そして手帳をしまうと先を急いだ。
「三河さん、警視の威力は凄いですね」。
「ええ、階級組織の中では絶大です。私も昔は泣かされましたよ」。
そして荒川の小代一丁目の河川式にいたのは予定した時間を十五分も過ぎた十一時三十分だった。車を止めると扇大橋に走って向かった。
すると、橋の下から大騒ぎしている男の声が聞こえてきた。二人は周りを見て人気のない事を確かめるとお面を被った。
そしてホルダーから銃を取り出して安全装置を解除した。
「三河さん、行きますよ」。
「ええ、早く済まして帰りましょう。奴等チャカ持っているかも知れませんから気を付けて下さい」。
京平は頷いて堤防を降り始めた。すると三河が肩を押さえて止めた。すると京平を後に三河が下って行った。
「おい、待ったか」。
「なんだ~っ手めえは、あっちへ行けや。殺すぞ」。
「まあそんなに怒るなよ。飯島、大塚、暴走族を解散しろや」。
「何を言ってやがる、それより何だそのマスクは。顔を出せや。俺達が怖くて顔も出せねえのか。え~っ」!
すると三河は意気なり銃を発射した。飯島聡は吹っ飛んだ。すると一人がジャンバーに手を入れた。
後ろに居た京平は引き金を引いた。すると、倒れた男の手から銃が転がった。それを拾おうと男が手を出した。京平は構わず額を打ち抜いた。
「あわ~っう撃つな。撃たないでくれ、殺さないでくれ~!頼む~!」。
「黙れ!嘗めるなよ小僧が、佐々木だな」?
「は、はい。佐々木勝です。撃たないで下さい、お願いします」。
「おい、さっきの答えを聞かせろ。族を解散するのかしないのか」。
「はい、言われた通り解散します。解散させます」。両手を合わせガタガタ震えながら酒臭い匂いをさせていた。
「よし、その銃を川へ捨てろ。それと四人の携帯電話も川へ投げ込め、下手なまねするな。命を縮める事になるぞ」。
佐々木は転がって光っている銃の銃身を逆さに拾うと川へ投げ捨てた。
そして血だらけで横たわる男達から携帯電話を一つづつ川へ投げ捨てた。そして最後に自分の携帯を投げ捨てた。
「よし、お前だけは生かしておいてやる。お前は24だったな」」?
「ははい、二十四です」。
「その年になってまだ暴走族なんかやって楽しいのか。人の迷惑はどうでもいいのか?・・・おい、返事次第では殺すぞ」。
「はい、済みません。もう二度と暴走族はしません。それに迷惑をかけて済まないと思っています」。
「お前はどんな人達に、どんな迷惑をかけたんだ。言ってみろ」。
「それは、警察や一般の市民にです。交通妨害したりバイクを盗んで改造して乗り回しました。恐喝も盗みもしました」。
「そうか。佐々木、手を出せ。どっちの手で盗みをしたんだ」。
「か勘弁して下さい、俺大工なんです。手を怪我したら仕事が出来なくなります。もう絶対にしませんから勘弁して下さい」。
佐々木は泣き崩れた。京平は地面に伏せて泣いている頭の際へ一発発射した。ドスッと鈍い音がして土が舞い上がった。
「あわわわ、かかか勘弁勘弁して下さい。真面目になります。族は解散しますから許して下さい。子供がいるんです。お願いです、殺さないで下さい」。
「いいか良く聞け。小沢浩、田代英雄、小宮大介。知っているな」。
「はい、族のリーダーです」。
「さっきみんな死んだ、私達の組織が始末した。その三人も言う事を聞けば死なずに済んだのにな。お前、何か見たか」?
「・・・いいえ、な何も見ませんでした、聞きませんでした」。
「そうか、約束は守れ。もし、誰かに話したり約束が守れなかった時は何処へ逃げても隠れても組織が捜し出して貴様を殺す。家族だろうが女房子供だろうが俺たちに情けはない。同じ目に合うからな。分かったな」。
「はい、約束は守ります。助けてくれますか」?
「ああ。行け。振り向いたら殺すぞ。早く行け」。
「有り難うございます。約束は守ります。有り難うございます」。佐々木勝は凄い勢いで走って行った。そして滑って転んでは起き上がり、振り向かないで逃げて行った。
京平と三河は佐々木の姿が見えなくなると反対側に足早に歩くと車に戻った。そしてマスクを取るとその場を離れた。
「紺野さん、明日私は非番ですから私も一緒に白馬に行きます。今夜は検問が凄いですからね。銃は一人では持って帰れませんよ」。
「ええ、いまその事を相談しようと思っていたんです。助かります。でも本当に良いんですか」?
「はい、最後まで責任を持てですよ。アッハハハハ・・・」。
こうして何処をどう走ったのか裏通りを走りつづけ、検問には一度もかからず一時間半ほど掛けて氷川台の自宅に着いた。
そしてガレージに車を入れて座敷に入ったのは二時近かった。三河はすぐに風呂の支度をすると京平を入らせた。
そして出ると自分も入り、まるでカラスの行水のように素早く出て来た。
「これで硝煙も洗い落としたし、腹越しらいして行きますか」。
すると、三河は食べ残した大量の寿司桶を冷蔵庫から出して来た。
京平は銃の手入れをして弾丸を出し、ブリーフケースにしまった。そしてガンホルダーをビニール袋に入れるとバックの底にしまい、着て来たブレザーやセーター、スラックスもきちんと畳むとビニール袋に入れバックに入れた。
そんな姿をニヤニヤしながら三河昇は見ていた。こうして食事を済ませた二人は三時前には自宅を出た。
すると、至る所で検問がされていた。三河はその度に警察手帳を提示し、聞かれると友人であり、白馬に泊まりに行くと説明していた。
検問の巡査は疑う事もなく敬礼して車を通した。
そして新宿北郵便局の前で車を止めると三河は手袋をしてビニール袋に入った封筒を取り出して投函した。
それは暴走族を解散させる為に行ったと言う犯行声明文だった。
そして高速一号に乗り、高井戸に向かって中央自動車道に入った。
京平は車のデジタル時計を見ると三時三十二分だった。そして三河は右の助手席は怖いと後部座席に移っていた。
「紺野さん、ついにやってしまいましたな」。NO-76-84


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