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小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(32)&CG

2008-08-08 03:33:42 | 小説・鉄槌のスナイパー(第一章)
小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(32)&CG

「はい、家の明かりはそのままで裏から出るんですね」。
「復唱するな、黒い服を着て誰にも見られるな。分かったな」。
私は時計を見ながら受話器を置いた。そして宝池に向かった。そして見付けておいた場所に車を止めると真田の来るのを待った。
すると、一台のタクシーが池の反対側で止まった。目を凝らして見ると紙袋を下げた真田貴明だった。そして佐々木友世が殺されていたベンチに向かって歩いていた。
私は車を離れ、ベンチの真後ろの草むらに身体を潜めて待った。
真田は辺りをキョロキョロ見回しながらベンチに座った。
予定より五分ほど早く到着した。
「振り向くな、その間まで聞け。袋をそっと後ろに投げろ」。
言われるまま紙袋をガサガサ音をさせて丸めてそっと投げた。ドサッと草むらに落ちた袋を拾った。
「どうして殺した、結婚を迫ったからか?・・・」。
「聞いて下さい。自分は誰も殺していません。父が、父が二人を殺したんです。二人から献いで貰った金も父に言われて取ったんです。自分は父の命令で次から次へ女から金を」。
「そうか、思った通りだ。それは言い逃れや嘘じゃないだろうな」。
「はい、あんな父は親だと思っていません。だってそうでしょう、息子に紐をやれなんて親が何処にいますか」。
「なるほどな、思ったとおりだな。今の話しは録音したからな。それでお前のアリバイがちゃんとしていたのか」。
「自分が話した事は父には言わないで下さい。殺されてしまう」。
「それで両親は何処へ行ったんだ」。
「長野県の松本です。松本のみそら野のペンション・マリブとか言う所へ今日から一週間の予定で旅行に行きました」。
「お前いま言った事は事実か。どうして父親が息子のお前にそんな事をさせるんだ。誰が考えても変だろ」。
「自分は養子で本当の親子じゃないです。自分は医者になれなかった事を恨んで詐欺師みいな事をさせられるようになったんです」。
私はその話しに嘘はないと思った。
「父親をどうして欲しい」。
「あんな父は要らない、家を出て一人で暮らしたいです。自分はいつも能無しだ、バカだって言われ続けて来ました。あのベンツだって女が引っ掛かり易いからって買わされたんです。
家を出ようにも育てて貰った恩があります。母は父とは違って自分を可愛いがってくれます。そんな母を一人残して家を出られないんです」。
「本当はな、お前を殺しに来た。でも気が変わった。こっちを見ろ」。
「いえ、見ない方が良いです。見れば殺されます。貴方は九州や大坂で要人を殺したスナイパーでしょう」。そういう声は震えていた。
そうか、そう思い込んでいるのか。じゃあそれを使うか。計画を変更した。
「分かっていたのか、この金はどうやって集めたんだ」。
「はい、父の通帳から黙って降ろしました。・・・また叱られます」。
「そうか、じゃあこの金は父親を始末する代金として貰おう。足りないが後でまた貰いに来る。
お前と母親は生かしておいてやる。でも忘れるな、一言でも喋ったら二人の命はないからな」。
「はい、有り難うございます。決して誰にも話しません。済みません、もし警察に父の通帳から降ろしたお金の事を聞かれたらどう話せばいいですか」?
「そんなの適当に考えろ。仲間がお前を見張っているからな、それから真面目に働け、女を食い物にした時は分かっているな」。
「はい、恩は決して忘れません。まじめに働きます。失礼します」。
「おい、それを持ってけ。裏から入れよ」。
私は袋から一つの束を真田の足元に投げた。真田は拾うとポケットに入れ、タクシーを降りた方へ歩いて行った。
私は銃をホルダーに戻し、小さくなって行く真田貴明を見ていた。まさか、父親が息子に女から金を巻き上げさせていたとは想像もしていなかった。
すると、真田は通り掛かったタクシーを拾うと乗り込んだ。京平はそれを確認すると車に戻り、ホテルに戻ると駐車場に入れて非常階段から部屋に戻った
「お帰りなさい、こっは上手く行きました。どうでした?・・」。
「うん。美保、聞いて驚くなよ。真田貴明は二人を殺してない。父親だ」。
「エ~ッ・・・でもどうして父親が殺すの」。美保は愕然と見詰めていた。
私は真田から話を聞いた通りに話した。
すると、信じられないように目を丸くして驚いて聞いていた。
「嘘~っ、まさかそんな事ってあるの。そう、貴明は養子だったの。でもその話しに間違いはないの。貴明は自分が生き延びたいために嘘をついてるんじゃないの」?
「いや、あれは真実を話しているよ。刑事が言っていたろ、息子にはしっかりしたアリバイがあったって。
まさか息子の付き合っている女性を父親が殺したとは警察だって考えないさ。ましてタクシーの運転手まで貴明の事を悪く言うんだからね。荒手の稼ぎ方だよな」。
「そう、それで貴明を許してやったんだ。じゃあ父親ね」。
「うん、それが今日から一週間の予定で安墨野のベンション・マリブに行っているんだってさ」。
「えっ、マリブさんだったら知り合いじゃない。どうするの」?
「うん、この金は代償に貰って来た。真田の奴、一千万用意してあった。百万は貴明にくれてやったよ。金がないと困るだろ」。
「まったく人が良いんだから。そう、父親が首謀者だったの」。
美保は自分の父親の事が不図思い出していた。自分の父親も会社の為に娘の自分を財産家に嫁がせようとしていた事を。
そして貴明に同情のような感情が生まれているを感じていた。
「でもこっちは旨く行ったのよ。ベルボーイの人ったらシャワー室に貴方が本当にいると思ってね、頭を下げてったわよ。私帰ってから笑っちゃった」。
「そうか、でもこうなって良かったかも知れないな。帰りに真田の家の前を通ったら、あの刑事がまだ車の中で張っていた。始末していたら大騒ぎになっていたな」。
「まだって、行くときも居たの」。
「うん、だから明かりを着けたまま裏か出てタクシーで来させた」。
「じゃあ私達が騒いだから調べてくれる気持ちになったのね。でも父親が首謀者ならあの刑事も空振りね。それでどうするの、もし貴明が刑事に話したら」。
「いや、それはないよ。貴明は父親に言われて女性を食い物にして金を献がせていたにすぎないからね。それに貴明は僕たちを例の殺し屋だと信じている。少し脅かしておいた」。
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小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(31)&CG

2008-08-08 03:31:09 | 小説・鉄槌のスナイパー(第一章)
小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(31)&CG

「ああ、今出るよ」美保は私に声を掛けるタイミングを覚えていた。
「これならバッチリね、ボーイさんがルームサーピスをもって来て私がドアを開けるとどうじに。貴方、来たわよ。って言うと「ああ、いま出るよ」って聞こえる。ボーイさんは貴方がシャワーを浴びていると信じてアリバイ作りは完璧ね。私もシャワーから出たばかりのカッコウでいようか」。
「うん、髪を濡らしてバスローブで出てくれれは尚いいかもな」。
「分かった、じゃあそうするね」。
すると美保は帯びをほどいて浴衣を脱いだ、下着は付けていなかった。全裸になった美保は濡れた私の体に抱き着いた。
「京平さん抱いて、抱いて下さい」。抱き上げてベッドに運んだ。
美保は何時に無く激しく悶え、官能に達すると、力が抜け、グッタリと横たえた。そして唇を重ねた。そして腕を枕にいつしか眠ってしまった。
そんな眠りの中、美保の手が私の手を探して持つと、胸に運んだ。そして背中を向けると腕を抱くように眠っていた。
美保を背中越しに抱いて寝息を聞いていると、いつしか眠っていた。
そして十日、目を覚ますと美保はベッドにいなかった。時計に目を移すと既に十時を回っていた。
シヤワーを浴びて着替えようと洋服を見るとメモが残されていた。
「コインランドリーに行って来ます」と書かれていた。
すると、間もなくドアの鍵が開いて美保が戻って来た。
「京平さんお早よう、良く眠っていたから。ホテルの地下にコインランドリーがあるのね、助かっちゃった。それに夕べ出したクリーニングも出来ていた」。
美保はTシャツにG~ンズと言うラフな恰好に薄と化粧していた。
「そう、食事はどうしようか。もうモーニングは終わってしまったから。何か頼もうか」。
「うん、私サンドイッチにミルクがいい」。
受話器を取るとルームサービスを頼んだ。すると、数分でドアをノックする音がした。私は印象を強くさせる為にチップを包んでベルガールに渡した。
そして食事を済ませ、カメラ片手にロビーに降りた。すると、ルームサービスを運んでくれたベルガールが歩み寄って来た。
「先程は有り難うございました。あんなに沢山戴いて宜しいんでしょうか」。と少し不思議そうな顔を見せた。
「ええ、いいんですよ。今夜また一晩お世話になります」。
私は美保の肩を抱くようにホテルを出た。そして駐車場に行って溜まった料金を払い、少し曇った空の下、平安神宮から岡崎公園、動物園、そして野村美術館と見学して駐車場に戻った。
そして駐車場に向かい、半日で溜まった料金を払ってホテルに帰った。
その頃には陽が傾きはじめ、西の空には夕焼けが眩しく映った。
「疲れたか」。美保は笑顔を見せながら腕にまとわりついた。
「ううんちっとも、こんなに歩いたのは久し振りだけど、ゆっくりだったから少しも疲れてないよ。汗流そうか」。
美保は買って来たお札や土産の小物を整理していた。そして風呂の湯が溜まるころになると二人で入った。
そして出ると窓の外は夕闇に包まれ、夜景がチラホラ輝き初めていた。時計を見ると六時半を回っていた。
美保はクリーニングから戻って来た袋からスラックスと薄いブルーのサマーセータを取り出して袋から出して私に渡した。
美保はバスローブを落とすと、真っ白なショーツをはいてブラを着け、ペアのサマーセーターを着た。そして真っ白なパンツをはいた。そしてスニーカに履き替えてホテルのレストランに向かった。
美保は和食を頼み、私はショウガ焼きが食べたくなって美保とは別メニューを頼んだ。
食事を済ませ、時計を見ると七時半、部屋に戻ると花火を持ってロビーに下りた。そしてホテルからバケツを借りて水を入れて庭に出た。
そして花火を点けて遊んだ。すると一般客も寄って来た。皆んなで遊んだ。
私は業と風下に座って硝煙を体に浴びた。
誰もがどんな目的で花火をしているのか分からないだろう。美保は含み笑いを浮かべにがらはしゃいでいた。
そして三十分もすると、多めに買ってきた花火も終わり、後片付けをして部屋に戻った。
そして、旅行バックの底から分厚い辞典を出した。タオルに巻いた銃を取り出した。そして手袋をするとホルダーから銃を外して渡した。

そしてテープレコーダーのスイッチを入れ、話すタイミングを何度となく聴いて練習していた。私はグリーンのジャージに着替え、同色のスニーカーを履いた。そしてガンホルダーを肩に消音器を着けた銃を入れてジャンバーを着た。そして九時、私は小銭入れをポケットに入れて美保にキスした。
美保は私に帽子を被せるとドアを開け、廊下に人気のない事を確認すると「気をつけてね」。と美保はエレベーターへ走った。
そしてOKと左手で合図した。私は走って非常階段に行くと外へでた。
思った通り、裏には人気は無く、私はタオルを首に巻いてジョギングしながら駐車場へ走った。
すると、二人の男が入り口にいた。私は自動販売機でジュースを買いながら居なくなるのを待った。するとすぐに走り去った。
そしてメーター料金にコインを落とし、車を出して東山に向かった。私は目立たないよに車を走らせた。
そして茶町の真田貴明の家に近付くと、家の手前には車が止まっていた。
車の中には二人の男が乗っていた。
私は手前の十字路を右折して公園の反対側に車を止めた。双眼鏡をだして見ると、ガレージの中には真田のベンツが入っていた。
車を出して一町ほど走って公衆電話を探して電話を掛けた。するとすぐに出た。
「真田です。いつもの人ですか」。真田の声は震えていた。
「ああ、用意は出来たか」?
「はい、何とか借りて全額揃えました。言われた通りピン札は一枚も入っていません。どうすれば良いですか」。
「よし、家には誰がいるのか」?
「いいえ、自分一人です。両親は今夜は帰って来ません」。
「家の明かりを点けたまま裏からでろ。車は使うな。タクシーで宝池に向かえ。あのベンチ分かるな」
「はい、あそこへ行くんですか。別の所じゃ駄目ですか」?
「駄目だ。断れば商談は終わりになる」。
「いえ、行きます。必ず行きます」。
「では22時ちょうどに来い。もし誰かと来たり知らせた場合は分かっているな。商談はその時点で破談だ」。
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