やっパリ、メトロで。

パリ在住だったブログ主が語る、パリ・フランス、日本の交通系散歩日記。鉄分やや多め。

【駅】Perreire - Levallois駅(RER C線)石積みアーチが地下に!?

2013-06-17 | Métro 駅
 
RER C線のPontoise方面支線(C1線)にあるペレール・ルヴァロワ駅 (Perreire - Levallois)のホームです。
壁はアーチを描く古めかしい石積み、
それに対し、天井や柱は近代的で、不思議な雰囲気です。

このC1線のパリ市内区間(Avenue du Président Kennedy駅(16区)~Porte de Clichy駅(17区)間)は、
1988年の開業ですが、
路線自体は元を辿ると大変古いものであることがわかります。

以前にプティット・サンチュール線 (Petite Ceinture「小さいベルト=小環状線」)という、
パリ市外縁をベルトのように取り囲む環状鉄道路線がありました。
1852年~1869年の間に建設され、乗合馬車や路面電車、バスとともに、
パリの交通網の一部として旅客に利用されましたが、
メトロ(地下鉄)の発達によって1934年には貨物線化、
1990年代には路線の役割を終えました。
この西~北西側の一部区間がRER C線の線路として再利用されているものです。

プティット・サンチュール線のうちの一部は掘割で建設され、
線路は地上より下を走っていましたが(凹の下の部分に線路があった)。
石積みの壁はこの時代のものです。
この区間のRERへの改装工事に際し、
天井に蓋をするような形で、線路の地下化が行われました。
C1線に乗っていると、地下鉄のようになっているのはこのためです。
蓋の上の空間は現在、緑地帯や駐車場、自転車専用道などとして使われています。

そのため、このホームから見ると、天井は近代的、壁は古めかしいものとなっています。

この古い路線を、さまざまな形、さまざまな行き先のオール2階建て電車が行きかいます。

Z 20900系電車

プティット・サンチュール線の現在については、
今後、このブログでも取り上げていこうと思っています。

ところで、プティット(小)・サンチュールがあるからには、
グランド(大)・サンチュールも存在しました。
これについても、また今度。