みらいやの小説創作・新人賞挑戦日記

講談社児童文学新人賞にて最終選考まで行った「みらいや」の新人賞挑戦日記。「駆け出し作家の執筆日記」に変わる日は近いのか?

新作本文、とりあえず書き始める。

2007-04-03 | 小説執筆
 プロットは完全にできあがっていないものの、新作の本文をとりあえず書き始めてしまった。自分は書き始めに苦労するタイプで、書き始めてしまえば途中で詰まったり、終わらなくなったりはしない。むしろ実際に書きながらのほうが、プロットは出てきやすい。前作の長編もそうだったし、あまり深く考えずに執筆に入ってしまった。
 最初の一節を書き終えたが、正直不安はある。読者の気持ちを物語りに引きこめているか? 状況や設定は、説明にならずに、それでいて適切に提示できているか? 読者が疑問を抱くような矛盾点やおかしな設定はないか? 自然に続きを読み進めたくなるような引きや伏線はうまく張れているか? 冒頭部は本当に気を遣って書かないといけない。特にキャラに対していかに早く、読者に親しみを持ってもらうかが重要だ。そのへんが果たしてできているのか? 物語設定も、今後の大まかなストーリーもわかっている自分の目で、それを判断するのは難しい。こういうとき、お互い批評をいいあえる同志がいるとありがたい。
 毎日執筆に専念できる状況なら、一、二か月もあれば初稿は完成しそうだが、自分の状況ではそうはいかない。肉体労働も再び始まり、それに加えて翻訳も不規則に入ってくる。そんな中、ノルマを決めて無理して書いても、果たしていいものができるのか、モチベーションを維持できるのか、怪しいものがある。出版と収入を前提として書くプロの原稿とは、この点が大きく違う。やはり前作と同じように、自分が楽しむことを基本にして、無理なく書けるときに書いていこうと思う。最低でも来年の春に間に合えばいい。そのぐらいの気持ちでいよう。
 去年の秋に長編を仕上げて以来の新作だ。とにかくいまは書いていて楽しいし、充実感を感じる。それが一番だ。