〈第三項〉論で読む近代小説  ◆田中実の文学講座◆

近代小説の読みに革命を起こす〈第三項〉論とは?
あなたの世界像が壊れます!

2月の講座のお知らせ(一部訂正)

2024-02-21 06:58:38 | 日記
2月24日(土)にいつもの講座を開きます。
今回のテーマは「小説とは何か ―芥川龍之介『白』再読―」です。 

先月は「小説とは何か」を特に「追悼 亡くなられた小泉浩一郎さんの霊に向けて―
「森鷗外生誕一五〇年記念シンポジウム」を起点にして―」というテーマで、
三島由紀夫の『金閣寺』をどう読むかをお話ししました。

どちらも問題にしていることは死と生の相関の問題です。

今回はその死と生の相関をテーマにした芥川の近代小説の一つの極意のような小説、
『白』、これは童話の形式ですが、近代小説のそのものでもあります。
これをいま世界の戦争を意識しながら、問題にします。
 
『白』は大正12年、芥川が死の3年前に書いた犬についての童話です。
これは友だちの黒君を見殺しにしたために体が真っ黒になった「白」が
飼い主の家の「坊ちゃん」や「お嬢さん」に追放されます。
その後、命を棄てて人のために尽くし、「義犬」となり、
最後にまた元の白い犬になって「坊ちゃん」「お嬢さん」に喜ばれる話です。
これは芥川の自決とも深く関わっています。
 
わたくしは以前、この『白」について、
「『白』の行方―近代文学は「愛と認識のからくり―」というタイトルで論じました。
これは平成23年(2011年)3月、都留文科大学『国文学論考』に掲載されました。
今回、これを実に13年ぶりに読み返してみました。
当日は、現在、これをどう読むかをお話しします。

以下はいつもの係の方から掲載依頼された掲示文です。

はじめて方も歓迎します。大勢の皆さんのご参加をお待ちしています。
※下記時間は日本時間です。
作品  芥川龍之介の童話『白』
講師 田中実先生(都留文科大学名誉教授)
日時 2024年2月24日(土)13:30~15:30

参加方法 zoomによるリモート
申込締切 2024年2月23日(金)19:00 まで

参加をご希望の方は、下記申込フォームから申し込んでください。
申し込まれた方には、締め切り時間後に折り返しメールでご案内します。
https://forms.office.com/r/B41gNUxr2z
(昨日アップした申込フォームは先月のものでした。失礼しました)
問い合わせ:dai3kou.bungaku.kyouiku@gmail.com
主催 朴木(ほおのき)の会