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P の本棚

自分が読んだ本や見た映画の記録として。
ストーリーの紹介や感想ではありません。
あしからず。。。(__)

母恋旅烏 荻原浩

2006年06月14日 | 荻原浩
レンタル家族!?というなんか怪しい響きの職業を持つ家族。だけど実は元は旅劇団。仲がいいのか、悪いのか。だけど、なぜか芝居から離れられない家族の物語。登場する家族みんなが不器用でいて、ちょっと愛しい。

最初はだめ父さんだった父親が終盤、かっこいいところを見せる。家を飛び出したはすの息子や娘もいつしか戻ってきて…。

寛二の最後の言葉が少し切ない。。。
荻原さんらしい作品です。

なかよし小鳩組 荻原浩

2006年05月04日 | 荻原浩
ユニークなクリエーターたちがいるユニバーサル広告社の石井社長が持ち帰ってきた仕事は、指定暴力団小鳩組のCIだった。
オロロで活躍したキャラクターたちが、コワモテのおじさんたちを相手にまたもや大活躍。杉山と早苗のおかしく心温まる掛け合いが、読んでいて気持ちいい。最後はちょっびり切ない。。。

オロロ畑でつかまえて 萩原浩

2006年05月02日 | 荻原浩
日本最後の秘境とも呼ばれる(?)牛穴村の青年会と、弱小なんでもありのユニバーサル広告社のクリエーターたちが織りなす、村おこし騒動…。

荻原さんの描くユニークなストーリーをぜひご一読ください。
しかもこの物語は、どうも続編があるらしい。。。
そして、私はそれをすでに手に入れました。だって、面白いねんもん。

ハードボイルドエッグ萩原浩

2006年04月25日 | 荻原浩
マーローのハードボイルドの世界に憧れて探偵になった主人公。しかし回ってくる仕事は動物さがしばっかり。そんな探偵事務所に秘書をやとうことになった。応募してきた写真にはダイナマイトボディの美人。
出会いを楽しみに待っていた主人公の前に現われたのは・・・。
最初は 少しまどろこしいくらいなのだが、ちびの登場からだんだんとリズムに乗ってくる。萩原さんらしい、てんぽいい作品でした。

噂  萩原 浩

2006年03月29日 | 荻原浩
公園で見つかった少女の死体は足首が切り落とされていた。そしてその殺人事件にそっくりな殺人鬼「レインマン」の噂が渋谷の少女たちの間でささやかれていた。

小倉と名島のでこぼこコンビが、少しずつ事件の真相に迫っていく。でも、読み進めていってもなかなか真相が見えてこない…。一体誰が、何のために?

「口コミ」は、マスメディアと対照的なプロモーションと言われる。しかし、だんだんと携帯やメールが利用されるようになって、様子も変わってきた。でも、たしかに情報の発信者にたいする信頼度はかなりあいまい…。
「噂」というタイトルにあるとおり、噂は噂。誰にもコントロールできないものなんだろう。


コールドゲーム 萩原浩

2006年02月24日 | 荻原浩
「ぼくの大切なものをうばった君へ 君のたいせつなものをうばいに行くよ」という言葉に、少し怖さを覚えながらも、手に取った。

重松作品にも頻繁に出てくる「いじめ」。子供は無邪気で、残酷だ。そして、子供のままでしかいられなくなった大人。それが最も残忍なのかもしれない。この「コールドゲーム」に出てくる子供と大人に、たいした違いなどない…。
読み進んでいくにつれて、どんどんと事件が現実のものとして、自分のそばに近付いてきているような感覚におちいる。迫ってくる不安感、恐怖。そして、深刻さを増す事件を、二人の少年の男同士の友情が乗り越えていく。
きっと、大切なものをうばわれた子供は、自分自身の中にある何かを奪われたのだ。そして、大人になった君の「たいせつなもの」は、自分の周りにいる人だったりするんじゃないかな。
大人になるということは、「大切なもの」が自分の愛すべき人たちに変わっていくことなのかもしれない。子供だから分かることもあれば、大人になって分かることもある。
だから人生はコールドゲームじゃいけないんだよね。

神様からひと言 萩原浩

2006年02月01日 | 荻原浩
「書店員おすすめの1冊」って、あちこちの本屋で書いていたので、最初は本屋の業界本かと思っていました。お客様相談室。いわゆる、クレーマー担当を、ある日突然命じられた男のサラリーマン物語です。
とはいえ、悲哀が漂う悲しいお話などではありません。腕に狼の刺青を彫った、元○通マンだったという設定の男が、中小食品メーカーの新設の販促部に入社し、馬鹿な経営者や上司たちに一泡吹かせる物語です。
この話は結構、映画化するといいかもしれません。「7人のオタク」や「みんなの家」みたいな個性的な登場人物たちは、映像化すればより一層、強烈なキャラクターを醸し出すと思います。