花はなぷりんのささやき

わたしのかんさつ日記

布都御魂の剣(フツノミタマ)~石上神宮

2010-12-02 09:20:21 | 神社・神話

大国主命と国譲りの交渉を、剣の切り先を上にして波間に突き立てあぐらをかいて行ったとされる武甕槌命・経津主神が託された「布都御魂剣」は実に強い破邪の霊力をもっていて「布都御魂」は「みたま振り」の儀式に用いる祭具を指していて、宮廷祭祀の鎮魂の儀礼に使われたものだそうです。昔、石上神宮の拝殿の奥は人が足を踏み入れてはいけない「禁足地」になっていました。明治時代この神社の宮司が思い切ってここを発掘してみると、勾玉や剣や鉾など4世紀の遺物が埋まっていました。当時は、それほどまで多量の神宝があったと推測されます。

「みたま振り」とは、鎮魂祭のことで、みたまふりは鎮魂の古語で、死者の魂を鎮め、あらたに復活することを祈る死と再生の儀式なのだそうです。そして朝廷における、その鎮魂の儀式を担当していたのが物部氏でした。そうした視点から、物部氏は霊剣を祀る司祭であるといわれ、経津主神は、剣の霊を祀る司祭の神格化という説もあります。また、鹿島は海と陸との境にも位置しており、鹿島神というのは中央から見れば境界に宿る神霊だったそうです。一般に境界に宿る神霊というのは悪霊の出入りを防ぐ霊力を持つものとされ、古くから大事に祀られたました。
この剣は神武東征で熊野において神武天皇が遠征中、森で熊の毒気を食らい寝込んでしまった折り、天照大神、高木神、武甕槌神が天皇のお供をしていた高倉下の夢枕に現れ、「我が太刀を授けよう、朝になったら倉を探すがよい」と告げて、目が覚まし高倉下が倉を探すと、一振りの剣が見つかったのです。
これが布都御魂剣で、この剣を用いて神武天皇は大和を平定したことから、平国之剣(くにむけしのつるぎ)と呼ばれることもあるそうです。

この剣はその後、物部氏の祖・宇摩志麻治命により宮中で祀られていたましたが、物部氏の伊香色雄命が、奈良県・石上神宮(いそのかみじんぐう)に遷し「石上大神」として祀りました。

石上神宮(いそのかみじんぐう)には、かつて素戔嗚尊神が八股大蛇を退治した時の剣・十握剣(トツカノツルギ)の神格化として、布都斯魂(フツシミタマ大神)・布都御魂剣(平国之剣くにむけしのつるぎ)の神格化として布都御魂(フツノミタマ)・布留御魂(フルノミタマ)の十種神宝の3柱が神格化として祀られています。

また、ここは朝廷の武器庫でもありました。 ここには国宝・七支刀(ななつさやのたち)も奉納されています。これは日本書紀の神功皇后の巻で神功皇后52年9月に百済から奉られたと記されている剣で特別に鍛えた鉄を使ったので、敵を打ち破る霊力が備わっているとされており、物部一族の象徴・神宝ともいえる剣です。

布都御魂剣の出自は、不透明ですが、私の想像で~^^;素戔嗚尊神が八股大蛇を退治したに出て来た草なぎの剣と同じような「対」のようなもの、だったのじゃないか?と思います。剣ばっかり出て来てわからなくなりそうですが迦具土神は、生まれてすぐにその首を切り落とされ、このときに用いられた剣が、十握剣です。

切られたのは出産時にイザナミの陰部に火傷ができ、イザナミは死んでしまい、イザナギが怒ったからです。そのイザナミの死ぬ原因になった、十握剣(トツカノツルギ)から滴る血が固まって天の安河のほとりの岩群となり、これが経津主神の祖でした。その血糊から 武甕槌神など八体の天空神が生まれ、死体からも八体の山の神が生まれた」といわれています。

八と八だから、迦具土神は母で「剣の母」だったんじゃ~その剣の祖迦具土神を産んだのだから、イザナミは死んでしまった??剣の祖を産むんだから死んでもおかしくないですけど、その話と八股大蛇を退治して大蛇の尾から出てきた宝剣「草なぎの剣」の話しとダブって観えます。

なんとなく、八股大蛇はイザナミが黄泉の国に行ってしまい、イザナギにミットモナイ姿をみられて、忌み嫌うようになって、悲しみから狂い、おかしくなった化け物の姿なんじゃないのかとイメージしてました。「自分はこの国の食べ物を食べてしまったのでもう戻れません」と言っているのに、イザナミを恋しく思うイザナギの落ち込んでいる姿を見たイザナミは、「黄泉国の神様に相談して、戻れるかどうかもう一度聞いてきます。」と言ってイザナギを中を覗くことを禁じて、待たせました。待ちきれなくなったイザナギはついに約束を破って覗き見たのは、八柱の雷神が体に付きまとい、ウジの湧いたイザナミの死体でした。自分の夫に約束を破られ恥をかかされたしまったイザナミは、魔物とともに後を追いかけてきます。そして近くにあった巨大な岩で黄泉比良坂を塞ぎ、岩をはさんで、イザナミが「お前の国の人間を一日1000人殺してやる」というと「それならば私は、一日1500の産屋を建てよう」とイザナギは言い返し、夫婦の戦いの始まりとなりました。


素戔嗚尊神の妻・櫛名田姫は美人だったそうですから素戔嗚尊神が出雲に来る前に、八股大蛇の生贄になった七人の娘たちも、美しかったことでしょう。約束破って、姿を見たら手の平を返したような態度に憎しみを覚えちゃって、気の毒でもあります。
イザナミの妬み、僻み、悲しみ、怒り、嘆きは炎ようだったり、イジケ虫と執拗差のベタベタ感から蛇から火を吐く、八つ頭のある蛇から龍の姿だったんじゃ~。話しがズレてしまい、コジツケめいたお話にも聞こえたらすいません。

でも、これって私たちにもあることなのかもしれないです。「妬み、僻み、悲しみ、怒り、嘆き」の感情が沸いて来ても、それを乗り越えてないものにして生きていくと、人生にとって大切な「宝剣」が見つかるのかもって・・・。尻尾の方から出て来るのは円熟した人がそのことに気がつくことが多いとの意味かもしれません。熟してなくても今の時代は、見つけることができると思うけど。。。

迦具土神の血から岩石の神、火の神、雷神、雨の神、水の神、風神など、それに山の神が生まれたとされていますがもっとも知られているのは火の神だと思います。これは火山が噴火したときに発生する現象からイメージされ、地の深くに眠る龍が起きて起こす地震と地震に関連して噴火が考えられる火山との繋がりもあるのかなーと思いました。

この布都御魂剣はそう言った意味で、以上の文から考察すると、日本の守り刀と言えたのじゃないでしょうか~^^;。

今日もいっぱい想像話しを作ってしまいました。軽ーく聞き流してもらえれば・・・と思います。

ところで、大河ドラマの坂本龍馬の最終回が終わりましたね。私は坂本龍馬の流れても止まらない血を見て、迦具土神を見てるみたいでした。あの時代に役目を果たして若くして亡くなり、多くのもの残して行ったような生き方が~。
スマップの香取さんが2004年に三谷幸喜脚本の大河ドラマ「新選組」に出演したのも、千葉県佐原市にある香取神宮からやって来た経津主神と縁があったのかな?草薙さんとも仲いいし^^とか、先日、出かけたライブの「the HIATUS」の細美さんは千葉県香取市出身だったの思い出しこちらも、経津主神と何か?名前も「武士(たけし)ブシ」だしなぁーと思ったりしました。またコジツケぽいですが、偶然が重なると、神話も実話っぽくて楽しくお勉強ができます(笑)ね^^



今日もお付き合い、ありがとうございます。



十握剣(トツカノツルギ) :伊邪那岐命によって、迦具土神は、生まれてすぐにその首を切り落とされ、このときに用いられた剣が、この十握剣です。息子の首を切った剣で、縁起の悪い話ですが、斬られた息子の迦具土神も、この剣に宿る神霊として生き延び、その後、この剣は時として「火之迦具土」の名で呼ばれ、彼の炎の力が宿った剣であることを表していました。
迦具土神の首から出た血潮が近くの岩に飛び、その血糊から 武甕槌神など8体の天空神が生まれ、死体からも8体の山の神が生まれたといわれています。


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