アメリカのロックバンド、"Guns N' Roses"(ガンズ・アンド・ローゼズ)のアクセル・ローズ は、ロック史上唯一無二と言われたカリスマ的存在のボーカルリストです。
1980年代から1990年代初頭までの全盛期は、とても人気があり破天荒な問題児としてその悪名を轟かせました。
その背景には、実の父親が彼が4才の時に家出し、母が再婚した義理の父親から身体的、性的暴力を受けていたとされ、また母親も再婚相手から暴力を受けていて、これが後の彼の精神不安定、女性との性的関係に影響を与えていると言われており、常に精神が不安定で、人を極度に信用できなくなってしまったのはこういった暗いバックグラウンドがあるからであろうと言われています。
元メンバーで、親友であったイジー・ストラドリンは「有無を言わせない独裁者のように暴れたかと思えば、次の瞬間世界で一番優しい男になる」と言うほど、精神が不安定な一面もあるそうで、ライブ中にビデオ撮影をしていた客に殴りかかり、そのままステージをキャンセルし、暴動が起きて逮捕されたこともありました。
1992年、東京ドーム公演の来日時、昼食に注文したステーキの焼き具合が指定のレアよりも火が通っていたと怒り出しシェフに皿を投げつけるも、その後に当公演ライブ映像収録の主任スタッフに涙を流しながらその事を謝罪する場面をコンサートスタッフらに目撃されてました。
またその後は元モデルの彼女(エリン)に慰めてもらっていたという情報もあり、相次ぐメンバーとのトラブルや脱退、"Guns N' Roses"のバンド名の所有をめぐったメンバーとの法廷での泥仕合など、常に人間関係がうまくいかず独裁者的なイメージがある人だそうです。
しかしアクセル自身はそういった自分の性格について悩んでいるらしく、「なんでみんなが自分から離れていくのだろう」と落込むことが多々あるらしいです。
コンサートの開始は数時間遅れもざらで、その殆どがアクセルの会場入りが遅れたためで、ゲフィンとのデビュー契約時も、「コンタクトレンズが見つからない」という理由で遅刻し、ゲフィンの経営陣を2時間に渡って待たせたとか…。
破天荒な問題児には、家庭環境が関係あるのでしょうかね。母親の再婚相手に虐待って、最近はよく聞きます。
アクセル・ローズのような、感情が両極端で周囲を巻き込んでしまう精神状態は、よく聞く疾患でいうと「境界性人格障害」という心の病ににているのじゃないかと思います。
境界性人格障害は「ボーダーライン人格障害」とも呼ばれ、以前は、神経症と精神病の「境界」(定義が難しい)にある病気とされましたが、現在では独立した病気として位置づけられているそうです。
大きな特徴としては、不安定であることです。そして不安定な窮地にいつも立たされているため、理由もないのにイライラしてしまったり、慢性的な憂鬱な気分になったりしてしまうこと多く、かと思えば、逆に安定している場合もあり、冷静で人一倍論理的に話します。でも、感情は時間単位、日単位で変化します。
人が変わったようになり、他人を攻撃したり自分を傷つけたりして、直前までは尊敬の対象だった人を急に攻撃したり、時には自己破壊的な行動に出るパターンもよくあるそうです。
また、対人関係をうまくコントロール出来ないという状態に悩まされることもあり、同じ相手に、ある時までは普通に親しみを持って接していたのに、突然にそれが豹変し、いきなり攻撃的な態度を取ったかと思うと、今度は温かい態度で接するようになったりと、不安定さから、態度や行動に現れることが多く、周囲を困らせることも特徴のひとつです。
例えば自殺未遂[リストカット(手首を切る)、薬をまとめて飲む]など、自殺としては成功率の低い方法を、繰り返したりすることもあるそうです。自殺の演技をしているように見え、また、いい自分・悪い自分をうまく使い分け、他人を思うままに操作する傾向もあるので、まるで光をあてる角度によって美しくも醜くもなる、特殊な多面体のようなとこるがあるそうです。このため、家族も友人も医療者も、対応に苦慮する面があるそうです。
境界性人格障害の患者さんの中には、自分の衝動を抑えることが難しく、そのために不本意ながら反社会的な行動を(病気が原因で)取ってしまう方も存在するのだそうです。
「境界性人格障害」はDSM-IV-TR(精神障害の診断と統計の手引き)の診断基準9項目のうち5つ以上を満たすこととなっています。
アクセル・ローズの特徴が似ているからと言って、この病気なのではないかみたく軽はずみに書いて、ファンの方すいません。
でも、精神的な疾患の症状をよく読むと、普通の人でも、時々、あてはまることがあると思います。例えば、理由もなくイライラすることなんて、しょっちゅうではないですが、私も子供もたまにあったりします。
気分が落ち込んで鬱状態なこともあったりで、ホルモンバランスなのか、精神的な「病気」なのか?病気というほどなのか、段階があって、病気かどうかを見極めるのは、難しいように感じます。
病気まではいかないけど、その傾向があてはまるなんて、結構あって、アクセル・ローズは特別じゃないように思います。
それは、原因の関係も一部あるからかなーと思います。
原因については、次に考えてみたいと思います。
今日もご訪問、ありがとうございます。
双極性障害です。