～風は何処へ～

　　　　　　　


風を呼んでいる
窓辺のテラスにある　珈琲カップ

風を待っている
誰もいない　木斛の小さな庭

風に会いたい
ざわめきだつ　野原の小道で

風は悪戯好き
思い通りにならない　吐息ひとつ

風を感じる
森の戯言　木々の叫び　風の流れ

風の何故だか　ひとり言
このまま　吹かれても

風の優しさ　怖さ
どうだろう　いつもいつでも

風の囁き　喚き　暴声
風や　雲や　空や　小窓や　陽や････

風の群れだろうか
一人きりでいたい　でも嫌で

風が気になる
通り抜けるだけで～

風が見つめるもの
いま　この時　この瞬間

風は我が儘だろう
きっと　周りを見ない

風の調べが好き
私にしか　聴こえない

風は友達かも知れない
何もかも　受け入れて

風はひとりぼっち
何を怖がっている

風を許してみたい
くだらない　ひと言

風に会いたい
あなたがいる　風のなか

風は何処へ
風を追って～