昨日レンタルして観た映画です。
明と暗の間でゆらぐ人の心、それと同様に揺れ動く人と人の関係の不確かさを緻密に描いた作品。
観終わってまず思った事は完結したストーリーじゃないってことことかな。
観る側によっての解釈で話が変わるみたいな..
猛の曖昧な記憶の中で話が何度となく反転していく事でどれが真実かは判らないってところがひとつ。
猛の回想シーンで彼の日和見加減でコロコロ(ゆらゆら)と変わっていき最後の方で吊り橋で起こった事の回想ですら本当かも判らない..。
自由奔放な人生を送ってきた猛が智恵子との関係で兄に後ろめたさを持ちそしてそれが兄をかばう?ことになったのかなと..
少なからず偽善のところがあったのかなとも思いました。 決して兄弟だからかばうのは当たり前というのは お・い・と・い・て!
兄とのやり取りの中で切れていく猛。そして裁判所での証言(偽証?)7年が過ぎ切れ掛かっていたモノを兄弟の絆を取り戻そうとしていく・・そして最後のバス停での兄の「微かな笑み」
意味ありげ~な笑みでした。 どんな意味がこめられた笑みだったんでしょう?? 事件の真相は白か黒かは闇ですが兄も平凡な生活の中から抜け出したかったんでしょうね。自由に生きる猛に羨ましさと嫉みを抱く中で、自分からは抜け出せない世界をその猛によって抜け出させるようしむいた様にも感じられました。ちょっとした猛への復讐とでも言えるのでしょうかね?
ということで、僕的にはようやく鳥篭から抜け出した「お兄ちゃん」はバスに乗って行ってしまうが結末かな~って・・。 ?!?
しかし最後の笑みは・・
兄が(猛、僕ももう自由なんだ。ありがとうな。)良くも悪くもみたいな感じに取れて仕方ないス。
ちょっとしたナゾ?
兄の腕の引っかき傷が最後に2本になっていた事。
アレも猛の記憶の中での描写なのかな? ことによっては智恵子の爪から兄の皮膚とか兄の傷から智恵子の何かがって
感じで証拠にも成り得なくもないのに。助けようとして出来た傷なら突き落としたということから大分変わってくるのにな・・。
猛がシャツの袖で傷を隠したのはナゼ?始めは兄をかばうおうとしてたんじゃないの?
最終的に観終わった自分が一番ゆらゆらさせられました!!