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星野智幸「植物診断室」

2010年06月16日 | は行の作家
40歳を過ぎて独身を通す水島

二人の幼子をもつ幹子から
夫でもなく父親でもない大人の男の役割を依頼される
女である自分は息子に大人としての手本は示すことが出来るが
大人の男としての手本を示すことが出来ない
男としての手本を示せる大人はどこにいるのだろう
息子には元夫のような男にはなって欲しくないけど
どんな男になって欲しいのかと考えるとはっきりしない
放っておけば元夫に知らず知らず引き寄せられていくのを中和するためにも
少なくとも元夫とは違うタイプの男と触れさせたい

夫でもなく、父親でもない、大人の男の役割

水島・幹子・幹子の二人の子供

4人の関係はどうなっていくのか
結末は語られていません

水島が受けている
植物診断=心のカイロプラクティック
自分が今、植物で言うとどんな状態なのかを診てくれる
それで本当の自分の状態に戻してくれる
いつも、診断の最後に診断師が
『あなたはあなた以外の何ものでもありません』と微笑みます

私も受けてみたいです

砂漠にたった一人生き続ける大木?

地下茎を共有し地上に芽を出すスギナ?

自分は自分という人間以外の何ものでもないことを
自覚しながら忘れているのかもしれない…


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