「ひみつのなっちゃん。」
2023年
【Amazon Prime Video】
友人の死をきっかけに集まった3人のドラァグクイーンが織りなす珍道中を描いたヒューマンコメディ
ある夏の夜、新宿2丁目で食事処を営む元ドラァグクイーンのなっちゃん(カンニング竹山)が急死
友人のバージン(滝藤賢一)、モリリン(渡部秀)、ズブ子(前野朋哉)の3人のドラァグクイーンは、なっちゃんが故郷の家族にはゲイであることもドラァグクイーンをしていたことも隠していたと知り、慌ててなっちゃんのアパートに行き証拠隠滅を図ります
そこにやってきたなっちゃんの母・恵子(松原智恵子)に葬儀に参列するよう誘われ、なっちゃんの秘密を守るため自分たちがドラァグクイーンであることを隠して“普通のおじさんたち”として、なっちゃんの故郷、岐阜県郡上市を目指すことになります
3人の団結あり、仲間割れあり、軽めに進むお話はコメディとしてはOKですが、マイノリティの苦悩や踊れなくなったバージンの心境などはもっと掘り下げて描いて欲しかったかな
なっちゃんの葬儀で、感情を抑えきれなくなった3人は、恵子の前で真の姿を曝け出してしまいます
3人が棺桶に取りすがったことでなっちゃんの身体が転がり出てしまい…
私には、このシーンが本作のクライマックス
なっちゃんの母親が心の底からなっちゃんを愛していたことが分って「じ~ん」ときました
滝藤さん、身のこなしも表情も、全てが美しかったです
中村倫也さん主演のドラマ「珈琲いかがでしょう」でスナックのママとして生きる男性役を観ていたので驚きはなかったものの、感心するばかりでした
渡部さんも前野さんも、『男性』が『オネエ』ではなく『オネエの男性』を演じるのは相当難しかったのではないでしょうか
何気に郡上八幡ご当地映画だったようで、岐阜県と愛知県で先行上映されていました
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