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映画『同級生』

2016年02月24日 | 映画鑑賞記
帰省から戻って来て、早々に見に行ってきました、映画『同級生』。

原作は、中村明日美子さんのコミックス。
『同級生』と、その続編である『卒業生』、共に大好きで!

映画も、とても楽しみにしていたのです(//▽//)


■映画『同級生』予告編



勉強よりも、バンド活動に一生懸命な、人気者の草壁光。
入試で全ての教科で満点を取ったという、真面目な秀才・佐条利人。

合唱祭に向けたクラスでの練習の時、一人だけ歌を歌っていない佐条を見た草壁は、「お勉強の出来る秀才くんは、お歌なんか歌ってらんねーってやつかな?」って思うのです。
でも、放課後、教室に忘れ物を取りに戻った草壁は、誰も居ない教室で、一人、歌の練習をする佐条の姿を目撃します。
初めて言葉を交わす2人。

そして草壁は、佐条が決して、合唱の練習を馬鹿にしていた訳では無く、単に、眼鏡の度があってなくて、黒板の楽譜が見えなくて歌えなかっただけだった、楽譜を読めないながらも、ちゃんと歌えるようになろうと、一人で練習をしていた・・・という事を知るのでした。

そんな佐条を見た草壁は、とっさに、「歌の練習、見てやろうか?」と声を掛けるのでした。

こうして、二人は、放課後などに、歌の練習を重ねていき。
やがて、お互い、恋心を抱いていることに気付いていきます。

「好き」という気持ちをストレートにぶつけて来る草壁と、男同士ということに戸惑い、迷いつつも、少しずつ草壁の想いを受け入れていく佐条。

けれども、「高校生」という限られた時間はどんどん流れていき、卒業後の進路の問題が2人に迫って来るのでした。



・・・というお話。BLです。

もう、凄く良かったです~(//▽//)

髪の色も華やかで、バンド活動に一生懸命で、一見、派手なイメージのある草壁。
一方、キッチリと制服を着こみ、眼鏡をかけて、真面目そのものな秀才・佐条。

見た目も、言動も、全く正反対な2人が、ふとしたきっかけで言葉を交わすようになり、そして、それが、恋心に発展していく。

その過程が、とても美しく描かれていました。

高校生という限られた期間の中で、移りゆく季節。

夏の暑さ。
汗ばむ感覚。
セミの声。

秋の少し冷たい雨。

冬の冷え込んだ空気。

そして、再び夏。

空気の匂いまで感じられそうなくらい、丁寧に、季節の描写が描かれていました。

そんな移りゆく季節の中で、少しずつ、少しずつ、関係を深めていく二人の姿が、とても美しいのです。

この映画のキャッチコピー、「まじめに、ゆっくり、恋をしよう。」の通り、本当に時間の流れがゆっくりで、その中で、自分達の関係や気持ちに真面目に向き合っていくところが良いのです~。

2人共、お互いに大好きなのに、その気持ちに真面目に向き合い過ぎて、時に傷つけあったり。

高校生ならでは・・・っていうか、「初恋」ならではの不器用さにキュンと来ました。

っていうか、行動派で感情を優先する草壁は、いつも、ストレートに想いをぶつけて来てて。

一方、慎重派で何事も先を考えて行動する佐条は、想いの先の先まで見越して、どうしても、踏みとどまってしまったりで。

2人共想いは同じ、そして、互いに真面目に考え、主張していることは正しいんだけど、それでも、すれ違ってしまうところとか、凄く切ないです。
何か大きなエピソードがある訳では無く、本当に、高校生の普通の日常の中の恋愛なのですが、でも、とても余韻が残る恋愛物語でした。


そうそう。

昨日の日記にも書きましたが、原作に忠実に、2人が持っているのがガラケーっていうのも、また良かったと思います。

今時の高校生なら、きっと、スマホのLINE等が、恋愛のツールににっているのでしょうが。
この2人は原作通りに、二つ折りタイプのガラケー。

メールを送っても、既読なのか未読なのかも分からない、でも、連絡つかなくて・・・っていう、ヤキモキ感とかありますよね。
そういうガラケーならではで感じられる切なさも好きでした。


本当に、原作の空気感を大切に映画化しているなぁっというのが伝わって来て。

鑑賞後はいつまでも、いつまでも、余韻に浸れる、ステキな作品でした。

この続編である『卒業生』も、是非、映画化して欲しいです。


そして。

昨日、改めて原作を読み返してみたのですが、本当に感動再びでした。

その上で、来場者特典のコミックスを読むと、もう感涙で・・・・(;_;)

いつまでも、てつまでも余韻が残っています。

また来週、見に行こうかな??(//▽//)

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