緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

整備が進む首都圏の道路:全線開通に向けて整備が続けられている外環道

2014年07月07日 08時00分00秒 | 都市の時代と、東京


外環道、正式名称「東京外かく環状道路」は、東京都大田区から埼玉県を経て千葉県市川市に至る延長約85キロの高速道路です。首都圏の3環状(中央環状線・外環道・圏央道)の中で中間に位置しているもので、都心から半径15キロ圏の縁を描くルートとなっています。

東京の周囲のベッドタウンを通過するルートであり、湾岸線、第三京浜、東名高速、中央道、関越道、東北道、常磐道、京葉道路、東関東道を相互に接続する計画で、首都圏全体における自動車交通の中で最重要路線のはずなのですが、2014年現在でも自動車専用部(高速道路)の大泉JCTから三郷南ICまでの区間と、一般部(一般道路)の和光市から松戸市までと市川市内の区間しか開通していません。

1992年11月:和光IC-三郷JCT開通、川口JCTで東北自動車道・首都高速川口線、三郷JCTで常磐自動車道・首都高速6号三郷線と接続。
1993年10月:美女木JCTで首都高速5号池袋線と接続。
1994年3月:大泉IC-和光IC開通、大泉JCTで関越自動車道と接続。
1998年5月:美女木JCTで首都高速埼玉大宮線と接続。
2005年2月:大泉JCTの外環道内回り→関越道ランプ2車線化。
2005年11:三郷JCT-三郷南IC開通。
2017年度:三郷南IC-高谷JCT(首都高速道路湾岸線交点)が開通予定。
2020年:東名JCT(東名高速交点)-大泉JCT(関越道交点)が開通予定。

…関東地方にお住まいでない日本全国の皆さんにはピンとこない話かもしれませんが、3400万人もの人間が生活していて、日本最大の物流拠点である世界一の経済圏の関東平野に、21世紀の現在であってもこのような環状高速道路が満足に整備されていない状況そのものがおかしいのです。これでは日本は、世界との「都市間競争」に勝てない。

過疎地に設備過剰ともいえる高速道路を整備するお金があるなら、地方ではなく経済成長を担っている東京と名古屋、大阪に投資すべきだと誰だって感覚的に解っているはずなのですが、これに関しては政治的思惑が存在するので難しい課題です。東京の場合は首都なので幾分は投資がなされてきたのでマシな方かもしれませんが、名古屋と大阪の道路整備は目も当てられない状態となっています。

今後の整備状況はどうなっているのか
全長85キロの長さを持つ外環道の内、現在供用されているのは三郷南から大泉までの約34キロです。東側の「千葉区間」と、西側の「東京区間」が開通すれば、全線開通となります。

次の完成区間として2017年度を目標に整備が進められているのは、三郷南ICから高谷JCTまでの約16キロの区間です。東京区間に関してはまだ計画段階で、開通の目途は立っていませんが、2020年に東京オリンピックが開催されることが決定したことから、何かしらの動きがある可能性が高くなってきました。

2017年度に開通予定の千葉区間
松戸市小山から市川市高谷に至る延長約12.1kmの区間が千葉区間であり、「千葉外環」の愛称で呼ばれています。道路の構造は基本的に、高速道路部が下段、一般道路部が上段の掘割スリット構造となります。各工区での用地取得率は99パーセント以上に達していて、現在も2017年度の開通に向けて工事が続けられています。

千葉県北西部の東京のベッドタウンに住んでいる私にとっても、この高速道路の開通は今から楽しみです。今まで千葉から東名高速や中央道、関越道方面へ向かって車で行くには、首都高速を通って東京都内を通過する必要がありました。都内の首都高速はトラックが多くて合流やら分岐があって複雑で、あまり通りたくない場所だったのですが、この外環道が市川まで開通すると、外環道経由で東北道や関越道、中央道方面へ迂回して快適に走ることが出来るようになるのです。



東京区間については、2020年のオリンピックが起爆剤となるのか
関越自動車道(練馬区・大泉JCT)から中央自動車道(三鷹市・仮称中央JCT)を経て、東名高速道路(世田谷区・仮称東名JCT)に至る区間が「東京区間」です。この区間の都市計画決定がなされたのは1966年(昭和41年)ですが、実に50年が経過しているにもかかわらずまだ完成していないことになります。当初は高架構造になる予定だったのですが、沿線環境への配慮の観点から2003年(平成15年)に大深度地下(40メートル)を通る計画に変更されました。

2007年4月に都市計画(変更)決定、事業化が始まります。2013年9月8日に東京での開催が決定した2020年夏季オリンピック大会までの完成を目指しています。関越-東名を6車線(片側3車線)、設計速度80km/hで整備する計画であり、これにより現在約60分要している関越-東名は約12分へと大幅に短縮されるものと予測されています。1日あたりの交通量は8万8900-10万800台で、概算事業費は1兆2820億円を見込んでいます。

この東京区間が完成すれば、東名高速道路から中央、関越、東北道方面へ一気に迂回しながら短時間で走ることが出来ます(その逆も然り)。東名高速道路と一体化されている首都高速3号渋谷線の慢性的な渋滞も緩和されるのではないでしょうか。



国土交通省関東地方整備局 外環道(東京外かく環状道路)
http://www.ktr.mlit.go.jp/honkyoku/road/3kanjo/gaikan/index.htm

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