ミクロネシア 青年海外協力隊環境隊員のブログ

ミクロネシア連邦国において環境分野で活動する青年海外協力隊、シニアボランティアからの報告。コメントお待ちしています。

ゴミ缶支給

2009-08-16 19:40:06 | コスラエ州
コスラエでは、全島的なごみ収集システム(ごみ収集車・ごみ箱)がないため、各家庭はゴミを家の裏庭に投げ捨てるか、各村にあるオープンダンプサイトに不適切な形で捨てています。

何年間かは、村が各家庭へ廃ドラム缶を配布し、ごみをそこに入れるように指導していましたが
ごみ収集が定期的に来るわけでもなく、ごみは溜まる一方、
ごみ収集がたまに来ても、ドラム缶は重いので、収集人は乱暴に扱うこともあり、
またドラム缶は錆びやすく、
何年か経つと、ごみと化してしまい、
今では数家庭でしか廃ドラム缶を見ることができません。

新しくゴミ箱として廃ドラム缶を調達したいところですが、現在、コスラエには廃ドラム缶がありません。
(以前はガソリンやアスファルトをドラム缶で輸入していたようですが、ガソリンは船から直接石油タンクに貯蔵されており、空になったドラム缶はでないようです)

そこで、全島ごみ収集に先駆けて、環境コンパクトマネー資金で購入したゴミ缶200個を4つの村の住民に配布しました。
ドラム缶よりも軽く、錆止めが表面に加工してあり、蓋付きです。
資金の制約上、全員配布はできませんでしたが、段階的に全世帯に配布を考えています。

今日まで、住民に対するゴミの分別指導が徹底していないため、処分場に埋め立てる必要のない葉っぱなどの庭ごみGreenWaste(生分解性ごみ)がプラスチック等(非生分解性ごみ)に混ざって、すべてのごみが一緒になっています。
当職場では、10月からのコスラエ全島ごみ収集プランを考えていますが、生分解性ゴミと非生分解性ゴミが混在したままの多量のゴミがTofol処分場に持ち込まれることになり、処分場の管理に大きな圧力と悪影響を与えかねません。

そこで、このゴミ缶配布の機会に、適切なゴミ缶の管理だけでなく、ゴミ分別の徹底(「Green Wasteは裏庭に捨ててもOK、プラスチックごみだけゴミ箱へ!」)の説明をするため、
4つの村を回り、住民説明会を開催しました。



住民説明会に参加した人も少なく、
村長さんからの住民への説明も不十分だったためか、
住民が正しいゴミ捨てとゴミ缶の管理を行えるかは不安です。
村長さんが作ったゴミ缶支給リストを用いて、定期的にモニタリングしていくことが必要です。



ゴミ缶に書かれている
SWMはSolid Waste Management
KSGはKosrae State Governmentの略。

(森田理絵)