ミクロネシア 青年海外協力隊環境隊員のブログ

ミクロネシア連邦国において環境分野で活動する青年海外協力隊、シニアボランティアからの報告。コメントお待ちしています。

Certify Wire Bin-500

2013-03-23 13:05:54 | ヤップ州
ヤップ州環境保護局勤務のJICAシニアボランティア東 哲朗です。

先週、課題となっていたEPA製作ワイヤービンの要領検証を行いました。
伝統的にアルミ缶が500個入るとされているワイヤービンですが、
古参のスタッフに聞いても誰も確かめた事がなさそうでした。

当日、リサイクルプログラムの指定持ち込み先となっているアイランドパラダイス
リサイクルセンターの協力で実際に500缶収納できるかどうか確認作業を行いました。
写真は作業に当たってくれたパラダイスのフランシスさんと立会いのEPAのジョーです。
ついでにパラダイスの軽量網籠も500缶の容量のある事を確認しました。

既存のワイヤーロールから70インチ切だしてドラム状にすると云う言い伝えの正しい事
がここに証明されました。

皆さんもどうぞ作ってみてくださいね!!

International Women's Day !!

2013-03-19 14:06:03 | コスラエ州
こんにちは。コスラエ州の菊池です。先日、3月8日は「国際女性デー」でしたね。
日本でも女性のためのイベントが開催されたかと思います。
ここ、コスラエでも国際女性デーのイベントが大々的に催されました。
お昼から夕方にかけて、各村の女性グループによる歌やダンスの発表や
ハンドメイドのスカート・工芸品の販売などが行われました。
プログラムの1つとして、テーマに分かれたセミナーも開催されました。
私のカウンターパートの女性も講師として「環境」をテーマに発表しました。
コスラエで一番気になる環境問題といえば。。やはりゴミのポイ捨てです。
今回もゴミ問題に焦点を当てた発表となっていました。
20分ほどの短いセミナーでしたが、このような場でカウンターパートが堂々と
発表しており嬉しかったです。

 菊池 あゆみ

 ↑発表中のカウンターパート


 ↑シニアボランティアと随伴の奥様も参加していただきました

2013年2月 J-PRISM専門家のチューク訪問

2013-03-14 15:53:37 | チューク州
こんにちは。日本もようやく温かくなってきたようですね。花粉がつらい季節。チュークでは、最近選挙が行われましたが、州知事の結果が僅差となったことから決選投票が4月に改めて行われるようです。さて結果はいかに。



1.平成25年2月の主な活動
1月から開始したナンタク村でのホーンコレクションをフォローするため、ごみ収集車に頻繁に同乗しました。住民も徐々に慣れ、収集日には、朝から道ばたにごみ袋が置かれている様子をよく見かけるようになりました。また、現在の問題点を共有するために公共事業局とミーティングを開き、意見交換を行いました。このようなミーティングは定期的に行っていく必要があるため、今後は彼ら主導で行えるようサポートしていく必要があります。

 仕事以外では、ホストファミリーの実家があるトノアス(夏島)での大ウンドウカイを観戦。日本統治時代に、日本軍とチューク人が一緒になって運動会を行っていた場所で、今でも皆が大興奮するほど走り回る選手の姿に、私も一緒になって声援を送りました(詳しくは「夏島での大運動会 ~Undoukai in Tonoas Island 」)。



 また、たまたま目に入って訪れた私設の図書館。この事業を始めた方に話を聞くと、私立小学校の校長をやめ、友人等に声をかけて本や文具を寄贈してもらい、この図書館を昨年設立したとのこと。まだまだものは足りないとおっしゃっていましたが、室内はきっちりと整理・整頓がなされており、現在ある本も質が高い。



チュークでは学校に行かない子どもが多数おり、教育が重要課題であると私も感じていたことから、こうして慈善事業として行っていることに大いに共感しました。私もいくつか子ども向けの本(英語版ドラえもんなど)を持っているので、今度寄贈しようと思っています。


2.専門家のチューク訪問
2月の後半には、JICAによるJ-PRISM(大洋州地域廃棄物管理改善支援プロジェクト)本部より統括がチュークを訪れてくれました。3月に大規模な修繕を予定している埋立場を訪問し、具体的に計画を詰めていきました。この詳細は来月の通信で報告します。この他、将来の埋立場候補地やリサイクルショップも訪問しました。




また、環境保護局、公共事業局それぞれの局長とミーティングも行いました。ごみ処理の計画や評価、住民への啓発等は私の配属先である環境保護局が、ごみ収集・ごみ処理は公共事業局という役割分担のはずなのですが、これまでの複雑な経緯もあり、ごみ処理も含めて全ての予算は環境保護局が有しているという現状。これでは責任の所在も不明確となり、公共事業局が何かものを購入するにも余計な時間がかかってしまいます。

統括はこの点を指摘し、公共事業局が予算を獲得するために、まずは組織としての仕事内容を明文化することを提案しました。さらに、昨年末に策定した州廃棄物戦略の実行状況を定期的にモニターするために、関係機関による運営委員会を設立することも提案。今後、環境保護局で詳細を詰めた後、州知事を通して関係機関に呼び掛けを行うことが決まりました。

統括はわずか数日のチューク滞在でしたが、このように現在の課題を明確化し、これから取り組むべきことを具体的に提案されました。私の中では正直目をつぶっていた点もあったのですが、今回訪問していただいたことにより、まだまだ私にもできることがあることを認識させられました。


3.この1カ月を振り返って
 1月に3つ目の村へと拡大したホーンコレクション。これまでごみ収集を行っていなかった地域でごみ収集をスタートするためには、まず住民に家の中のごみを集めてもらう必要があります。ごみ収集サービスが届いていない家庭では、ごみは家の中を掃除する際に家の周りへと捨てているところがほとんど。したがって、ごみ収集時に一軒一軒「ごみはありますか?」と尋ねても、大抵が「ない」との回答。なので、その際に「次回は○曜日に来ますので、ごみを集めておいてくださいね」と伝えておきます。
数週間もすると、家の中のごみを集めて収集日に出すという習慣が徐々に身についていくようで、ごみ収集に訪れた際に既に道ばたにごみ袋が置いてあると、とても嬉しくなります。

これまでは、ごみは仕方なく家の周りに捨てられていましたが、これからはこの「ごみを集めて出す」という行為を通じて、ごみに対する意識も高めていくことができればと考えています。


 最後に、2月はいくつか離島を訪問する機会があったので、その写真を。



まず、人口1万人ほどのウマン島(冬島)。日本軍の名残がここにも残っており、水産物を取って生活しています。



気になるのが海岸浸食。訪れるたびに海岸が削られているそうで、「私たちはこれに対して何をすれば良いのか?」と尋ねられました(右)。




 次は環礁上にある人口千人にも満たないピス島(北島)。すぐそこは外洋。内海とは違って、荒い波が打ち寄せてきます。ここでも井戸は大活躍。人々の生活を支えています。



また、ピス島でも気候変動による海面上昇の影響でしょうか、海岸沿いに倒れ落ちているヤシの木を何本も見ました。
私たちに何が出来るか考えさせられます。




 何はともあれ、どの島でも子ども達の笑顔には癒されますね。


ではまた!

第2回埋立処分場運営に関する現地セミナー

2013-03-01 21:41:29 | ヤップ州
今回は去る2月19日より22日に当ヤップ州にて開催された上記セミナーに関する報告です。
正式な成果発表等は主催者であるJPRISMやSPREPから、それにEPA YapでもGovernment BRIEFにリリースするでしょうからここでは写真を使って期間中の雰囲気をお伝えできればと思います。

1. セミナー名: 2nd Regional Training on Landfill Management(第2回埋立処分場運営に関する現地トレーニング)

2. 主催: JPRISM(Japanese technical cooperation project for Promotion of Regional Initiative on Solid waste Management in pacific island countries), SPREP(The Secretariat of the Pacific Regional Environment Program) and EPA(Environmental Protection Agency) of Yap State

3. 参加者: 合計 35名、チューク州 x 3、コスラエ州 x 3、ポンペイ州 x 2、ヤップ州 x 14(+ 名簿外 3)、パラオ x 3、バヌアツ x 1(Trainer)、サモア x 6(JPRISM日本人及びサモア人達)

4. プログラム: 主なものとして・・・
A. Overview of Waste Disposal in FSM
B. Waste Disposal Site Improvement & Development in the Pacific Islands
C. Basic Daily Management & Maintenance Operations
D. Site Observation: Yap State Official Dumpsite(3月より隣接地に福岡方式処分場の工事開始、完成まで6ケ月の予定。その後当地はリハビリテーション工事に入る予定。)
E. Field Works: Waste Leveling & Compaction/ Soil Covering/ Gas Ventiration Facility Setup/ Construction of Embarkment Using Old Waste/Environmental Monitering/ etc.

5. 感想
非常に洗練された、かつ実践的なセミナーであった。 現地ヤップチームもよく協力して事前の準備や翌日の手配を済ませた。 おかげで約半日分行程を早くこなせたと主催者側からお褒めを頂いた次第。 むろんこれから実際に工事を行うのは大変でしょうし、もっと細かな注意点があるでしょうが、主催者側の経験豊富なインストラクタ達やすでに埋立処分場を建設済みでうまく運営しているチームとのコムニケーションが深まったのは大きな成果として挙げられよう。やはり現場で廃棄物を目にし手に取ったトレーニングに限るとの認識を強く持った.

EPA Yap(ヤップ州環境保護局)勤務
JICA SV(シニア ボランティア) 
東 哲朗