ポンペイ島には一つの市と五つの村がある。6日間のアースデイの期間中、EPAスタッフ、各自治体、教育省、その他支援団体が協力し毎日一地区ずつ回る。住民はあらかじめ回収してほしいごみを道路脇に置いておく。トラックで各地区のごみを回収し島の北端にあるごみ処分場に持って行く。
軽トラで収集に回るEPAスタッフ。
ダンプサイトに廃棄するEPAスタッフ。
(
軽トラのような荷台が稼働しないタイプのトラックで収集すると積み下ろしも手作業になるため大変。プラスチックバックにまとまっている場合はまだいい。ドラム缶に入っていたごみを一度荷台に広げるとスコップで書き下ろす作業になり、これがまた大変。
島の南側の村では処分場までの距離が遠く、ごみの輸送費(=燃料費)が比較的高くつく(最長片道40km、一時間ほど)。そのため、ごみが滞留しがちであり、ジャングル内に違法に廃棄されることも多いようだ。そんな状況でのごみ収集。その量と年季の入ったごみの状態にこれまた大変。
2トンダンプトラックに山盛り。
土まみれになったかなり古めの空き缶。
ごみ袋をお米や豚の飼料のパッケージで代用。
山盛りの粗大ごみ群。ここは昔、家電の修理をしていた家だそうだが、家主さんが何かの事情でいなくなり放置されていたもの。
一昨年、日本からの無償援助で提供されたごみ収集車。コロニア市にある2台が大活躍。
このアースデイ以外にも12月にポンペイクリーンアップデイというものがあり、同じように一斉回収が行われる。1週間膨大なごみの量を回収し、何度も処分場を往復して思ったのが、「なぜお祭り的に日常のゴミを回収しているのだろう」ということ。日本の感覚で言えば、普段手が届かないところを清掃したりするのが気合いを入れたクリーンアップ(たとえば年末の大掃除)。しかし、ここでは毎日のごみがリセットされるだけである。確かに、しないよりもした方がはるかに良い。しかし8年間これを続けている現状が気になる。住民としてもクリーンアップの日が来れば、誰かがもっていってくれるという他力本願的なところがあるのではないだろうか?
ごみの処分にはお金がかかるというのが日本では常識だ。自治体のごみ収集は市民税に組み込まれているし、自動車のリサイクル税、家電リサイクル法などなど。それは行政が適正にごみを処理するには費用をかける必要があると判断し、個人の自由に任せていては公衆衛生の悪化や不法投棄が起こると考えるから強制的に法律で制限をし、個人へ処理費用を求めているのだと思う。
ポンペイでも同じような仕組みが必要なんだろうなと思う。個人が金銭的な負担を負うことで、ごみ減量化をしようと本気にもなれるものだと思う。今のように誰かがもっていってくれる状態では前進はなかなかないのだろうと。
ごみの問題は誰もが目をそむけたくなるものだと思う。しかしこの先、目先の利益にとらわれない英断のできる政治家の登場に期待したい。
24年度2次隊 浜川
軽トラで収集に回るEPAスタッフ。
ダンプサイトに廃棄するEPAスタッフ。
(
軽トラのような荷台が稼働しないタイプのトラックで収集すると積み下ろしも手作業になるため大変。プラスチックバックにまとまっている場合はまだいい。ドラム缶に入っていたごみを一度荷台に広げるとスコップで書き下ろす作業になり、これがまた大変。
島の南側の村では処分場までの距離が遠く、ごみの輸送費(=燃料費)が比較的高くつく(最長片道40km、一時間ほど)。そのため、ごみが滞留しがちであり、ジャングル内に違法に廃棄されることも多いようだ。そんな状況でのごみ収集。その量と年季の入ったごみの状態にこれまた大変。
2トンダンプトラックに山盛り。
土まみれになったかなり古めの空き缶。
ごみ袋をお米や豚の飼料のパッケージで代用。
山盛りの粗大ごみ群。ここは昔、家電の修理をしていた家だそうだが、家主さんが何かの事情でいなくなり放置されていたもの。
一昨年、日本からの無償援助で提供されたごみ収集車。コロニア市にある2台が大活躍。
このアースデイ以外にも12月にポンペイクリーンアップデイというものがあり、同じように一斉回収が行われる。1週間膨大なごみの量を回収し、何度も処分場を往復して思ったのが、「なぜお祭り的に日常のゴミを回収しているのだろう」ということ。日本の感覚で言えば、普段手が届かないところを清掃したりするのが気合いを入れたクリーンアップ(たとえば年末の大掃除)。しかし、ここでは毎日のごみがリセットされるだけである。確かに、しないよりもした方がはるかに良い。しかし8年間これを続けている現状が気になる。住民としてもクリーンアップの日が来れば、誰かがもっていってくれるという他力本願的なところがあるのではないだろうか?
ごみの処分にはお金がかかるというのが日本では常識だ。自治体のごみ収集は市民税に組み込まれているし、自動車のリサイクル税、家電リサイクル法などなど。それは行政が適正にごみを処理するには費用をかける必要があると判断し、個人の自由に任せていては公衆衛生の悪化や不法投棄が起こると考えるから強制的に法律で制限をし、個人へ処理費用を求めているのだと思う。
ポンペイでも同じような仕組みが必要なんだろうなと思う。個人が金銭的な負担を負うことで、ごみ減量化をしようと本気にもなれるものだと思う。今のように誰かがもっていってくれる状態では前進はなかなかないのだろうと。
ごみの問題は誰もが目をそむけたくなるものだと思う。しかしこの先、目先の利益にとらわれない英断のできる政治家の登場に期待したい。
24年度2次隊 浜川