ミクロネシア 青年海外協力隊環境隊員のブログ

ミクロネシア連邦国において環境分野で活動する青年海外協力隊、シニアボランティアからの報告。コメントお待ちしています。

ヤップの医療廃棄物焼却炉

2019-10-26 13:13:09 | ヤップ州
Medical Waste Incinerator
2019年9月27日、ヤップ州立病院で、医療廃棄物焼却炉の引き渡し式が行われた。資金は、在ミクロネシア日本大使館の「草の根人間の安全保障無償資金協力」。病院メンテナンス部オウガスティーノさんの名司会で、ドミニク・ヤップ州立病院副院長・杉山臨時代理大使のスピーチ、リボンカット、引き渡し、集合写真…和やかに進行。シンプルだけれど心のこもった、とっても良いセレモニーだった。
この焼却炉の資金は、私のヤップ赴任(2018年10月)前に「草の根」が既に決定していた。焼却炉の他にガラス瓶粉砕機も「草の根」で決定していた。私のコスラエ時代の11活動の内一つが医療廃棄物焼却炉で2014年3月に「草の根」で納入。もう一つがガラス瓶粉砕機で2014年1月にオーストラリアODAで納入。私のコスラエ時代の二つの活動をそのままコピーされたようで、少々複雑な心境。ガラス瓶粉砕機はコスラエの時と同じ米国メーカー、同じ機種とのこと。焼却炉は、コスラエは日本製を採用したが、ヤップは既設と同じ米国メーカーにしたとのこと。他州が「あのプロジェクトは良いね、我州でも導入しよう」と思われる活動をこれからもしていきたいと思う。
坂根篤(ノバ)
取り換え前の古い焼却炉


新しい焼却炉とシニア海外ボランティアの北村さん


名司会者オウガスティーノさん

リボンカット


引き渡し無事完了

坂根篤(ノバ)

ヤップの殺人事件

2019-10-19 06:31:06 | ヤップ州


ヤップに来て早1年。平和でのんびりした島だな~犯罪とは無縁の世界だと思っていた。しかし、殺人事件が起った:
2019年10月14日(月)午後7時頃、日課のジョギングから自宅に帰ってきたアメリカ人女性、ヤップ州法務局長代行のRachelle Bergeronさんが銃撃された。自宅で銃声を聞いた夫がすぐに病院に運んだが、病院で死亡が確認された。夫は犯人を見ていないとのこと。犯人はまだ逮捕されていない。ヤップ州は、ミクロネシア司法省、米国FBIの協力を得ながら捜査を続けている。
現場がJICAヤップ・ドミから200m程の距離で、近くに住む隊員とドミに居た隊員は銃声を聞いたそうだ。ミクロネシアでは、警察が許可すれば一般人でも拳銃を所持出来る(主に狩猟目的)との事。
被害者の女性は2015年からヤップ州で働いており、事件の1週間前、10月7日(月)午前中、JICAのJ-PRISM専門家・公共事業局副局長・私の3人が、彼女・業務サービス室長の2人に法律相談。そのときの印象は、若くて綺麗で頭の良い白人の女性。相談結果、J-PRISMで進めているパイロットプロジェクトに必要な法律を、彼女が早急に作ることになったのだが・・・また、ごみ収集車の売買契約のチェックと彼女の署名、契約手続きに関するヤップ州内法律の確認。あれやあこれやで約2時間がアッと過ぎたのを思い出す。
Rachelle Bergeronさんのご冥福を心よりお祈りします。
坂根篤(ノバ)

ヤップのクリーンデー(定期)

2019-10-12 08:54:36 | ヤップ州
キープ・ヤップ・クリーン

Yap Clean-up Day (Regular)
9月末の最終日曜日(29日)は定期クリーンデー。年4回、3月末、6月末、9月末、12月(末より一寸早い目)に各コミュニティで行われる。検査官がチェックし、合格しなければ罰金!私のアパートの回りも、いつもに増して綺麗になった。ヤップの人たちは、いつもこまめに草刈り、剪定、清掃しているが、定期のクリーンデーは特別力が入っている。学校の環境教育?住民の環境意識改革・改善?そんなの大昔から実行しているよ。離島にも行ったけれど、ここも奇麗に手入れされている。写真で紹介したいけれど離島は観光地(許可されたところ)以外撮影禁止!ヤップの人たちは元々きれい好きなのかな?自主的に、率先して「クリーンヤップ」、これがヤップ!

クリーンデー当日のアパート横の道

クリーンデー当日の未舗装エリア

2週間後のアパート横の道

2週間後の未舗装エリア

坂根篤(ノバ)

ヤップのデング熱

2019-10-05 06:20:06 | ヤップ州

今までの病室がデング熱患者で一杯になったので……


待合スペースにブルーシートで囲いを作り臨時の病室

ブルーシートの中は……
Dengue Fever in Yap
「ヤップのジョギング」「ヤップのクリーンデー」で述べたが、ヤップではデング熱が流行っている。8月23日に衛生局からデング熱注意メッセージを携帯電話で受信したが、ヤップ州の病院(一つしか無い)の患者数が500人を超えたとか。ヤップ本島の人口が約7,300人なので、患者の割合は約7%!ピークは過ぎて減少してきたが、まだ横ばい状態とのこと。6~8月夏休みの後、新学期の9月の初めから学級閉鎖していた公立小学校も、今月初めにようやく再開される。
デング熱の予防は「蚊に刺されない事」。しかし、病院の待合所、診察室、病室に「蚊」が飛んでいる…もちろん職場にも、家にも、レストランにも…。
コスラエ時代、同時期に活動していた教育隊員がデング熱に罹った。状態が落ち着いてポンペイで療養しようと飛行機(UA)を予約しようとしたら、デングの患者は乗せられないと断られたとのこと。結局、コスラエで療養。また、ブータン時代は、カウンターパートがデング熱に罹った、もちろん即入院。ヤップでは、身近な人は罹っていないな…教育隊員がフィージーで罹ったらしいが…。
埋立場にはハエが異常に多い。蚊は多分いると思う。残飯を漁る犬・猫が集まっているが、ごみに湧いている虫を求めて多数の鳥もやってくる。白くて大きなきれいな鳥、スズメ等々。ごみの衛生処理には焼却が最適だと思うんだけど…焼却炉の導入は難しいのかな?でも埋立場にはドラム缶焼却を大きくしたオープンバーニング缶がある。日本はオープンバーニングをもちろん禁止している。日本の規制に準じた焼却炉をヤップにも導入したいものだ。
ごみに湧く虫を求めて鳥たちが集まってくる

中央左がオープンバーニング用鉄の囲い、
中央右が病院から運んできた古い焼却炉(病院には新しい医療廃棄物焼却炉が設置された)

坂根篤(ノバ)