ミクロネシア 青年海外協力隊環境隊員のブログ

ミクロネシア連邦国において環境分野で活動する青年海外協力隊、シニアボランティアからの報告。コメントお待ちしています。

焼却炉がもたらした成果

2010-07-31 08:51:56 | チューク州
チューク州の公共のゴミ投棄場では、写真のように、子供たちがゴミ漁りや、ゴミで遊んでいる光景が見受けられます。
(チューク州では、リサイクルシステムが存在しないため、ゴミ捨て場からリサイクルできるものを拾って収入にするというようなことがないため、そこまで必死にゴミ漁りをしているわけではありませんが。。。)



チューク州立病院に焼却炉が設置されるまでは、感染性廃棄物はそのままゴミ捨て場に捨てられ、特に使い終わった注射針は子供にとって一番のおもちゃになり、よく拾って遊んでいる光景を見てはぞっとしていました。



しかし、焼却炉が設置され、使い終わった注射針は分別され、専用の箱に入れられ、焼却炉まで運ばれ、適切に焼却される。先進国では当たり前のことがここでは出来ていなかったのですが、このサイクルがしっかりと継続して行われるようになりました。(僕がしつこいぐらいまで病院を訪問し続け、圧力をかけ続けたからかもしれません)



そして、ゴミ投棄場には注射針の姿を目にすることはなくなりました。

これは大きな成果だと思います。

やればできるんだと思いました。


問題は、自分たちだけで習慣化して続けられるかということ。

最近はモニタリングに行く頻度を、意図的に徐々に減らしていますが、自分たちだけでしっかりと行っているみたいです。よかったです。



最後に、この焼却炉を寄贈してくださった、東京田園調布緑ロータリークラブの代表者のみなさんです。写真は、7月2日に行われた贈呈式での一枚です。



宮城 匡志


ブルドーザーの組み立て

2010-07-09 08:10:11 | チューク州
さて、無事に贈呈式が済んだブルドーザーですが、そのまま完成した形で到着するとはじめはみんなが思っていたブルドーザーが、バラバラの状態でコンテナに入って到着しました。



僕が所属している環境保護局(EPA)と公共事業局の職員は、ただただ呆然と、重たいコンテナを見つめていました。




まず、このコンテナをトレーラーから地面に降ろすのに、30トンのフォークリフトを1時間レンタル。(レンタル料1時間$1,500)

その後、ある民間企業が、無料でSKY TRAKという重機を貸してくれ、コンテナからパーツを外に出しました。




それからです。
その民間企業がもともと組み立てを無料でやってくれると言っていたのですが、
(僕はあまり信じていませんでしたが。。。)
バラバラのブルドーザーをみるやいなや、「これは大変だ」と言い出したのです。
責任を負いたくないからやりたくないということで、結局自分たちでやらなければいけなくなりました。

まず、公共事業局には何もないので、必要なものを全て揃えなければなりませんでした。
環境保護局(EPA)には、ブルドーザー用の予算はたくさんとってあるのですが、実際にものを購入する際、承認等を得るプロセスがとてつもなく時間がかかるため、購入せず物資を揃える選択をしました。

グリースは州立病院のメインテナンスにお願いし、無料でいただき、
オイルは発電所にお願いし、無料でいただき、
工具は発電所にお願いし、無料でお借りし、
発電所にない工具は民間企業にお願いし、無料でお借りし、
パーツを持ち上げてブルドーザー本体にくっつけるために必要なフォークリフトは州政府の物資管理部門から無料でお借りし、
州政府のフォークリフトでは持ち上げられないパーツ用に、民間企業から大きなフォークリフトを無料でお借りし、
そのフォークリフト用の燃料は発電所から無料でいただき、

無事全てが揃いました。
この間、できるだけ現地語(チューク語)で誠心誠意を込めて、カウンターパートと一緒に、交渉に走りまわりました。


そして組立作業開始!









このブルドーザーの納入企業からは、知っている人がやれば1日で組み立てられると言われました。しかし、実際、1ヶ月と2週間かかりました。(フォークリフトを毎日貸してくれるわけではなかったので、待ち時間もたくさんありましたが。。。)





でも、結果的には時間はかかったけど、現地の人たち(EPAと公共事業局)の手で、手のみで作り上げたのは素晴らしいことだと思います。
もし、完成したままのブルドーザーが来て、いきなり使い始めていたら、外国から来る数多くの援助の一つとして捉えられ、あまり大事に扱われなかったかもしれません。

しかし、自分たちの手で作り上げたことによって、達成感、充実感を味わい、オーナーシップを感じてもらえたことは、とても嬉しいことでした。(僕は、この間、なるべくイライラしないよう、職員の彼らなりの一生懸命さを横目で確認しながら、完成の日までじっくりと待っていました。)

これから長い間、大切にブルドーザーを使っていただき、チューク州の廃棄物処理のインフラ整備をしていってほしいと思いますし、僕も、残りの任期で、できるだけ現場で支援していきたいと思っています。



宮城 匡志