【週刊ゲーム市場分析】データで見るニンテンドー3DS

2012年01月30日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第38回。
今週と次週は月曜更新です。

コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。


■「リズム怪盗R」が3DSオリジナルタイトルでは2位となる大健闘

今回のランキングでは、3DSオリジナルタイトルの「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」が
2位に食い込む健闘を見せた。
ここで3DSオリジナルタイトルの初週本数ランキングを見てみる。



「リズム怪盗R」は「閃乱カグラ」に続く2位。年末で3DS本体が大きく動いたことが好調の理由に
挙げられるが、商戦明けの発売ということを考えると大健闘だろう。

5位にも今回発売の「ラビリンスの彼方」がランクインしているが、販売本数は1.4万本。
ちなみに6位は「勇現会社ブレイブカンパニー」(0.6万本)。3DSに限らず、新ハードにおいて
オリジナルタイトルをヒットさせるのは非常に難しい。それを考えても「リズム怪盗R」の健闘は光る。


■データで見るニンテンドー3DS

電撃オンラインにて、1月22日までの3DSおよびPS VITAの累計ソフト販売データが明らかにされた。
今回は、発売から間もなく1年を迎える3DSソフトについて注目してみた。

以下コピペ。

“3DSソフトの発売からの累計販売数は94タイトルで868万本ですが、前記3タイトルで381万本、構成比で43.2%のシェアを占めています。メーカー構成比では、トップの任天堂が46.0%、2位のカプコンが16.6%を占め、上位2社で実に6割以上のシェアを占めている状況です。”

ここからいろいろなデータが分かる。ちなみに3DSソフトは「94タイトル」となっているが、これは
「nintendogs+cats」(3バージョン)を3タイトル、「イナズマイレブンGO」(2バージョン)を2タイトルとして
計算している。ここでは1月22日までの3DSソフト発売タイトル数は「91タイトル」として集計してみた。



そして電撃データをもとに3DSソフトの販売状況を計算したのがこちら。



注目すべきは、任天堂・カプコン以外の平均ソフト販売本数が約4万本という点だろうか。
ソフトの定価を5000円として、5000円×4万=2億円のうち、仮に4分の1がメーカーの取り分だとすると
単純計算で、任天堂とカプコン以外のメーカーの、3DSソフト1本当たりの売り上げは5000万円ということになる。

そして、過去明らかになった3DSソフトの開発費は、マーベラスで7000万円~1億5000万円、
マイルストーンで5000万円前後らしいので、中小メーカーの開発費の相場はこの辺なのだろう。

平均販売本数(4万本)は、バンダイナムコやスクエニ等の大手メーカーが押し上げていることを考えると、
現時点では、中小メーカーにとってはまだまだ厳しい市場のようだ。


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2 コメント

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Unknown (きゃめ)
2012-01-31 20:37:22
ブログに書くネタができてよかったなっ!
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Unknown (なな家)
2012-01-31 00:04:08
気になったんで買ってみたけど
かなり面白いななよ


むしろ3万程度じゃもっと売れてほしいと思うくらい・・。
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