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まさかのここに来てヅカオタ状態、日々叫んでおります、ほかにジョジョ、初代ガッチャマン等好きです。
管理人 Masayo

「十三人の刺客」(ネタばれ)

2010-10-03 21:48:23 | Movie
この夏はバウンティーからヒック、それ以外は「キャタピラー」しか観ていなかったわたくし、どうなんだそれって。。。
結局特攻野郎も観れずだよ。。。ぶぶ。
いけませんな。

さて、ことしになって何となく邦画も観ているわたくし、「のだめ後編」「告白」「キャタピラー」と来て、年末は「相棒」の映画版2なんだけど、その前に「十三人の刺客」は押さえておきたいと思い、初日に行ってまいりました。

TOHOシネマ某所で、「GAMER」のチラシもごそっともらってきました、ヤマトとジョーももらえばよかった、時間が押していて慌てていてしまったわ。。。

さすが初日で話題の映画とあって満員でした。シニア男性が多いかなと思いましたが、ゴロちゃんファンもいらしたでしょうし、R15でもないのでまんべんなくいろんな客層が入っていました。

チャンバラ大好きなわたくしとしては、あっけらかんと楽しめました。
大刀なんて重くて持ち上げるのさえ大変とか、腰に差しているだけで重心下がるほどだとか、人を斬るにしても振りかぶる腕力半端なく必要で、ひとり斬りかけるだけでも斬る方もふらつくとか、まあ実際に人を斬り倒すのは大変(突くならまだしも)という話も仄聞してますので、そのあたりはフィクションだしね。

登場人物の名前が「読めねえ!」いきなり登場=切腹なウッチー内野(飲酒運転やばいだろ)なんて、「間宮図書」っていうんですが「まみやとしょ」じゃなく「まみやずしょ」ってずしょってなに?とか、ゴロちゃんは、「松平斉韶」で、「まつだいらなり**」の「**」がわからず、「なりつぐ」だって。もーたのみますよ。
とかいろいろあるんですが、ほかはまあいっかな。

広島に原爆が落とされる100年前の話だという前文が出て、そーなんか、165年前。遠いようなそんなに遠くないような。

江戸も末期近くて、お侍さんたちもただのサラリーマン状態で、太平っちゃ太平なんだけども石高とか旗本の家柄かとかそういうので身分はいろいろあり、御三家じゃないと出世もねーみたいなのとか、まあそれなりにいろいろある。
そんな中、明石藩の藩主がゴロちゃん扮する斉韶で、こいつが鬼畜なとんでも殿。
しかし現将軍の腹違いの弟というので来年になったら幕府老中になっちゃうらしい。
日ごろから鬼畜の振る舞いでサイテー野郎だもんで、こんな奴が江戸に行っちゃったら天下の御政道はどうなる!と江戸幕府老中の土井は一計を案じ、公儀御目付役の島田に、斉韶暗殺を命じる。

ここが話の発端です。

老中 土井の屋敷前で明石藩 江戸家老の間宮図書が主君の明石藩主、松平斉韶を諌める書状を前に切腹する。
斉韶は将軍家慶の腹違いの弟で、残忍で色好みの暴君であるが明石藩松平家の養子でもあり、だれも彼を止められない。
斉韶は昨年の参勤交代の折、接待係だった尾張藩士牧野の息子の嫁を手篭めにした上に、息子をなます斬りに惨殺し、嫁を自害に追い込んだが何の咎めもなく、年が明ければ幕府老中職に就くことが決まっている。
幕府老中の土井は悩んだ末に、公儀御目付役 島田を呼び、斉韶暗殺の命を出す。
斉韶の暴挙の生き証人として、百姓一揆を起こした農民の娘を島田の前に連れて来る土井。
娘は両の肘から先、膝から先を切り落とされ、舌を抜かれて斉韶の慰み者にされた揚句捨てられられていたところを救われたという。 娘が口にくわえた筆で、自分の親兄弟の末路を「みなごろし」と綴ったのを見て、島田の決意は固まった。

斉韶の暴挙は続き、自害した間宮の家族を子供まで引っ立てて縄をかけ、矢の的にして次々と惨殺。必死で止める御用人 鬼頭の声も聞かず、「臣下が主君のために命を捨てたのなら、彼らの一族も同じ道をたどらせてやるのが道だろう」と、歪んだ理屈を述べ、痛痒のかけらも無い。

鬼頭はこれに際しても一切の咎めが無いことに懸念を抱き、土井の屋敷に訪れた者たちを探らせる。その中に牧野と島田の名前を見つけた鬼頭は、なんらかの動きがあることを予想する。鬼頭と島田はかつて同じ道場で競い合った仲であり、互いの力量は知り尽くしている。
島田は暗殺計画を実行すべく、ひそかに人数を集める。
島田に賛同した者たちと、島田の甥で、侍としての生きる道を見つけられず酒と博打に溺れる新六郎を加えた12名である。

10万石の明石藩を相手にたった12名で挑む無謀な戦いに勝ち目はあるか?

島田たちは斉韶一行の行程を予測し、中津川沿いの落合宿を通ると読む。しかし、一行が進路を変えてしまえば迎え撃つことは出来なくなる。一か八かの賭けに出た島田たちは、宿をまるごと買い取り、斉韶一行が到着する前にさまざまな仕掛けを施し、宿全体を要塞のように作り変えるのだった。
落合宿に向かう途中で道に迷ったところで拾った山の男、小弥太を加えた総勢13名は準備を整えた宿場で斉韶らを待つ。

果たして、斉韶一行は現れた。が、軍勢は50人から300人へと膨れ上がっていた。鬼頭が行く先々から手勢を集めていたのだ。
だが島田たちも後には引けない。

ついに決戦の時は来た。

前半と後半とでだいぶ印象が違うのですが、前半は重厚で、ろうそくの火だけのような暗い照明が印象的。幕府や藩の思惑、斉韶の暴挙が描かれ、あやうくホラーな場面もあり。
閉そく感が漂う時代の中、侍とは生きにくいものだなあという印象を与えます。
斉韶は気が狂っているのではないのですが、ねじ曲がった哲学を持ち、膿み果てた倦怠感で腐っています。青白い無表情な顔が、人を殺す時に少しだけ生き生きしたりするのが恐い。
鬼頭はそんな殿に仕えながらも、それがなくては生きていけない、なんだか気の毒な中間管理職みたいでしたが、そういう人多かったんだろうなあと。藩にも幕府にも。どこにでも。

後半はふれこみのとおり、50分が斬り合い、時間は測りようがないのですが(映画館じゃ)、BGMもなく、ひたすら斬り合い。
最初は刺客部隊は宿に組み上げたやぐらみたいな上に渡した回廊から矢で狙い撃ちして攻勢ですが、最初それをやった後は降りてきて斬り合うので、「もっと上から狙えばいいじゃん」と思いました(笑)。
300人を分断するために、とげとげの門みたいなのが左右から押し寄せて来て囲い込み、橋を爆破!したり、CGの牛に松明くっつけて走らせたりの荒業多数。
だいぶ敵の人数減ったところでチャンチャンバラバラです。
十三人は背景説明もほとんどなく、半分くらいまで顔が判るけど役の名前は覚えきれず、松方、伊原、沢村、古田、えーと六角。。。以下わからん。
伊勢谷さんは別格で山の野生の男ですが、もっと上手く描けたんじゃないかと思いました。うまくすれば狂言回しと戦いのむなしさを表わせたキャラになったのに、あり得ない設定というか、無理がありすぎる展開になったので漫画っぽくなってしまったなぁ。もったいない。
笑いを取りたいところもちょっとなー。

役所さん、市村さんはがっぷり四つ。時代劇初の市村さんが上手い、やっぱり上手い、何やらせても上手い。彼が居て稲垣殿も映える。
役所さんは堂々の貫録、松方さんはタテはさすがなんだけど、セリフが一人任侠ものみたいで浮いていた。設定ミス?
伊原さんも死に場所探すみたいな妖気というか剣の鬼みたいな恐ろしさが漂っていて良い、最初から生きて帰ろうとは思ってないところがいい。
若手ではヤンキー顔ながらしっかり芝居していた山田くん良し。目つきが暗いのがなんともいい感じ。何食べて暮らしてるんだろうと思わせる不思議な魅力。

十三人は半数くらいが斬られ、残り何人かは体力を使い果たしてブツっと途切れるように死んでゆく、鬼頭以下に守られた斉韶は、逃げながらも嬉しそう。

ラストは劇場で見届けてくださいませ、見ごたえありです。

三池監督は時代劇は初だったらしいのですが、後半は荒唐無稽な世界っぽいですが前半はきっちり堅い感じと監督らしい毒とホラーめいた画面を混ぜて、ただならぬ雰囲気を出しています。爆破や崩壊などはオープンセットを使って本当に壊しているので迫力がありますし、俳優陣はかなりいいので、観て損なしです。

十三人半分くらいがダレ?みたいになっちゃったのはしょうがないか。
沢村さんもいつ死んだか見分けつかなかったし。

ゴロちゃんの暴君ぶりがすごすぎて笑っちゃうくらいですよ、ダレにでも出来る役じゃないからいいんじゃないかなあ。端正な美貌が却って恐いっていうのは面白いし。

ということで、時間が経ってしまった上にまとまってませんが、面白かったのでした。

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