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まさかのここに来てヅカオタ状態、日々叫んでおります、ほかにジョジョ、初代ガッチャマン等好きです。
管理人 Masayo

ネタバレ 「ガイズ&ドールズ」 翻訳もののセリフ②

2015-09-28 22:23:24 | 宝塚
「ガイズ&ドールズ」は、カーテン前の説明セリフは一切なく、けっこう重要な話も会話の中でさくさく語られて行く。
セリフの応酬の間でサラッと進められているのでわかっておいたほうがより楽しめるとは思う。
まあ、娯楽である舞台はそこまで難しくもないので、何も知らなくても大丈夫だが。

変に大上段すぎて人生語られてもねぇ。

ということで、思い出しつつの続き。

ちょっと戻る。

サラを見定める&落としにかかるために教団を訪れたスカイ。
教団の伝道師たちは善良で温かい人ばかりだ。その中になんだかこわばった面持ちのサラ。彼女は熱心に神を信じなさいと布教しつつも自分にはこの仕事は合っていないのではと悩んでいる。
サラの後見人であるアーヴァイドは多分年長なのだが、今回は天寿さんの美貌をヒゲなどでいじらず、声色と落ち着いた芝居とで「多分年長だよね」と感じさせる。
とても優しくて、でもわかることはわかっている、いいキャラ。
なぜか最初からスカイのことをいい人と分かってしまうのもすごい。ブラザーマスターソン♪と迎えてくれちゃう。

伝道師たちがコーヒー休憩を取りに部屋を去った後、スカイはサラと二人きりになり、さっそく探りを入れる。
布教の時に彼らが掲げている聖書の一節の出典が誤りであることを自信たっぷりに指摘するが、ギャンブラーごときの言うことをすんなりは信じないうえに、冒涜だと一蹴するサラ。
「アメリカ中のホテルにあるもの、それはスカイ・マスターソンとギデオン教会の聖書だ。いやでも暗記する」と言うスカイ。

彼は家も持たず、アメリカ中をギャンブル行脚してまわり、ひたすら賭けて儲ける。緻密かつ大胆な賭けっぷりは天井知らず、恐いもの無しで空を突き抜けるという意味でスカイという異名を持つほどだ。
さんざん勝ってホテルに戻るが、当時はテレビだって無かっただろうから部屋ですることもなく退屈かもしれない聖書を読むうちに暗記してしまったというわけだ。

恋人も作らず、家すらなく、裏社会に生きているとはいっても大変に仕事熱心、ほとんどワーカホリックなスカイ。妙に真面目? そして、語られることはないが、多分孤高の存在なのだろう。
頂点を極める者は孤独なのかもしれないと匂わせたりもする。

スカイはネイサンと違って賭場を開いたりせず、参加して勝つ。幹事タイプではない、大将だ。


ネイサンはネイサンで、スカイからの1000ドルを当てにしつつ、コワモテのガレージオーナーのジョーイにガレージを貸してくれと電話で頼むが、慎重かつ冷徹なジョーイは「前金だ」と譲らず。
どこがガレージオーナーだという悪党面のジョーイ、彼を狙って飛び込んできた「お客さん」を5発ほどぶっこんで亡き者にする。その音を電話の向こうで聴いて震えあがるネイサン。
舞台の上手下手のはじとはじで会話しあうのが面白い。

また前後するが、ネイサンには14年間も婚約したままのクラブのスターであるアデレイドがいる。
この時代ちゃんと働いて稼いでいるのだから立派な存在である。 難しいことは分からない感じの天真爛漫なアデレイド、ひたすらネイサンを愛していて、あんまり待たされすぎて万年風邪ひきになる始末。
いつもクシャミをしていて、それがとても可愛い。
結婚してほしくてたまらないのに強く言い出さず、ウエディングヴェールの箱をちらつかせたり、故郷にいる母親に結婚して5人も子供が居ると手紙を書いてしまったと言ったり。
しかし、ギャンブラーたるもの結婚なんてダサいことはしないものという考えか? 単なるダメんずなのか、ネイサンは愛想笑いで逃げてしまう。
アデレイドは医者にもらった本を読み上げる。およそ彼女に似つかわしくない難しい医学用語がたくさん出て来て面白い。難しい歌を楽しく聴かせてくれる礼さんすごい。

サラはスカイの取引など受け入れず、集会に付いて回る彼を冷たく拒絶し続ける。伝道師たちが気の毒だと言うほどに。
しかし、教団の上司であるカートライト将軍が現れ、実績の上がらないブロードウェイ支部を閉鎖すると言いだしたことで、先の「罪人1ダース」を本当に連れてこなくてはならなくなる。
それには引き換え条件でスカイとハヴァナに行かなくてはならない。 一度は捨てられていた借用書を得意げにサラに再度つきつけ、ハヴァナ行きも納得させてワル顔全開のスカイ。

多分、スカイから1000ドル巻き上げられると思ってはいるものの、その保証は無く、場所も無く、困ったネイサン。
おまけにシカゴからギャンブル好きのギャングのビッグ・ジュールまでが来て、クラップゲームの開催をせかされる。
教団のバンドの一行が通りがかり、人数を数えるネイサン、ナイスリーたち。あれ、1人足りない、サラがいない!1000ドルは???

ビッグ・ジュールも謎めいていて、彼が何者かは全く語られない。
むっつり黙り込んでいて、どういうわけかテディベアのぬいぐるみを抱えている。危険な感じを漂わせつつ、「クラップやろうぜ」しか言わない。中毒か。
十輝さんの存在感が圧倒的で面白い。

ギャンブラーたちが集まっているところにブラニガン警部が見回りに来るが、ベニーの機転で、ネイサンの結婚前パーティーをやるんで、ということになってしまう。
日本語で聴いていてもいいテンポで笑わせる。 警部はギャンブラーたちの顔と名前をほぼ知っているが、よそもののジュールのことは多分知らず、「顔は覚えているんだが誰だっけな」とかまをかける。
ジュールが得意そうに「イリノイ州イーストシセロ」と答えると、なんせニューヨークしか知らない警部は、少しの間をおいて「いなかもんか?」と返してしまう。
うう、面白い。
シカゴをシセロと言うのは、ミュージカル「シカゴ」でも使われてますね。シセロはシカゴのちょっと郊外だそうです。ふーむ。





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