ITエンジニアの九十九折(新)

これまで経験したことや考えを思いつくままに綴って行こうと開設しました。マラソンをするように長く続けて行くつもりです。

159.食の便利さと安さの代償(743字)

2008-11-02 | Voices
昨今、日本では食の安全性が完全に揺らいでしまった
ように思われます。

一つひとつの事例を挙げれば切りがありませんが、
先日、ついに我が家でもその渦中へ巻き込まれて
しまったのです。

副食や子どものサイドメニューにと購入したウインナー
ソーセージが自主回収の品目に挙げられたのです。

メーカ側の主張をよく聞いてみると、検査の結果、
思ったほどの化合物(混入物)は検出されなかったものの、
1ヶ月も公表せず、今回、自主回収に踏み切ったとのこと
です。

もはや現代の日本は、食料の自給率が40%を切り、
過半数を外国の食品に依存する状態になっています。

先進国でここまで自給率が低い国は他にないそうです。

その上、昨今は国内の食品メーカの多くが、生産を
人件費やコストの安い海外に求め、委託・分業されて
いるのです。

特に最近、中国製では、混入事件が明るみに出て、大きな
社会問題ともなっています。

企業はコストをより削減する目的で、生産地を海外に
求めたものの、果たして、品質や安全性は十分に保たれて
いるのでしょうか?

安い人件費を味方に収益を伸ばし、業績を向上させた企業
も多いと思います。

その一方で、監督の不行き届きや品質管理の不徹底、
生産国における文化の相違もあったに違いありません。

「これからは何を信用すれば良いのかわからない」と
いうのが、消費者の率直な感想だと思います。

企業や国の政策を批判することは簡単です。
しかし、便利さや安さを求めて来た私たちにも責任の
一端があるのだと思います。

金融不安や社会保障費の補償等で物価上昇や税負担は
避けられず、支出は増え、減る要素が見当たりません。

ただ、食費の家計に占める割合を増やしてでも、食の
安全性をもう一度取り戻す必要があるような気がして
ならないのです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする