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メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

2022夏Broadway 1日目金曜日

2022年08月29日 | NEWYORK
※写真において筆者代理として、もしもしこちら文鳥のふろしき文鳥さんに登場してもらっています。

8月12日金曜日メガヒヨは羽田空港からニューヨークに飛び立った。
飛行機内はお盆期間とも思えないほど日本人の数が少なかった。ぱっと見、三割程度。
3列シートで自分の隣に座ったのは東南アジア系のカップルだった。おそらく日本を経由地としてJALを利用したお客さんではないかと。
そりゃあ日本在住者はコロナ陽性だと帰りの飛行機に乗れないとなれば、大抵の人は旅行を躊躇するよねぇ...。

乗継のお客さんを待って出発が30分遅れたのだけど、飛行機はなぜか定刻より早く到着。
安全運転を心掛けつつ早く着きましたという機長さんのアナウンスはウィットが効いていた。

イミグレはかなりの大行列だった。
アメリカの入国書類がキオスク(入管受付の機械)だと不要になったとは聞いていたけれど、ニューヨークはすべて対面式。
以前あったキオスクは撤去されていた。そんなんで以前はイミグレの入り口にあった入国書類を探したのだけど見あたらない。
不安を感じつつ列に並んだ。必要なら機内で配られるよね...。

一時間ほど並んだあとようやく自分の番が近づいてきた。
二人ほど前には髪をカラフルに染めたお嬢さんが、オフィサーから時間を掛けて質問されていた。
自分も質問ぜめにされるかなと不安になっていると、聞かれたのはホテルと訪米の目的、そして日数だけだった。入管書類も必要無し。
更になぜか指紋の採取も無し。良かったのかなぁ?

空港からはタクシーでホテルへ。現在のJFKからマンハッタンへのフラットフェアは57ドルなのね。それに橋代など諸経費が加算される感じ。
ただチップの相場が高くて、提示された選択は20%,25%,30%だった。人件費だから絶対ケチっちゃいけないけど、やっぱ重い。
ここは25%を選択。カード会社からの請求額は10,705円なり。

到着したソフィテル・ニューヨークは劇場街に徒歩で行ける便利な立地。
早めの到着だったけど、部屋に通してくれた。





部屋は清潔でシャワーブースがバスタブと別にあるのが嬉しい。
ただ冷蔵庫が壊れていたので、フロントに申し出て他のを持ってきてもらった。
原因がホテル側なのでそのスタッフさんにチップは払わなかったけど、本当は払った方が良かったのかな。チップは本当に慣れない。
ガイドにはベルに荷物一つにつき5ドルとあったので払ったけど、同じ5ドルでもルームクリーニングの方が大変そうじゃないとか思ったり。

荷物の整理も終わったので、今晩のチケットをTKTSに買いに行くことにした。
アメリカも夏休みなので結構な混雑。15:00から並び窓口にたどり着いたのは16:00だった。
本日はMoulin Rouge! をチョイス。オリジナルキャストだったKyle Brownさんが降板しているので席にはこだわらなくていいかなと。

しかしこの作品がTKTSに出ていたのには驚いた。
というかHamilton, The Music Man, Six, MJ, Into The Woods以外の作品は買えていた模様。
もちろん10年前のチケ難作、Book of Mormonも出ていた。

さて、Moulin Rouge!について。
結論から言うと自分はこの作品にすっかりはまってしまった。次の週におかわりしてしまった位。
TKTSで購入できた席は40%Offの97.4ドル、位置はR列6番(上手サイド)
舞台からそう遠くないけれど、前の席の方の身長が高かったら視界を遮られるかも。自分の前は小柄な女性でラッキー。
あと舞台上部にメザニン席がかぶり、上演前のパフォーマンス(Kyleくんが担当していたケージダンス)もほとんど見えなかった。
上演中もボックスにいるクリスチャンや公爵が見切れていたかも。


(実際視界はこんな感じ)
この作品はKyleくんを観る目的でCDなども予習していたのだけど、実際の舞台を観てみるとこういう感じだったのかと驚きの連続だった。

まず冒頭から引き込まれた。4人の歌姫のうちラ・ショコラ役のJacqueline B. Arnoldさんを拝見できて嬉しかった。
PriscillaのRaining Man, I Will Surviveで観客を魅了した彼女。今回もそのパワフルヴォイスを披露してくれた。

クリスチャン役はリプレイスのDerek Klenaさん。
Anastasiaのディミトリ役はMR!オリジナルキャストのAaron Tveitさんがワークショップを務めて、彼が本公演で演じていた。
今回も同じ役に縁が出来ているのが興味深い。二人とも歌良し、顔良し、演技良しだものね。
愛にひたむきになる若者役にぴったりだった。

サティーン役はAshley Lorenさん。
長身の美女で、映画のイメージを裏切らなかった。細面なところがピンクレディ時代の増田恵子さんに似ていて、そんな素敵な人が衣装を次々と変えていく姿は見ていてとても楽しめた。
妖艶だけど茶目っ気もあり、はかなさ、可愛らしさ、しなやかさ、そして影も感じさせるこの役はとても難しいと思う。
日本ではどなたが演じるのか気になった。

あとトゥルーズ役で以前FELA!で主役のフェラ・クティを演じていたSahr Ngaujahさん。
映画よりコミカル度を押さえて賢者的な役割だった。
サンティアゴも映画でのナルコレプシー設定が消えてうるささが減った分、ニニに対するフェロモン担当として働きが多かったかも。

そんなキャストさんたちが次から次へと繰り出すナンバーでお客さんも大盛り上がり。
自分も1899年のムーラン・ルージュの観客になり切って楽しんだ。

ところでアンコールのMore More More!
これはCDの通り、ジドラーが音頭をとり観客も一緒に歌う。
マスクと声出し厳禁の国からやってきたメガヒヨ、大狼狽!!
しかし盛り上がらなきゃ損とばかりにカンカンカン♪と一緒に歌って来たのであった。
もちろんマスクをつけてね。


2022夏Broadway 何ゆえ行ったか

2022年08月28日 | NEWYORK

メガヒヨは2022年8月12日から19日にかけてNew York(一日だけChicagoに日帰り)旅行に行ってきた。
このコロナ第七波のなか賛否両論あると思う。
コロナ陽性になれば、英語もつたない自分が帰国便に乗れずに現地療養の必要に迫られる。
だけど行ってきた。

話は遡って一年前の2021年8月。
毎年の恒例であるNew Yorkへの観劇旅行にコロナ禍のせいで二年連続で行けなかった。生きがいを奪われたメガヒヨは意気消沈していた。

まだまだデルタ株が猛威をふるっていたあの頃。東京オリンピックも無観客開催。

旅行でアメリカに行くなんて夢また夢と言ったところであったが、一縷の希望を持ちたかった。
ちょうど手元に50,000マイルある。一年後のニューヨークのチケットを取ってみようかなと思いついた。
旅行が不可能になったところで、マイル特典旅行だから3,000円のキャンセル料で済むし。
何より先の旅行の計画は日々のモチベーションに繋がる。

そんな訳でマイル航空券を予約した。
ところがテンパっていたメガヒヨ 。帰りの日は木曜早朝便(水曜日深夜。水曜ソワレ観られない!)をポチってしまい、3,000円のキャンセル料を払い予約しなおす羽目になったのだが...。

2021年秋にかけてデルタ株は収束をみせ、このままコロナ禍は終わるのではないかと期待させた。
自分はワクチンでしんどい副作用に耐えた。その甲斐があったものだと思った。

ところが年が明けてオミクロン株の蔓延。これは気持ちが折れた。
このまま旅行もダメになってしまうかも...との考えがよぎった。

しかしながら世界的にオミクロンが減少に転じた3月。驚くニュースが耳に入った。なんと3回のワクチン接種者は日本水際での3日間の隔離が無くなったこと。
さらに今までは空港から公共交通機関も利用できなかったのが可能になるなど大幅な変更があった。
これは自分にとって吉報だった。
早い方々はBroadwayに即行ったようで、背中を押される思いだった。

そして6月。アメリカの入国においての陰性証明が廃止になった。
これも心の負担が大きく減った。飛行機搭乗の一日前に検査をする必要があったが、自分の搭乗一日前は祝日なので医療機関が限られてしまうのだった。岸田さんも水際制限をG7諸国並みに緩和しますと言っていたので、日本政府の決断についても大いに期待していた。

ちなみにこの頃、大ファンの名ダンサーKyle BrownさんがChicagoでワールドプレミアを迎えるThe Devil Wears Prada The Musical(プラダを着た悪魔)に出演されることが決定。
アメリカに行くことがほぼ決定している自分は迷う事なく公演チケット、ニューヨークからシカゴへの日帰り航空券を購入した。

ところが7月に入ってオミクロン変異株が日本国内において大きく蔓延。
ジェットコースターの様に振り回されてきた心情だけど、最後の最後で大きくたたきつけられた思いだった。
帰国便搭乗前72時間以内に行われるPCR検査で陽性になった場合は、陰性になるまで帰国できない。これは会社勤めの自分にとって大きな問題であった。

勤め先はお盆に社全体で休業するため、休み明けはとても忙しい。そんな中を延長して休みを取るなど考えられない話だった。
解雇まではされないだろうけど、確実に長年の信頼を失ってしまう。

ただお金の問題が自分の決断に大きく影響した。
自分の払ったサーチャージ・税金・キャンセル料(笑)は合計26,870円。現在は航空代金も諸費用も大きく上がっている。
さらにホテルは昨年9月に予約しておいたおかげで、劇場徒歩圏の4つ星6泊で141,980円で済んでいる。
今後この様な値段でNew Yorkに行けることはまず無い。この機会を逃したら当分難しいだろうと考えた。

こうして渡航を決断したメガヒヨ。リスクが高い旅行な分、出来るだけの自衛策をとることにした。

PCR検査は日系旅行会社のあっとニューヨークさんでお願いすることに。こちらは陽性になった際、抗原検査キットをくれるなどアフターフォローも万全。
実際伺った際に親切にしていただき、次は楽しい予定でお世話になりたいと思った。

感染防止については、現地での飲酒を控える、外出後には手洗い・うがい・鼻うがいを徹底、なるべく疲れないようにするなどネット上の体験談を参考にした。
マスクは食事のタイミングなどで数時間で取り換えた。

鼻うがいといえば、花粉症のシーズンを外しているためドラッグストアでなかなか見つからなかった。
そうTwitterに書いたら、なんと友人のLittle Sisterさんが薬局に問い合わせをしてまで入手して下さった。感謝の気持ちでいっぱいであった。



温かい援助はおなじくNick姉さんからも。
「もし困ったことになったら遠慮せずに連絡してね。現地の友人に助けに行ってもらうから。」と言って下さったのである。
もちろん人様にご迷惑をお掛けする事態は避けたいけれど、このお言葉はお守り代わりとなって滞在中は心強かった。

もちろん十分な対策をとっても不安は尽きなかった。
出発3日前には県の検査場で抗原検査とPCR検査を行った。
出発1日前の夕方、検査結果が届き結果は陰性。
そこでようやくHugh Jackman主演のThe Music Manのチケット(299ドル 41,072円)を購入する気持ちになれた。

航空券を押さえてから一年。
やっと行くことが出来るという心境にたどり着いたのであった。


メガヒヨ、明治座にて大人の階段を上る

2022年08月23日 | 国内エンタメ
メガヒヨは明治座で7月に行われた氷川きよしさんの特別公演に行ってきた。
彼の事は好きだけど、特別ファンという訳でも無い。ただ演歌歌手の方が行うお芝居とコンサートの二部式公演興味を持っていたので、それなら氷川きよしさんを観てみたいと思い足を運んだ。


のぼりが芝居小屋っぽくってワクワクしてくる!

劇場の中にはエスカレーターも有り。
メガヒヨにとっては未知のエンタメに向かう大人の階段に見える!

一幕目はお芝居。
病気の母親を世話するコンビニ勤めの若者がタイムスリップして革命前夜のフランスにタイムスリップするという話。
その際女性に間違われて役者として貴族の館に雇われた主人公。成り行きでジャンヌ・ダルク、オスカル、アルセーヌ・ルパン、ベテラン家政婦、そして貴族令嬢の影武者など様々な扮装をこなし会場のお客さんを沸かせた。
お芝居そのものは、氷川さんファンにカスタマイズした内容で一般受けとはまた違ったものだった。でもここは氷川きよしさんの世界。
ファンを喜ばせようとするホスピタリティに溢れていた。

お芝居が終わると40分という長いインターミッション。
時刻は12時を回ったところなので、あらかじめ予約しておいたお食事を頂いた。名物の西京焼きが美味しかった。
他にもカフェがあり、氷川さん監修メニューなどを取り揃えていた。





食事を済ませて売店などを巡ってみる。



服やアクセサリーなども売っていて、昔の帝国劇場の様。

自分はいかせんべいを購入。両親へのお土産にした🦑

第二部は氷川きよしさんのコンサート。
ズンドコ節や箱根八里の半次郎などお馴染みの歌中心でにわかにも優しい構成。
新しいアルバムに収録された「道」という曲も披露された。それぞれ違いはあるしみんな完璧では無いけど、それでも自分の人生を全うしましょうという様な歌詞で心に沁みた。

生で聴く氷川きよしさんの歌はとても響いてノリノリで楽しんでいたら、隣の席の方がペンライトを使いますか?と声を掛けて下さった。
ありがたや。新参者に優しい世界✨
氷川さんもその日のインスタで、今日のお客さんはとても盛り上がっていたとコメントされていた。

あとコンサートで印象に残ったのは、専属司会の西寄ひがしさん。
昔、綾小路きみまろさんも演歌コンサートの司会者だったとの事だけど、こういう形のMCのお仕事を拝見するのは初めて。
氷川さんご自身も覚えていない曲の発表年もしっかりフォローして、番頭的な役割をこなされていた。もちろん氷川さんのことはちゃんとkiinaさんと、ご本人が望む愛称で呼ばれていた。

ところで今回唯一残念だったのが、一部のお客さんのマナー。
お芝居の最中にも関わらず、緊急性の無いおしゃべりをしていた。ヒソヒソ声でも無く普通の声で😳
ここはあんたらの家の茶の間じゃないっつうの💢

終演後に隣の親切な方にこぼしたら、明治座では珍しい事では無いとのこと。真面目なファンの方はうんざりしている様だった。

まぁ気になった事はあったけど、公演を十分満喫した。
舞台上の氷川さんも生き生きしていたし。
思えば20年ものあいだ、股旅ものとか求められる役割をよくぞ演じて来られたと思う。
もちろんそういうのも良いんだけど、今回氷川さんが心から演りたいものを観客の自分もとても楽しむ事が出来た。
休養期間を経た後のkiinaさんのショーにまた行ってみたいと思う。










出待ちは禁止だけど、会場内にいっぱい等身大スチールがあるので記念写真撮り放題!










宝塚宙組版『アナスタシア』

2021年01月24日 | 国内エンタメ

今までブロードウェイ版、日本語翻訳版とアナスタシアを観てきた。
そしてこの度は昨秋上演の宝塚大劇場、年明けの東京宝塚劇場において宙組版「アナスタシア」を観るチャンスに恵まれた。

メガヒヨの初宝塚観劇は91年の涼風真世さん主演のベルサイユのばらなのだけど、宝塚大劇場いわゆる"村"を訪れるのは初めてだった。
というか行ってみてびっくり。駅から劇場まで赤い屋根の建物で統一されていてまるでテーマパークの様!


劇場の建物内に入ってみてもチケット改札はずっと奥で、そこまで売店やレストランなどの商業施設エリアがしばらく続いていた。
お菓子やグッズも様々な種類があり、これは周辺の経済を大きく支えていそう。

ブロードウェイも顔負けのグッズの数々!

この度大劇場に連れてきて下さったKさんのご厚意でメザニンど真ん中で観劇することがかなった。ありがたや。

今回の宝塚上演版は、男役スター真風涼帆さん演じるディミトリを主役に立てた独自演出。(潤色/演出 稲葉太地氏)
かなり変更があると思いきや、作品の軸はぶれずシーンも想像以上にブロードウェイ版を踏襲していた。
中にはこのアイディアはさすがと思うものも有ったり。
気になったシーンをピックアップするね。

♪Once Upon A December
冒頭の皇太后と少女時代のアナスタシアのデュエット。ほぼ変更なし。
皇帝役の瑠風輝さんが少女アナスタシア役の天彩峰里さんを軽々姫抱っこしている。久々の宝塚観劇だけどリフト振付が増えた印象。

その後のロシア革命への流れだけど、貴族の人数多っっ!! 豪華だ…。
撮られる写真も団体写真である。

そうそう。オリジナル版では冒頭のアナスタシアは子役で、ロシア革命前の舞踏会は本役とは別の女優さんがヤングアナスタシアを演じていた。
でも宝塚版ではその設定はなく、星風まどかさんがドレスを着て登場している。

♪A Rumer In St. Peterburg
このシーンはキャスト総出?圧巻のコーラス。
しかしこれでもコロナ対策で人数を減らしている。フルの人数だったらさらに凄かっただろうなぁ。

♪She Walks In
Stephen FlahertyさんとLynn Ahrenさんによる新曲。
二幕への伏線となる歌詞で、宝塚らしいバラード調の素敵なナンバー。

♪Once Upon A December(Emsemble)
アーニャとディミトリのデュエットになっていて驚き。でも違和感なし。
皇后がスキャットで歌っているのもいいな。影コーラスも厚い。

そういえば気になっていたんだけど、ブロードウェイ版のこのシーンってコーラスは生歌だったのかな?
姫4名と貴公子4名はあの振付では歌えないだろうし、皇帝、皇后、侍従二名、侍女二名、舞台裏のリリーとヴラドと皇太后という少人数であのボリュームは出せるものなのだろうか。
気になっていたもので少々話が脱線してしまった・・・。

♪Journey To The Past
歌い出しがディミトリだ。こちらも違和感なし。
本来はヒロインによる一幕ラストソロナンバーだけど、エリザベートで♪私だけにをトートが締めてしまうレベルの宝塚アレンジ。

♪Paris Holds The Key
二幕の冒頭を彩るこのナンバーは宝塚ならではの豪華さ。一幕とは違ってキャストさん達が色とりどりの衣装をまとって踊り歌う。
宙組は美形揃いと聞くけどまさにそう。こんなに綺麗な人たちが舞台いっぱいちりばめられているなんて、本当に贅沢だ。

♪Close The Door
寿つかささんは普段男役だし、年齢もまだ40代後半くらいなのに皇太后としての威厳がすごい。演技力が高い方なのだな。
遠目だと本当に麻美れいさんやMary Beth Peilさんと並ぶかのように見える。

♪Quartet At The Ballet
ブロードウェイ版ではメガヒヨ大贔屓のKyle Brownくんがジークフリート王子を踊ったこのナンバー。
宝塚版ではロットバルト役の優希しおんさんが抜群の舞踏センスを披露していた。
大劇場で11月に観劇した際は、オリジナル版でオデットに振り付けられていた32回転をロットバルトが回っていたのが衝撃だった。
東京ではそれほど多くターンしていなかったし、早くはけた様な気がしたので振付が変更したのかな?
そうそう。Kyleくんの振付とは違うけど、宝塚のジークフリート王子もオデットをリフトしていたよ。カッコいい!

♪Still/The Neva Flows(Reprise)
ディミトリが主役と聞いていたから、ラストのグレブとアーニャの対決シーンは彼が割って入ってくるかと思っていたよ。(そんな事は無かった)

♪Once Upon A December(Reprise)
ドレスのまま駆け落ちするのはオリジナル版と一緒。
ラストに亡くなった家族に見守られて二人で旅立つのも同じなんだけど、記念写真にディミトリが加わる演出は気持ちが温かくなった。

久々の宝塚観劇(2014年の伯爵令嬢以来)なもので真風涼帆さんと星風まどかさんを初めて拝見したのだけど、とても素晴らしいコンビだった。
真風さんとグレブ役の芹香斗亜さんのPR動画を観た際には配役は逆の方が良いのではと思ったけど、ディミトリの少年っぽさや健気な様をよく表現されていた。

星風まどかさんは歌も上手く、お顔も可愛らしいので最高のアーニャだった。いずれ梅芸版でもこの役を演じてほしいなぁ。

芹香斗亜さんは♪Stillや♪The Neva Flowsなどの難歌を歌いこなして大拍手だったし、ヴラド役の桜木みなとさんも髭をたくわえた中年男性という役を健闘されていた。(フィナーレのソロ歌手と同一人物とは全く気付かなかった。)

フィナーレといえば、大輪の花みたいな娘役がいると思ったらリリー役の和希そらさんだった。普段は男役の方とのことで、真風さんと長身同士のペアダンスは見ごたえが有った。

終演後にチケットでお世話になったKさんと宝塚に詳しいSさんに色々話を伺った。
なかでも印象に残ったのは、自分が年齢を重ねても宝塚には感情移入しやすいということ。
それはメガヒヨも大いに頷けた。
ブロードウェイ版のDerekさんや日本版の三人のディミトリも素敵だけど、自分がアーニャになりきってときめくのには遠慮してしまう。
だって本物の若い男性だから。
真風さんも雲の上の人という意味では同じなんだけど、舞台では美青年でもそれは虚構の世界でのこと。正体は涼しげな目元の美女だからね。
作り上げられた世界に付き、いい大人の当方も思いっきりその世界に浸れるということなのだ。

この度はチケット入手難の宝塚を観劇できて本当に幸運だった。
また大劇場に来られたらいいなと思う。


ミュージカル『アナスタシア』

2020年04月18日 | 国内エンタメ

メガヒヨはブロードウェイミュージカルのアナスタシアが大のお気に入り!
この度シアターオーブにて日本初上演が行われるというのでチケットを3回分取って楽しみにしていた。
ちなみに主催の梅田芸術劇場さんはブロードウェイ版のプロデューサーとして名を連ねている。

ところがこのコロナ禍! メガヒヨの取った3回分は全滅。せっかくのロイヤル席が…。
でもこの機会を逃すと観るチャンスはそう巡ってこないかも?と思いチケットを取りなおした。
仕事の都合もあるので2回分となり、海宝・相葉ディマ、遠山グレブ、朝海リリー、そして木下アナスタシアは観られなくなってしまったのだけど(涙)
ただその後大阪公演は全面中止となってしまったことを考えれば観られただけラッキーと思うのであった。


(観られてラッキーとはいえ、とっても舞台が遠い2階席。自分は3列目だったのだけどこの見え方でS席は悲しい。
しかも2階は10列くらいまでS席設定な様で。ロイヤル席や1階前方を値上げしても後方の値段は抑えるべきではないかな・・・?)

今回の上演はブロードウェイの演出を受け継いだ、いわゆるレプリカ版。(アレクサンドル橋がカットされているがこれはツアー版に準じるとのこと)
以前から、日本未上陸の作品はクリエイターの心をそのまま日本の観客に伝えるべく初演の演出そのままで上演するべきと主張してきたのでその通りになっていて嬉しい。
しかも訳詞はあの高橋亜子さん!メロディをころさず、英語詞のエッセンスをそのまま日本語に変身させるまさに詩人。

Home, love, family
I will never be complete until I find you
ホーム、ラブ、ファミリー
わたしがわたしであるため

ここら辺なんて神がかっているお仕事だと思う。本当に。

役者さんも良かった。

アナスタシア役の葵わかなさんは舞台では初めて拝見。
以前からお顔がすごく可愛いなと思っていたけれど、声も澄んでいて綺麗だった。
Christy Altomareみたいにシンシナティ大学レベルの名門校で鍛えれば、更に素晴らしいミュージカル女優になるのではないかな。

ディミトリの内海さんは若くてメガヒヨの目には眩しかった。
はきだめにダイヤモンドの原石って感じで、これはアーニャも好きになってしまうだろうな。
歌も決めるところは決めていた。

リリーの堀内敬子さん、マルシアさんも良かった。
堀内さんは細部まできめ細かい所作で奔放な伯爵夫人になり切っていたし、マルシアさんはヒット歌手の貫禄で「♪Land of Yesterday」をゴージャスに盛り上げていた。

ヴラドのお二人、大澄賢也さんと石川禅さんは影の主役といっていい位。
ブロードウェイでもJohn Boltonさんの存在感と芸達者ぶりは素晴らしかったけど、日本のヴラドもそれに肩を並べていた。
大澄さんは誰よりも踊りが洗練されていたし、石川さんは愛情あふれる表現とよく響く歌声でショーの屋台骨を支えていた。

グレブのお二人だけど、山本耕司さんは恋にはまるまじめなエリート将官、堂珍嘉邦さんは宝塚ばりに耽美な敵役という印象。
それぞれ良かった。
あ、町娘を顎クイするのは山本さんは書類をつかって、堂珍さんはブロードウェイ版のMaxさんとおなじく指一本で行っていたよ。
そうそう。グレブ三番手で普段は皇帝/イポリトフ伯爵役の遠山裕介さんもとてもいい声だったので、グレブ役で観られなくて残念だった。

アンサンブルの方々も素晴らしかった。
特に白鳥の湖のシーン。ブロードウェイ版ではメガヒヨ大贔屓のKyle Brownくんがジークフリート王子を踊っていた。長い手足でダイナミックなバレエが印象的だった。
日本版でこの役を務めるのは西岡憲吾さん。(違ってたら失礼。Bwayと違い役名表示ないもので。)
本職のバレエダンサーで、ラストのリフトは両手を離すテクニックを披露してくれた。Kyleくんもここまではしてなかった。

今回はレプリカ演出ということで、振付、衣装、装置、オーケストレーションもブロードウェイ版そのまんま。
衣装はLinda Choさんデザインの豪華なドレスの数々がそのまま日本人サイズに。あの皇后のきらびやかな衣装もそのままで感動した。
振付はPeggy Hickeyさんが来日して役者さんに指導していた模様。ありがたや。
舞台装置もあの高精細LEDのプロジェクションマッピングを日本でも再現。あの超美麗映像をブロードウェイで観た際、帝国劇場のドット装置(あれ未だ使ってるの?)を思い出して涙がちょちょ切れたものだ。

さて。この度は新型肺炎流行のなか厳戒態勢で上演されたのだけれど、劇場スタッフの尽力には頭が下がった。
まず役者さんへの手紙・プレゼント、出待ち行為はお断り。これは安全のために仕方ないよね。
そして入り口では観客全員の検温、そして手のアルコール消毒。

バーもクローズしていた。劇場の大切な収入だろうに。

スタッフさんの尽力もあってか、3月において劇場全体での集団感染は無かったとのこと。
確かにライブやスポーツ観戦とは違い、お客さんは声を出さないしね。マスク装着も徹底していたし。

それでも公演数の大半が休演になってしまい大赤字は避けられないと思う。こんなにいい作品なのに。
簡単なことではないだろうけど、是非再演を期待したいのであった。
元の作品の素晴らしさと、日本語上演の理想的な形であっただけに。