
もう少しマローズじいさん(厳寒じいさん)= Ded Moroz の正体について触れたいと思います。
マローズじいさん(厳寒じいさん)のイメージですが、前述したように古くからロシアの伝説や、神話に登場するイメージです。
元来、東スラブの原始宗教では、畑の作物や人を凍らせ、殺してしまうこともできる厳格な神として人々に恐れられてきたのと同時に、「祖先」の体現とも考えられていましたので、畏敬の念も集めてもいました。
民話から派生した文学作品の中では、最初は冷酷な冬の森の支配者、<冬将軍>的なイメージとして登場します。幼子がいる若い未亡人を平気で凍死させられるような残忍さを持った冬将軍としてマローズじいさん(厳寒じいさん)を描いた詩人ネクラーソフの詩作品などが有名です。
しかしやがてマローズじいさん(厳寒じいさん)には善人イメージの分身が出てきます。
この善人イメージの分身は、子供用の詩作品に登場し、冬におこる色々な《魔法現象》をしきる機能を持つようになります。
この、「善い魔法使い」のようなイメージと、当初の、冬の森を支配する残忍なイメージが融合し、冬の自然界、即ち自分の《王国》を《ダイヤ、真珠、銀》で染め上げるマローズじいさん(厳寒じいさん)のイメージとなるのです。

(イラストはこちらから)
またこれと同時に、都市ではピョートル大帝によって西洋から導入された「もみの木」を支配する神話的人物(サンタ・クロース、聖ニコラなど)のイメージが、ロシアの土壌に合うように少しずつ修正を加えられ、形成されていきます。
この修正は、子供達の「どうして家の中にもみの木があるの」とか、「誰がもみの木を持ってくるの」とか、「プレゼントは誰がくれるの」といった素朴な質問に答える形で加えられていきました。
こうした西洋から入ってきてロシア的なものに修正されたサンタ・クロースのイメージと、古来からロシアにあるマローズじいさん(厳寒じいさん)のイメージが融合し、ロシア独特の「もみの木祭り」(ヨールカ)の主役であるマローズじいさん(厳寒じいさん)が誕生したのです。
尚、マローズじいさん(厳寒じいさん)の故郷は、ロシアの北方ヴェリーキー・ウスチュグにあり、毎年数多くの観光客がここを訪れています。
(トップの写真。引用はこちらからです)
マローズじいさん(厳寒じいさん)のイメージですが、前述したように古くからロシアの伝説や、神話に登場するイメージです。
元来、東スラブの原始宗教では、畑の作物や人を凍らせ、殺してしまうこともできる厳格な神として人々に恐れられてきたのと同時に、「祖先」の体現とも考えられていましたので、畏敬の念も集めてもいました。
民話から派生した文学作品の中では、最初は冷酷な冬の森の支配者、<冬将軍>的なイメージとして登場します。幼子がいる若い未亡人を平気で凍死させられるような残忍さを持った冬将軍としてマローズじいさん(厳寒じいさん)を描いた詩人ネクラーソフの詩作品などが有名です。
しかしやがてマローズじいさん(厳寒じいさん)には善人イメージの分身が出てきます。
この善人イメージの分身は、子供用の詩作品に登場し、冬におこる色々な《魔法現象》をしきる機能を持つようになります。
この、「善い魔法使い」のようなイメージと、当初の、冬の森を支配する残忍なイメージが融合し、冬の自然界、即ち自分の《王国》を《ダイヤ、真珠、銀》で染め上げるマローズじいさん(厳寒じいさん)のイメージとなるのです。

(イラストはこちらから)
またこれと同時に、都市ではピョートル大帝によって西洋から導入された「もみの木」を支配する神話的人物(サンタ・クロース、聖ニコラなど)のイメージが、ロシアの土壌に合うように少しずつ修正を加えられ、形成されていきます。
この修正は、子供達の「どうして家の中にもみの木があるの」とか、「誰がもみの木を持ってくるの」とか、「プレゼントは誰がくれるの」といった素朴な質問に答える形で加えられていきました。
こうした西洋から入ってきてロシア的なものに修正されたサンタ・クロースのイメージと、古来からロシアにあるマローズじいさん(厳寒じいさん)のイメージが融合し、ロシア独特の「もみの木祭り」(ヨールカ)の主役であるマローズじいさん(厳寒じいさん)が誕生したのです。
尚、マローズじいさん(厳寒じいさん)の故郷は、ロシアの北方ヴェリーキー・ウスチュグにあり、毎年数多くの観光客がここを訪れています。
(トップの写真。引用はこちらからです)