■詳細
出版社:ハヤカワ文庫SF
訳者:深見弾
発行年月:1983年2月
価格:462円
ジャンル:ロシアSF
■感想
タルコフスキーの映画『ストーカー』の原作小説。
私は映画の方をみていないのでそっちと比べることはできないのだけれど、まあタルコフスキーはきっと原作どおりになんか映画を作らないので(笑)、たぶん映画と小説はそれぞれ独立した作品として楽しめるようになっているのだろう。
この『ストーカー』は『滅びの都』などにくらべて思想的な色合いが強くないし、分量もそれほど多くないので読みやすかった。未知の文明の〈来訪〉というSFらしいテーマをあつかっていることもあって、話の設定にもとっつきやすいものがあると思う。
ただし、欧米などの娯楽性の強いSF作品と類似しているかといえば、やはりそこは一線を画していると考えてよさそうだ。むしろ、〈来訪〉の目的が明かされることがないあたりなど、レムの小説に似ているようにも思える。
それでどんなお話なのかというと、これが結構ハラハラドキドキのお話なのだ。
この本の主人公は凄腕のストーカー、レドリック・シュハルト。
ストーカーの仕事は、〈ゾーン〉とよばれる危険地帯――そこは地球にやってきて、地球人と接触せずに去っていった超文明の痕跡なのだ――に侵入し、異星文明の置いていった謎の物品を盗み出すこと。
決して楽ではない、命がけの仕事なのだ。
そんなわけで、〈ゾーン〉に侵入するシーンはハラハラドキドキ! 〈ゾーン〉は映画ではどう表現されているのかな、と気になってしかたがないよね。
けれど個人的には、〈来訪〉の目的を学者が推論する場面が一番の読みどころかな。
■満足度
(5)
出版社:ハヤカワ文庫SF
訳者:深見弾
発行年月:1983年2月
価格:462円
ジャンル:ロシアSF
■感想
タルコフスキーの映画『ストーカー』の原作小説。
私は映画の方をみていないのでそっちと比べることはできないのだけれど、まあタルコフスキーはきっと原作どおりになんか映画を作らないので(笑)、たぶん映画と小説はそれぞれ独立した作品として楽しめるようになっているのだろう。
この『ストーカー』は『滅びの都』などにくらべて思想的な色合いが強くないし、分量もそれほど多くないので読みやすかった。未知の文明の〈来訪〉というSFらしいテーマをあつかっていることもあって、話の設定にもとっつきやすいものがあると思う。
ただし、欧米などの娯楽性の強いSF作品と類似しているかといえば、やはりそこは一線を画していると考えてよさそうだ。むしろ、〈来訪〉の目的が明かされることがないあたりなど、レムの小説に似ているようにも思える。
それでどんなお話なのかというと、これが結構ハラハラドキドキのお話なのだ。
この本の主人公は凄腕のストーカー、レドリック・シュハルト。
ストーカーの仕事は、〈ゾーン〉とよばれる危険地帯――そこは地球にやってきて、地球人と接触せずに去っていった超文明の痕跡なのだ――に侵入し、異星文明の置いていった謎の物品を盗み出すこと。
決して楽ではない、命がけの仕事なのだ。
そんなわけで、〈ゾーン〉に侵入するシーンはハラハラドキドキ! 〈ゾーン〉は映画ではどう表現されているのかな、と気になってしかたがないよね。
けれど個人的には、〈来訪〉の目的を学者が推論する場面が一番の読みどころかな。
■満足度
(5)