■詳細
出版社:ハヤカワ文庫FT
シリーズ:ランドオーヴァー①
原題:Magic kingdom for sale-sold!
訳者:井辻朱美
発行年月:1989年5月
価格:693円
ジャンル:ファンタジイ
■感想
ファンタジイ小説の主人公って、だいたい十代の少年少女とか、せいぜい二十代の若者とかが多いよね。
ところが、この『魔法の王国売ります!』の主人公は三十九歳のオッサン。
ハードボイルドの主人公とかだったら適齢だと思うけど、ファンタジイだと正直年齢オーバーだろ。なんて思ったけど、その点は大丈夫。
このオッサン、魔法の国でも結構がんばるから。
それで、どんな話かというと。
――主人公のベンはシカゴに住む弁護士で、二年前に奥さんを亡くしてすっかり参っちゃっていた。そんなとき、デパートのチラシで「魔法の王国売ります!」という広告を発見。
普通だったらそんなの一笑に付すところだけど、ベンはかなり参っていたので、百万ドルをはたいて魔法の国の王権を買ってしまう。
そんなわけで彼は、魔法の国〈ランドオーヴァー〉の王さまになった。けれども売りに出されるくらいだからわけありで、王国は存亡の窮地に立たされていた。
はたしてベンは王国を立てなおして、〈ランドオーヴァー〉を救うことができるのか――。
ストーリーはわりとオーソドックスなのだけど、キャラクターは個性的。
魔法のコントロールがきかない、お茶目な宮廷魔術師クエスター。
誰かさんの魔法でイヌにされちゃった、皮肉屋の宮廷書記アバーナシイ。
この頼りなさそうなふたりが王の側近で、とてもいい味を出している。ほかの仲間たちも楽しいやつらばかりだし、敵のドラゴンや魔女なんかもキャラが立ちまくり。
ただ、お話の序盤と終盤の面白さにくらべて、中盤が少し失速した感じがするんだよね。でも、シリーズものの第一巻だし、続きが気になる世界観なので、もうちょっと読んでみないとトータルな面白さが分からないのかも。
■満足度
(4)
出版社:ハヤカワ文庫FT
シリーズ:ランドオーヴァー①
原題:Magic kingdom for sale-sold!
訳者:井辻朱美
発行年月:1989年5月
価格:693円
ジャンル:ファンタジイ
■感想
ファンタジイ小説の主人公って、だいたい十代の少年少女とか、せいぜい二十代の若者とかが多いよね。
ところが、この『魔法の王国売ります!』の主人公は三十九歳のオッサン。
ハードボイルドの主人公とかだったら適齢だと思うけど、ファンタジイだと正直年齢オーバーだろ。なんて思ったけど、その点は大丈夫。
このオッサン、魔法の国でも結構がんばるから。
それで、どんな話かというと。
――主人公のベンはシカゴに住む弁護士で、二年前に奥さんを亡くしてすっかり参っちゃっていた。そんなとき、デパートのチラシで「魔法の王国売ります!」という広告を発見。
普通だったらそんなの一笑に付すところだけど、ベンはかなり参っていたので、百万ドルをはたいて魔法の国の王権を買ってしまう。
そんなわけで彼は、魔法の国〈ランドオーヴァー〉の王さまになった。けれども売りに出されるくらいだからわけありで、王国は存亡の窮地に立たされていた。
はたしてベンは王国を立てなおして、〈ランドオーヴァー〉を救うことができるのか――。
ストーリーはわりとオーソドックスなのだけど、キャラクターは個性的。
魔法のコントロールがきかない、お茶目な宮廷魔術師クエスター。
誰かさんの魔法でイヌにされちゃった、皮肉屋の宮廷書記アバーナシイ。
この頼りなさそうなふたりが王の側近で、とてもいい味を出している。ほかの仲間たちも楽しいやつらばかりだし、敵のドラゴンや魔女なんかもキャラが立ちまくり。
ただ、お話の序盤と終盤の面白さにくらべて、中盤が少し失速した感じがするんだよね。でも、シリーズものの第一巻だし、続きが気になる世界観なので、もうちょっと読んでみないとトータルな面白さが分からないのかも。
■満足度
(4)