It's just me,myself and I

横浜育ち、米在住23年の女性のくだらない日記の中に、日米のギャップ、バークレーでの生き方、パイロットの毎日が見られる。

抜きうち薬物検査

2016-12-14 | パイロットの日記

観覧注意。 おトイレ関係。





数日前、二日間の仕事が終わって駐機、140人のお客さんが飛行機を降りている時、コックピットで片付けをしている私に前方ドアの近くに立っていたFAが言った。

「クリップボードの人が出口に立ってるわよ。 副操縦士を待っているんだって。」


みなさん、意味分かりますか?


クリップボードの人。。。。といえば会社の人なら誰でも分かる、抜きうち薬物検査の係の人なの。 いつも仕事が終わったところで現れる。 パイロットはみんな嫌な顔をする。 仕事が終わって早く家に帰りたいわけで。 薬物検査は30分近くかかるから。


これは、いつ誰が選ばれるか分からなくて(random)、くじ引きのようにコンピューターが名前を選ぶらしい。。。。。が、パイロットによっては、1年に5回選ばれたと言う人もいて、納得が行かないと怒っている。 ちなみに私は8年以上の勤務で初めて。 前の会社ではゼロ。 その前もゼロ。 航空大学でもゼロ。就職時は必ず薬物検査があるけどね。ちなみにパイロットの5人に1人は大麻くらい吸ったことがあるんじゃないかなと、勝手に予想する。数年前までは違法だったけど、タバコ感覚で吸っている人はたくさんいたし(一般人)、今となっては医療大麻でなくても、個人の楽しみとして大麻を吸うことが合法になった州もあるのだ。



話は戻って、私の薬物検査。ラテン系、50代くらいの男性、クリップボードを手に立っていた。 自己紹介をされる。 機長とFAにさようならを言ってクリップボードのルイスさんの事務所に向かうため、彼の後ろを歩く。 重いんだけど、荷物。。。。階段を降りて、5分歩いて、いろんな廊下を歩いて、5段くらい降りて、5段くらい上って、窓のない、なーーんか変な空間の事務所に着く。 密室じゃねーか。まあルイスさんもこんな事務所で働きたくはないだろうが。 ここで薬物検査の説明。 こういうのはカジュアルではなくマニュアル通りに実行しなければ、万が一陽性テストが出た場合に、「しっかり説明されなかった。」みたいな理由で、結果が無効になってしまう。


ジャケットを脱いで、ポケットの中身は全部出して、彼の目の前にある水道場で手を洗って。。。。。「ここまで入れてください。」と、プラスチックのカップの線を見せられて。。。。「トイレは絶対に流さないでください。。。。。」と5回くらい言われた。パイロットではなくても、薬物検査を受ける人によっては、「しまった!!!」と焦って、いろんな方法で陽性が出ないようにする人もいるだろう。 何らかの液体を持ち込んだり、他人の尿を持ち込んだり。


トイレに入った瞬間から、「流しちゃダメ、流しちゃダメ。」と自分に言う私。用を足して、カップの外側を拭いて、ズボンを上げてから、流さずにドアの内側からノックをする。はははは。変なの。 そのノックを聞いて、ルイスさんが外側からドアを開けてカップを受け取り、私も続いて机へ行く。 私の眼の前でルイスさんがサンプルを二つの容器に分けて、シールを付け、このサンプルは私のものに違いはありませんという意味でイニシャルを私が書く。


サンプルを分けた後に、余った尿を持ってルイスさんがトイレに入って残りをトイレに捨てて流す。。。。。私は彼が流すと思っていなかったから、ビックリした。なんかさー。 なんか気まずいんだよなー。 分かる? 私、こういうのを気にする人じゃないけどさ。 いまいちルイスさんを医療関係の人間とは見れない。。。。普通のおじさん。この彼が、女性である私の用の後のトイレを流すという理由は、トイレの中に不審な液体やら何やら入ってないかを確認しなきゃいけないからだけど。 なんかねーーーー。 気分悪かったなぁ。

あとさ、私は時折スタバのミルクでお腹が下ってて、トイレを我慢して到着したりすることもあるのよ。 もしそこで薬物検査って言われたら。。。。「すみません。 (検査前に)まず先におトイレ行きます。」って言って、その後検査室に行っても、再度大量の水を飲んで30分は待たないと尿が出ないでしょう。 時間がかかり過ぎ。 でもお腹が下ってる時のおトイレ第一弾を、密室でやってルイスさんに(トイレの中身チェックされてから)流してもらうのは絶対嫌だ。分かるよ。 みんなはルイスさんは慣れてるでしょう、仕事だからって言うんでしょう? でも気になるんだ、私には。まぁ、8年間に一度の割合なんだったら、心配しないでいいだろうけど。 トラウマだったのさ、私には。