Life in San Francisco

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サンフランシスコ在住のフローラルデザイナーです。
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wedding rush!

2006-07-07 15:48:04 | フローラルデザイン
7月に入り、いよいよ本格的なウェディングのシーズン到来です。ここ最近は、週末ともなればウェディングを手掛けてるのですが、前回のこのエントリーでも書き記したとおり、今年の流行色はブラウンをメインとしたジュエル・トーン。バーガンディ、オレンジ、フューシアといったリッチで大人っぽい色を組み合わせたものが人気です。

アメリカの独立記念日の前日にもウェディングをひとつ手掛けたのですが、こちらも、この「ジュエル・トーン」が全体のカラー・スキーム。ブライドメイド(新婦の付添い人)のドレスもチョコレート・ブラウンでした。

ところで、このウェディングにはちょっとしたうれしい出来事がありました。

今から4ヶ月ほど遡ったある日、このウェディングの新婦から僕宛に、「ウェディングの打ち合わせをしたい」という旨の電話が掛かってきました。電話で聞いたところ、僕とKEVINがよく行く馴染みのフレンチ・レストランから紹介をされたとのこと。そして、その数日後にうちのショップで打ち合わせをしたのですが、彼女がショップに入ってきた途端、お互いの顔を見るなり二人揃って悲鳴を上げてしまいました。というのは、僕がサンフランシスコへ移住した11年前、当時のパートナーのDALEが通っていた法律の大学院の寮に一年間だけ住んでいたのですが、実はこの新婦であるCHANTALも同じ階に住んでいたのです。彼女はDALEと同じクラスも取っていたので、当時はことあるごとに一緒につるんでいた仲だったのです。そしてその後、DALEも彼女も大学院を卒業し、以前のようにつるむ機会も自然と少なくなって行き、それ以降はなんとなく会うこともなくなってしまったのですが、それから9年経っての偶然の再会。うれしい悲鳴を上げてしまったのには、そんなわけがあったのです。

というわけで、今回のウェディングは僕としてもひときわ力を入れたですが、その甲斐もあって、なかなか素敵なウェディングになりました。

ウェディングが行われたのは、バークレーの山沿いにある美しいTilden Park内に建つThe Brazilian Room。大きな庭に面したバルコニーのエリアに牧師を呼んでセレモニー(式)を挙げ、その後引き続いて、建物の中でリセプション(披露宴)が行われました。

セレモニーでは、アーチを作成。屋外で行われるセレモニーを意識して、ナチュラルな感じに仕上げました。(写真ですが・・・、リセプション会場のセットアップに追われて、僕としたことが、ついつい撮り忘れてしまいました・・・。今後フォトグラファーから送られてきたらアップします)

そして、リセプション会場での装花ですが、テーブルの数は15。ナチュラルなイメージは損なわずに、しかしながら、デザイン的に面白いものを。そこで考えたのが、デザイン的に違う3種類のものを5つずつ用意し、全体にバリエーションを与えるというもの。使う花材は、共通しています。使った花材ですが、バラ、ダリア、カンガルー・ポー、クロコスミア、サンダーソニア、オレガノ、スカビオサ、ヒペリカム、チョコレート・コスモスなど。

センターピース *タイプ1

3種類の中で、一番低いアレンジです。浅い円形のガラスの花器を使用。花器の淵に沿うように、花を挿しています。写真からはわかりづらいですが、真上から見ると、ドーナツ状に花がデザインされて、真ん中から水が覗いています。この水も大切なデザインの要素。

センターピース *タイプ2

こちらはトピアリー・タイプのもの。ちなみに、奥み見える小さなテーブルは、新郎新婦が座ります。

センターピース *タイプ3

一番背の高いタイプ。これはいわゆる「ベジテーティブ・デザイン」と呼ばれるスタイルなのです。一言で言えば、花器の中で植物が自然に生えているようなイメージ。花壇の一角を切り取った感じですね。


と、こ、と、で! 突然ですが、ここでクイズ。↑の3つの写真には「不自然なところ」があります。さあ、わっかるーかな、わっかるーかな♪


リセプションでは、このほかに、ケーキ、ウェルカム・テーブル、ビュッフェ・テーブル、ギフト・テーブルなどのアレンジを作成しました。

そして、ブーケですが、ナチュラルな感じのキャスケード・タイプのものを用意。




セット・アップのあと、一旦ショップに帰り、そしてパーティがお開きとなる11時頃に再び会場へアーチの解体などのために戻ったのですが、その際にはKEVINも一緒についてきました。パーティ会場を後にし家路に着く招待客たちから、花に関する多くのお褒めの言葉をいただき、KEVIN曰く、とても僕を誇りに思ったとのこと。僕の仕事をこうして「ライブ」で見るのは、初めてだったよね>KEVIN。僕もちょっとだけ鼻高々でした。


そんなこんなの、思い出に残る素敵なウェディングとなったのでした。


結婚おめでとう、Chantal and Adam!! 末永くお幸せに!



せっかくなので、最後に、独立記念日用に作った作品を載せておきます。
「お約束」の赤、青、白に、アクセントのシルバー。花火をイメージしました。


Happy July 4th!





答え) 椅子がありません。椅子はすべて、屋外で行われるセレモニーに出払っていたのです。セレモニーが終わり次第、テーブルのもとへセットアップされるのですが、この写真を撮ったときには椅子のない状態でした。

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26 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
もしかして (kelee)
2006-07-07 22:32:14
もしかして、1番かな~~。すごいすてきなところですね。この会場。ものすごく蒸し暑~い日本とちがいさわやかさ抜群の景色。結婚式のお祝いムードもあってすごく気持ちが良さそうで今の時期だけでも日本脱出したいなあ。花火みたいな生け込み、結婚式の飾りと大忙しなマシューさんだけど、すごくがんばってる感じもいい感じ。華人さんの気持ちわかるななあ~。

なんか、いつもお花に囲まれてるからそろそろマシューもどんな花の香りかは分からないけど、花の香りが体にしみ込んで香水入らずでいい香りがしそうな気がします。それこそフラワーボーイじゃね~。
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感激しました!! (ちえ@シカゴ)
2006-07-09 11:32:16
Matthewさん、はじめまして



昨夜ネットをうろうろしていて、こちらのブログを見つけたのですが、本当に素敵な内容で、引き込まれるようにすべて読ませてもらいました。

MatthewさんやKevinさん、そのほかの方々の素晴らしい人柄が出ていて、読んでいて気持ちが暖かくなります。

おまけに私の好きな花、猫、料理が満載で・・・

今年最高の発見です!

これからも楽しませていただきます。

本当に素敵なブログをありがとうございます♪
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これはまた…。 (モモねこ)
2006-07-09 11:37:44
ステキですね~。

イスが無い事なんて、全く気づかない程、お花に夢中でした。



センターピースを3種類、テーブルの表情が変わって、とってもいいですね。

こんな飾り方もあるのですね。

ゲストの方も、特別感が増して、うれしい演出☆

トピアリータイプの物は、足元に散らしたお花に、マシューさんの繊細さを感じました。

ほんとに、どれもステキです



お花は、剣山のかわりに、敷き詰めた石で支えているんですか?

うちは相変わらず、投げ入れという名の元に、バラが花器に放り込まれています…。
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kevin (I now pronounce you...)
2006-07-09 17:13:15
My dad always asks

?'So, how many people did Matthew marry THIS weekend??'



You?'d think Matthew was the biggest polygamist in California from the sound of that! But no, thank goodness, he?'s just making so many people happy! I got to go to the Brazilian Room last week at midnight to pick up the flowers (some of which are still in the house!), and everyone at the wedding -- straight guys included -- wanted to shake Matthew?'s hand and thank him! Way to go!
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ただいまー!!! (mahari1)
2006-07-10 09:49:13
今日 Washington D.C. 及びNY から帰ってまいりました。家族そろっての長距離旅行、久しぶりで楽しかったです。あちらでは、公共交通機関を使って移動しましたが、子連れを見かねて席を譲っていただいたり(それも怖そうな おじさんよー)いろんな人に話しかけてもらったり、本当に良い旅でした。また明日から頑張って生きて行けそうです

ところで、やっぱり リーちゃんの「結婚の時のお花」はMatthewにお願いして正解です!!!(30年後だけど。。。。)素敵です。こんな素敵なアレンジメントでお客様をお迎えできたらどんなに素晴らしいでしょう、いつもながら本当にお見事。会場全体が、Matthewのアレンジメントで、洗練された雰囲気になるのよ。。。ため息。。。

それに、こんな偶然な再会ってまたいいじゃないですか。このお仕事をやっていたからの再会ですね。私までなんだか嬉しくなってしまいました
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考える暇もなく、 (piyo)
2006-07-10 16:08:45
答えを読んでしまいました

写真を拝見して、matthewさんの作品が、いかに会場を引き立てているか一目瞭然です!

matthewさんが褒められて、kevinさんが喜ぶ気持ち、すごくわかるなぁ



偶然の出会いもビックリですね
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ふむふむ (ひろ)
2006-07-10 16:43:22
もう聞き飽きている褒め言葉だと思いますが、本当に毎回毎回素晴らしい。ほぼ同じ花材を使っていても、デザインを変えることによって、どれもとても新鮮で同じような花材が使われているということを忘れてしまう感じですね。細かいところまでこだわって、でも自分のエゴとか好みではなく、クライアントの意向をちゃんと生かして、且つ、マシューにしかデザインできないデザインに仕上げているところが本当のプロですね。ケビンのコメントの最後の一言に、いつもながら感動しました。忙しいと思うけど、頑張ってください。もしかしたら、報告したい出来事が起こるかもしれない(でも期待しちゃダメですよ)ので、近いうちにまた食事でも。
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外れた~ (yori)
2006-07-10 17:40:13
私の答えは、テーブルにパンが置いてあるだったのに、、。だってパンがおもむろに置いてるの不自然じゃないですか?

それにしても不思議な縁ですね、9年ぶりの再会なんて。しかもすごい素敵なウェディング会場ですよねえ~、わ、わたしもそこで、、、。

独立記念日のお花、花火をイメージしたんですね?
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赤が ()
2006-07-11 02:07:11
シンプルなドレスを引き立ててとても素適。



日本では結婚式などのテーブルクロスは白ですが、

こんなのもいいですね~

招待した側も、されたお客様も、いつまでも心に残ることでしょう^^

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Unknown (wonda)
2006-07-11 06:31:42
花嫁さん、露出度高くて艶かしいですね~

お名前からすると、もしかしてフランス人ですか?

一番上の写真のセンターピースの薔薇がサーモンのような色で、とてもおいしそうですね。

思わず横のバゲットにはさんで食べたくなりました。
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