ここサンフランシスコでは毎年、ヴァレンタイン・デーが過ぎると同時に本格的なウェディング・シーズンが到来します。僕もその例に漏れること無く、ブライドやウェディング・コーディネーターとの打ち合わせやら、それらの企画書や見積書の作成に追われる日々を送っている訳ですが、今回のエントリーは、ずばり、今年のウェディングのトレンドについて。ウェディングを近々控えていらっしゃる方も、いらっしゃらないけれども「せめて夢ぐらい見させてよ!」lという方も、必見のエントリーですよ~。
もちろん、新婦が10人いれば、彼女たちの好みはまさに十人十色なわけですが、それでもその時その時に、全体の流れ(トレンド)があるのは確かです。ウェディングに於いてのトレンドを左右するのは、やはり、星の数ほどあるウェディング関係の雑誌やムック本、そして、ウェディング・ドレスやアクセサリーに大きく影響を及ぼすファッション界での流行です。結婚式を控えている女性はみんな実に研究熱心で、トレンドにも敏感。僕のコンサルテーションに現れる将来の新婦たちの多くも、大抵の場合、雑誌の切り抜きなどを集めたスクラップ・ブックを持ってやって来ます。ぼくとしても、彼女達が求めているものを視覚的に把握しやすいので、これらのスクラップ・ブックは、打ち合わせを進める上でとても助かります。
ブライドが自分のウェディングを計画する場合、真っ先に決めるのはウェディング・ドレスというパターンが一般的で、花のデザインは、ドレスのテイストを基にイメージを膨らませてアイデアを絞って行くのが一般的です。なので、ウェディング・ドレスのイメージは、ウェディング全体の「テーマ」を決定する重要な要素となるわけです。そんな訳で、僕も毎年ウェディング・ドレスのトレンドをチェックしているのですが、今年のトレンドは二極化の傾向にあるようです。ひとつ目は、「ブラック」のアクセント。純白なドレスに黒い刺繍やビーズでデコレーションを施し、シックでフォーマルなテイストを全面に打ち出したもの。そして、二つ目は、「ボタニカル・モチーフ」。花や葉などのパターンを白や柔らかいパステル系の生地に取り入れたものです。ちなみに、この二つのトレンドに共通しているのは、「ストラップレス」と「リボン」です。
もっとも、ブラックを取り入れたウェディング・ドレスは、ここ北カリフォルニアでの人気は今ひとつのようですね。カリフォルニアでは、フォーマルな中にもどこかカジュアルなテイストを残したものの方が人気が高いので、あまり「カチッ」とし過ぎたものは敬遠される傾向があるようです。
と、前置きが少々長くなりましたが、ここからがウェディングに於けるフローラル・デザインについての話です。去年はブラウンの人気が高く、その影響で、花のアレンジメントも、茶色/オレンジ/ワイン・カラー/フューシアと言った、所謂「ジュエル・トーン」と呼ばれるシックでゴージャスな色合いを求める人が多かったのですが、その人気も、今年に入った途端に減速。今年は、ドレスの「ボタニカル・モチーフ」に代表されるように、「ナチュラル」「ロマンティック」「オーガニック」の三つがキーワードです。
今年に入りコンサルテーションをしたブライドのほとんどが、ロマンティックなものを求めていて、花の色目も純白ではなく、白やクリームをベースに、パステル系の色を加えたものが人気です。デザイン的には、ここずっと主流のラウンドのハンド・タイド・タイプのものに加え、キャスケードの人気が復活する兆しがあります。そしてブーケに使う花材ですが、アジサイなどの他に、野草的なもの(スカビオサ、ニゲラなど)を使って、ナチュラルかつオーガニックなテイストを全面に押し出したものをリクエストするブライドが多いですね。
というわけで、お待ちかね。
今年のウェディングのテイストをざっと写真にまとめてみました。(ちなみに、全部僕のデザインです)
今年人気の花材のコラージュ。
野原で摘んだような野草をイメージするものや実ものがトレンド。
ブーケは、白をベースに、パステル系の色を取り入れたものや、
バラや蘭のようなフォーマルなイメージの花ではなく、このような野原に咲いているようなカジュアルな花材を集めたものが人気。
*僕のブーケ・コレクションも是非ご覧になってみてください。
そして、リセプション・パーティのテーブルの上を飾るアレンジメントですが、
あまりカチッと作り込まれたものよりも、この手のナチュラルなテイストのものや、
淡い同系色でまとめてロマンティックな感じなもの、
或いは、このように、果物や野菜などを使って、オーガニックな印象を持たせたものが今年の傾向です。
この他のテーブル用のアレンジメントのサンプル画像は、こちらからどうぞ。
ちなみに、セレモニーは、牧師や神父を招いて、屋外でガーデン・スタイル風に執り行うのも今年の流行です。カリフォルニアの青い空の下、緑に囲まれてのセレモニーは、やはりフォーマルに演出されたものよりも、カジュアルでロマンティックなものの方が似合いますね。冒頭で使った写真も、先日手掛けたウェディングのセレモニー用の装花です。アーチを色とりどりの花でデコレーションをし、芝生のヴァージン・ロードには、300本のバラの花びらを敷き詰めました。
以上、今年のウェディングの傾向を簡単にまとめてみましたが、楽しんでいただけたでしょうか。
もし、もっと詳しく突っ込んだことが知りたい! というような方がいらっしゃいましたら、お気軽にメールをください。僕の出来る範囲内で、お手伝いさせていただきますので!
最後に、今年のウェディング・ドレスのトレンドである「ブラックの装飾」にちなんで、久々に真っ黒け~なこの方に登場願いましょう。
「ここんとこ、僕の出番が少な過ぎですから、マシュウさん」
chipが副会長を勤める「黒猫振興会」はこちらから!
もちろん、新婦が10人いれば、彼女たちの好みはまさに十人十色なわけですが、それでもその時その時に、全体の流れ(トレンド)があるのは確かです。ウェディングに於いてのトレンドを左右するのは、やはり、星の数ほどあるウェディング関係の雑誌やムック本、そして、ウェディング・ドレスやアクセサリーに大きく影響を及ぼすファッション界での流行です。結婚式を控えている女性はみんな実に研究熱心で、トレンドにも敏感。僕のコンサルテーションに現れる将来の新婦たちの多くも、大抵の場合、雑誌の切り抜きなどを集めたスクラップ・ブックを持ってやって来ます。ぼくとしても、彼女達が求めているものを視覚的に把握しやすいので、これらのスクラップ・ブックは、打ち合わせを進める上でとても助かります。
ブライドが自分のウェディングを計画する場合、真っ先に決めるのはウェディング・ドレスというパターンが一般的で、花のデザインは、ドレスのテイストを基にイメージを膨らませてアイデアを絞って行くのが一般的です。なので、ウェディング・ドレスのイメージは、ウェディング全体の「テーマ」を決定する重要な要素となるわけです。そんな訳で、僕も毎年ウェディング・ドレスのトレンドをチェックしているのですが、今年のトレンドは二極化の傾向にあるようです。ひとつ目は、「ブラック」のアクセント。純白なドレスに黒い刺繍やビーズでデコレーションを施し、シックでフォーマルなテイストを全面に打ち出したもの。そして、二つ目は、「ボタニカル・モチーフ」。花や葉などのパターンを白や柔らかいパステル系の生地に取り入れたものです。ちなみに、この二つのトレンドに共通しているのは、「ストラップレス」と「リボン」です。
もっとも、ブラックを取り入れたウェディング・ドレスは、ここ北カリフォルニアでの人気は今ひとつのようですね。カリフォルニアでは、フォーマルな中にもどこかカジュアルなテイストを残したものの方が人気が高いので、あまり「カチッ」とし過ぎたものは敬遠される傾向があるようです。
と、前置きが少々長くなりましたが、ここからがウェディングに於けるフローラル・デザインについての話です。去年はブラウンの人気が高く、その影響で、花のアレンジメントも、茶色/オレンジ/ワイン・カラー/フューシアと言った、所謂「ジュエル・トーン」と呼ばれるシックでゴージャスな色合いを求める人が多かったのですが、その人気も、今年に入った途端に減速。今年は、ドレスの「ボタニカル・モチーフ」に代表されるように、「ナチュラル」「ロマンティック」「オーガニック」の三つがキーワードです。
今年に入りコンサルテーションをしたブライドのほとんどが、ロマンティックなものを求めていて、花の色目も純白ではなく、白やクリームをベースに、パステル系の色を加えたものが人気です。デザイン的には、ここずっと主流のラウンドのハンド・タイド・タイプのものに加え、キャスケードの人気が復活する兆しがあります。そしてブーケに使う花材ですが、アジサイなどの他に、野草的なもの(スカビオサ、ニゲラなど)を使って、ナチュラルかつオーガニックなテイストを全面に押し出したものをリクエストするブライドが多いですね。
というわけで、お待ちかね。
今年のウェディングのテイストをざっと写真にまとめてみました。(ちなみに、全部僕のデザインです)
今年人気の花材のコラージュ。
野原で摘んだような野草をイメージするものや実ものがトレンド。
ブーケは、白をベースに、パステル系の色を取り入れたものや、
バラや蘭のようなフォーマルなイメージの花ではなく、このような野原に咲いているようなカジュアルな花材を集めたものが人気。
*僕のブーケ・コレクションも是非ご覧になってみてください。
そして、リセプション・パーティのテーブルの上を飾るアレンジメントですが、
あまりカチッと作り込まれたものよりも、この手のナチュラルなテイストのものや、
淡い同系色でまとめてロマンティックな感じなもの、
或いは、このように、果物や野菜などを使って、オーガニックな印象を持たせたものが今年の傾向です。
この他のテーブル用のアレンジメントのサンプル画像は、こちらからどうぞ。
ちなみに、セレモニーは、牧師や神父を招いて、屋外でガーデン・スタイル風に執り行うのも今年の流行です。カリフォルニアの青い空の下、緑に囲まれてのセレモニーは、やはりフォーマルに演出されたものよりも、カジュアルでロマンティックなものの方が似合いますね。冒頭で使った写真も、先日手掛けたウェディングのセレモニー用の装花です。アーチを色とりどりの花でデコレーションをし、芝生のヴァージン・ロードには、300本のバラの花びらを敷き詰めました。
以上、今年のウェディングの傾向を簡単にまとめてみましたが、楽しんでいただけたでしょうか。
もし、もっと詳しく突っ込んだことが知りたい! というような方がいらっしゃいましたら、お気軽にメールをください。僕の出来る範囲内で、お手伝いさせていただきますので!
最後に、今年のウェディング・ドレスのトレンドである「ブラックの装飾」にちなんで、久々に真っ黒け~なこの方に登場願いましょう。
「ここんとこ、僕の出番が少な過ぎですから、マシュウさん」
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