音次郎の夏炉冬扇

思ふこと考えること感じることを、徒然なるままに綴ります。

社会人とスポーツ

2010-11-30 05:49:58 | 身辺雑記
前回に続いてバスケのお話です。私の参加しているクラブチームは、高校生から60代、外国人や女子も集うほど、構成員は多様性に富んでおり、都内の体育館にどこからともなく集まってきて、練習が終われば仕事に戻る人、何人かで一杯やっていく人、恋人との逢瀬にいそしむ人、試験勉強のために図書館に直行する人など様々です。

こういうメンバーとの交流もあるんでしょうが、私はバスケを再開したことで、今まで胸襟を開いて話せなかった同僚と打ち解けることができました。彼は中・高・大学そして社会人になってからも、暫くはバスケに打ち込んできた男として知られていました。今は離れていても、このスポーツへの情熱を失っていないことが伝わってきました。彼にオフェンスのフォーメーションや練習方法などを伝授してもらっています。

また、先日イベントでお隣に出展した会社の人と雑談していたら、その方が休日にミニバスのコーチをしていることがわかりました。私より3歳ほど年上ですが、中・高とかなり本格的にやっていたプレーヤーで、大学にはバスケの推薦で入学したといいますから相当なものです。私は嬉しくなって、会ったばかりなのに色々と質問したところ、フォワードとして鳴らした彼は、ゴール下でマーカーのスクリーンアウトを外す方法やリバウンド必勝法を、懇切丁寧に実演をまじえて教えてくれました。スーツ姿の大の男がブースの陰で身体を寄せ合ってごにょごにょしているのを、通りかかったコンパニオンのお姉さんが見て、なんか誤解したようで、さっと目をそらして足早に去っていきましたが・・・。

「貴方のように私も子供たちを教える指導者の年齢ですが、空手もバスケも一兵卒(笑)として怒られながらやってます^^」というと、彼は心底羨ましそうな顔をして、「いや、スポーツはプレーヤーが一番楽しいですよ。自分は腰と膝が云うことを聞かず動けないもんで・・・」と寂しそうにつぶやきました。

固い体育館の床の上を、大男たちがゴーアンドストップやジャンプを繰り返し、肉弾戦といえる激しい接触プレーを伴うバスケットボールは、本格的にやっていた人ほど故障を抱えているものだといいます。私はその点、ブランクが長い分傷んでいないので、やりたくても出来なくなってしまった同好の士たちの分まで頑張りたいと、思いを新たにしました。

故障と云えば、オバマ大統領もスポーツマンですが、オフで仲間とバスケやっていて口を12針縫う怪我をしてしまったようですね。また、情報番組のレギュラー司会を務める極楽とんぼの加藤浩次も休日にフットサルをしていて足首を骨折し、番組を休まなければならなくなったとか。仕事に大穴開けた海老蔵の場合は、あまり誉められない「課外活動」に勤しんでいたようですが、オバマや加藤はゲームの中の不可抗力でしょうから気の毒です。でもいくら気を付けていても、アクシデントが発生してしまうのがスポーツの怖いところでもあります。

近所に、会社の飲み会のカラオケで走り回って足を骨折したというご主人がいました。その人の場合は、中間管理職として日頃からストレスを抱え、苦労しているのを周囲が理解していたので、ちょっと間抜けな怪我にも同情的で(皆が目撃していたし)、回復するまで営業から内勤的な仕事に替えてもらったそうです。でも、オフで個人的に楽しんでいたスポーツで骨折やアキレス腱断裂など、入院と手術を要する故障をした場合、仕事を休まざるを得なくなり、昨今の経済状況ではなかなか大変です。

私などは練習開始前はボールに触らず、ひたすらストレッチとアップを入念に行っていますが、それでも怪我は避けられないことがあります。無茶なプレーは慎んで、大きくバランスを崩すことのないように心がけていますが、少年時代はそんなことを考えなかったなあと思い返すと、怪我や仕事を気にせず思い切りやれることも、若者の特権だということがわかります。


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