チャーを始めてみたのは中学生のころ、ブラウン管テレビの中であった。
当時歌謡界は最高の盛り上がりを見せていたころだと思うが、このころ中坊の俺はフォークギターを卒業し海外のロックの
虜となり毎日エレキギターを弾きまくっていた。
歌謡曲はごく一部を除いてほぼ無視していたのだが、有る時長髪にロングヘアーをなびかせフェンダーマスタングを
弾きながら歌うチャーを発見した。曲目は気絶するほど悩ましい。ギターソロはちょっと聞いただけでこいつは本物だと
感じさせるものが有った。
すっかりファンとなり、当時の乏しい情報を集めてみると、既に中学生でスタジオミュージシャンとして活動しデビュー前には
スモーキーメディスンを18の時に結成し、天才ギター少年と言われていた。
そして、後に語ったことだがロックをメジャーにするために仕方なく入った歌謡界だったらしいが、同じくして原田真二
世良公則と共ロック御三家とくくられどんどん人気が出て行った。
明星の表紙をピンクレディと飾ったり、ベストテンではギターぶん投げて周囲をびっくりさせたり、夜のヒットスタジオでは
裸足で登場し吉村真理に爪が伸びてるわよ！と突っ込まれるとファッションファッションとかわしたり、お茶目でいたずら好き
なのは今でも相変わらずだ。
有る番組ではジュリー（彼はカッコ良かった）のボーカルに合わせてギターでセッションする事が有ったのだが、非常に彼らしい
素のギタープレイを見せていてしびれた。
その後も逆光線 闘牛士などもヒットしたのだが作詞は阿久悠で、チャーもプロの作詞家は違うと感じたようだ。同じく本物の
当時の歌手たち 五木ひろし 山口百恵 ジュリーに影響を受けたり、ピンクレディのあまりの忙しさをこなす姿は色々と
勉強になったと語っている。
その後、有る事件に巻き込まれ歌謡界を引退、一年間の充電後日比谷野音を貸し切り無料のフリースピリットライブを新しく
結成したジョニー ルイス＆チャーバンドで満を持して開催した。
当時高校生になっていた俺は同じチャー好きの同級生と共に日比谷に駆け付けたが、既に超満員、係員の静止を振り切り
金網を乗り越え入場に成功した。（この時の入場人員が野音の記録らしい）
そのライブが凄かった！出だしはジミヘンライクに君が代をギターソロで吠えた後は、解き放たれた猛獣のように新曲を
披露していった、これは今まででもトップ５に入るライブでした。
そのころはチャーの思惑通り、ロックブームとなり色々とロックフェスが開かれて足しげく通ったものである。
勿論チャーが目的だったが、ＲＣサクセションやシーナ＆ロケッツなど（今はもうライブは見れないが）他にも日本の
いかしたロックを楽しめた。
その後、バンド名をピンククラウドと改名しだんだんと大人らしい肩の力の抜けた大人のロックサウンドへとシフトしていった。
俺はそのころサンディエゴへ行きサーフィンとアメリカン８０’ｓロック＆ポップスに染まっていった。
そして時は流れ、先日ネットを見ていたらチャーのコンサートがうちの近くで開催されるのを知り、へー今でも頑張ってるんだ
と思い、ユーチューブで動画を見たら全然バリバリじゃないですか！
帽子さえとらなければ風貌もほとんど変わらない（ジュリーはヤバくなってしまいましたが）速攻チケットをゲット、2階席
の前の方で中央のいい席でした。
セットリストは知らない曲からあのフリースピリットの再現も有り、ロック スーダラ節 で5，60代の観客も大盛り上がり。
最後はスモーキー更にプラスワン、サインを求めるファンにもきっちり答えて人柄の良さがにじんでました。
還暦も既に過ぎ（還暦コンサートはユーミン 泉谷しげる 福山雅治その他多数のゲストで日本武道館だったそうです～
行きたかった！）ますますキレキレなチャーもこれから椎名林檎とチェックしていかねば、チャーはこんな定年過ぎまで
働かせて(笑)等と言ってましたが、幸せそうでこちらまで幸せになるコンサートでした！
