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わたしたちが良い時をすごしていると(片桐ユズルさんの新しい詩集)

2011年08月04日 | マミム・メモ

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詩人の片桐ユズルさんはどこへ行ってしまったのだろう?

久しぶりの詩集は、いつでるのだろう?

と、あてもなく心待ちにしていた「片桐ユズル詩集」が、思いもかけず、我が家に届けられたとき、一瞬、目を疑った。

なつかしい詩と新しい詩を合わせて約70編。

こうして新しい詩集におさまると、朗読会などで何度も聞いたおなじみの詩も新鮮だ。

この『片桐ユズル詩集 わたしたちが良い時をすごしていると』(コールサック社刊、2011)には、編者であり、発行者であるコールサック社の鈴木比佐雄氏による、ていねいな詩人の紹介と解説を記した栞がついているので、初めての人でも片桐ユズルさんの軌跡を知ることができる。その栞のタイトルで鈴木さんは、片桐ユズルさんのことを、言葉の嘘を感知し「良き時」を共有する言葉を探す人と紹介しておられる。日常の言葉で語られた詩やうたが、その力になりうることは、60年代から70年代にかけて体験してきたことだが、詩もうたもつくらない私としては、日常の「対話」のなかに、良い時を共有する言葉を探してゆこうと思う。

 

本書におさめられた詩のなかで、タイトルにもなっている「わたしたちが良い時をすごしていると」は、とりわけ、いまの私にとって、とても貴重な詩だ。

 

わたしたちが良い時をすごしていると

 

わたしたちが良い時をすごしていると

あのひとが首をつきだして交差点を

わたってくるのが見えたので

わたしたちはかくれた

あのひとはひとの時間をぬすむからね

といいながら気づいた

わたしたちに共有できるのは

時間だけだ

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