ことばと学びと学校図書館etc.をめぐる足立正治の気まぐれなブログ

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報告:第5回学校図書館ジャムセッション

2007年08月27日 | 知のアフォーダンス

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 第5回学校図書館ジャムセッションは、8月18日、19日の両日、川崎市のカリタス女子中学高等学校で開催されました。1日目88名、2日目52名、学校関係者はもちろん、市民、企業関係者、研究者など多彩な皆さんが参加してくださったおかげで、多様な声を響き合わせる(多様なバックグラウンドを持つ人々の経験をつむぎ合わせる)ジャムセッションのスタイルを維持しながら、盛会のうちに終えることができました。その評価については、皆さんに送付をお願いしている振り返りシートや9月に予定しているスタッフの反省会を待たなければなりませんが、私自身にとっては、2日間のセッションを通して、わが国における新しい学校図書館の概念の萌芽を見ることができたように思います。

 その様子と何人かの参加者がウェブ上で公開しておられる報告へのリンクを、下記のサイトでご覧いただくことができます。

 第5回学校図書館ジャムセッション

 企画会議の一員として私は次のような思いでセッションに臨みました。

・生徒一人ひとりの成長と学びを育む学校教育(学校改革)を担う一員として司書・司書教諭はどのような役割を担うか。

・他の教職員とどのように連携していくか。

・そのような活動を行なう専門職の基礎基本とは何か。

このような問題について、これまでの実践や考え方を批判的に問い直しながら新しい学校図書館の概念を模索したい。

 1日目のセッションでは、おおむね次のような視点が提起され、2日目は、それをもとに参加者各自の問題意識を絡めて議論し、その経過をポスターにまとめて発表しました。

・授業における協働のあり方

・子どもの意欲やヤル気をどのようにとらえて学びへと展開するか

・低学力の子どもをどうするか

・学校の教育体制と学校図書館のかかわり

・メタ認知やメディアリテラシーの考え方を取り入れた学校図書館活動

 今後、何らかの形でセッションの全般にわたる報告と総括を行なうつもりですが、私の個人的な反省点と今後の課題をいくつか記しておきます。

(1)テーマを絞り込んで議論を深めるために2日間のセッションとし、定員を50名に限定しましたが、それでも、一つひとつの発表にたいして十分に議論を尽くすことができませんでした。
 今回のセッションを総括した後で、さらにテーマと人数を絞り込んで合宿をするなどして、さらに議論を深めることで新しい学校図書館のあり方をまとめることができればいいのですが・・・

(2)今回もやはり図書館サイドの参加者が数の上では圧倒的に多かったので議論の内容が偏るのではないかと心配したのですが、さまざまな立場の皆さんが積極的に参加してくださったので多様で刺激的な議論が展開できました。今後、さらに教員サイドの参加者が増えると、もっと議論が深まることが期待できます。

(3)その他、各論のレベルでの反省は、参加者による振り返りシートとスタッフによる総括をふまえた報告にゆだねることにしますが、プログラムの運営について、さまざまな不手際があり、参加者の皆様にご迷惑をおかけしたことを、この場を借りてお詫びいたします。

 「ジャムセッション」は一時的なイベントにすぎませんが、専門職による主体的な学びのスタイルのひとつとして受け止めていただき、各地域、各職場でその時々に生じる課題について、このスタイルによる教職員相互の学び合いが日常的に行われることを期待します。

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