地理バカ日誌 ☆*:. 地図の園 .:*☆

地理ネタ、地図ネタなど、いろいろ気ままに書いています。

             by まつおか秘密研究所

2015年の国勢調査の速報値から

2016-03-03 21:59:48 | 社会・経済
 先日発表された平成27年国勢調査の速報値にもとづいて地図を作ってみました。

 日本の総人口が5年前の調査から約95万人減ったということですが、実際に減ったことは確かでしょうけど、調査漏れも増えているんじゃないですかね。 身の回りで「調査員が来なかった」とか「回答しなかった」と言う人が、前回調査のときよりも増えたような気がします。


 市区町村別の5年間(2010~2015年)の人口増減の状況について、まずは全国の地図を。

   マップ061
  

 人口の変化量を円の大きさであらわしたもの。赤が増加数で、青が減少数です。

 見づらいですが・・・赤が目立つのは東京圏と名古屋圏、大阪周辺はちょっと少な目で、あとは札仙(広)福ですね。 県庁所在地クラスの都市はまだ増加してるところ、減少したところ、分れました。
 減少は、やはり福島県の浜通りや宮城県の三陸部で目立ちます。 ただしトータルで見ると大都市圏の縁辺部が大きい。 ずっと前に大阪の通勤圏が縮小しているというネタを投稿したことがありましたが、それとリンクしていると見て良いでしょうね。

 増減率であらわしたのが次のマップ062です。

   マップ062
  

 やっぱり見づらいですね。 次回以降、ぼちぼち地方別の、もうちょっと見やすい地図を作って投稿したいと思います。
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昨日の大阪府知事選について

2015-11-23 20:37:25 | 社会・経済
 昨日行われた大阪府知事選の投票結果について、府の選挙管理委員会が公表した市区町村別の集計データをもとに、地図を作ってみました。

 まずは投票率の分布。

   マップ035
  

 府全体の投票率は約45.5%、そのなかで大阪市は市長選との“W”だけあって、市部では最高の約50.6%でした。それでも低い値ですね。府全体、とくに大阪市外は盛り上がったという感じは全くなかったような・・・で、結果も予想通りと言うか・・。

 そんななか、候補ごとの得票率を地図に描くと・・・

   マップ036
  

 まずは当選した松井一郎さんの得票率の分布図です。明確な相関関係は確認できませんが(相関係数は-0.53)、なんとなく投票率が高い市区町村では松井さんの得票率が低いという傾向が見えます。ということは・・

   マップ037
  

 逆に、くりはら貴子さんは投票率が高い市区町村で得票率が高いという傾向が。松井さんの続投を許さないという人たちが頑張って投票所に足を運んだ・・ということでしょうか?
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大阪市内の居住地域分化・続き

2015-08-07 11:39:01 | 社会・経済
 ここのところの暑さの影響なのか、先日、パソコンが壊れてしまいました。夜、GISで地形のラスタデータを作るべく、演算を任せたまま寝たのですが・・・朝起きたらパソコンがすご~く熱くなってて、その後OSが起動しなくなってしまいました^^;) 新しい方のパソコンなのですが・・・・

 というわけで、今は古い方のパソコンで作業しています。

 今回は前回の続きで、大阪市内の居住地域分化に関することなのですが、地図が持つ意味合的には前回と似たモノになります。

     マップ030
  

 マップ030は、各区に住む就業者のうちホワイトカラー(今回は国勢調査報告の「管理的職業」と「専門・技術的職業」を合わせたものとしています)の割合をあらわしています。ホワイトカラーは一般に頭脳労働者であり、相応の学歴がともないますから、空間分布は高学歴者の分布をあらわした前回のマップ028などと似た形になります。

     マップ031
  

 マップ031も前回のマップ029と同様に、新たに転入してきた人(2005年から2010年に他の市町村から転入)について、ホワイトカラー職の割合を表したものです。マップ029だと淀川区の値が高めになっていましたが、今回のマップではそうでもないですね。ホワイトカラーで見た場合には、より上町台地や都心への指向性が強い面があらわれていると見てよいでしょうか。

 
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大阪市内の居住地域分化

2015-07-29 12:36:48 | 社会・経済
 また1ヶ月以上沙汰無しにしてしまいました。

 前回のネタに関連して、大阪市内の住民属性について区別の統計データ(2010年の国政調査結果)をもとに地図を描いて見ました。
 テーマは「学歴」で、下の地図は各区住民の既卒者(就学前や在学者は含まない)のうち、大学卒・大学院終了の最終学歴をもつ人の割合を示しています。

     マップ028
  

 この地図からは、かなり明瞭な地域差が確認できます。とくに値が高い(色が濃い)のは北から中央区、天王寺区、阿倍野区ですが、この南北の列状のエリアは以前の地価ネタ(マップ005)でも述べた上町台地と重なります。大坂城は位置的には上町台地の北端にあたります。台地上は、沖積低地が広がる大阪にあっては、歴史的に住宅地としても人気が高い場所ですね。いわゆる高級住宅街の北畠や帝塚山(これは住吉区になりますが)も台地上にあたります。また、ビジネス街の梅田や船場周辺にあたる北区や福島区、西区のあたりも比較的値が高いですが、このあたりはとくに近年では分譲マンションの開発が活発になっており、この10年あまりいわゆる「人口の都心回帰」を経験しています。昔に比べると地価が下がって、分譲マンションの開発・販売がし易くなったとはいえ、やはり都心ですからそれなりの価格には・・・・学歴は所得水準と関連しますから、一つにはその所得水準の差によって住宅地代の負担力が異なることで、結果的に地域差が生じると考えられます。

 次のマップ029は、新たに転入してきた人(2005年から2010年に他の市町村から転入)について、最終学歴の傾向を表したものです。

     マップ029
  

 上に名が登場した区と淀川区は、転入者の45%以上が大卒以上の学歴(もちろん既卒者のうち)です。この地図からも、近年の都心部でのマンション開発が、比較的富裕な高学歴層の流入を引き起こしている様子が推測できますが、このような住民属性の傾向の違いは、当然ながらそれぞれが志向する社会のあり方の違いにも繋がるわけで・・・・
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大阪市内の南北(?)差について

2015-06-12 23:24:09 | 社会・経済
 住民投票の際にも話題になった、大阪市内の地域差について、地図を追加します。

 下の地図は、2010年の国勢調査結果のデータをもとに描いたもので、各区の住民のうち過去5年間に大阪市外から転入した人の割合を表しています。

     マップ027
   

 近年、北区や中央区、西区などは、マンション開発が進み、いわゆる「人口の都心回帰」が生じたと言われました。よそから来た人だからこそ思うところ、ずっと大阪にいると気づかないところ・・・いろいろあるでしょうね。

 次は、転入してきた人たちの特徴など、軽く分析してみたいと思っています。
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