まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

世捨て人の発想かしらん

2007年08月19日 18時14分24秒 | きれいになりたい?
「化粧水でしょ、乳液でしょ、美容液と下地・・・」

はあ。

「ファンデーションとチークとアイライナーとマスカラが4本」

4本!?

なぜ4本。

「4本いるんです!」

若い娘いわく、下地代わりのマスカラ、長さを出すマスカラ、

ボリュームを出すものとカールさせるもので4本。

付ける順序も決まっているという。

それ、重みで落ちてくるんじゃないの?とからかう。

この娘ははっきりした顔立ちをしているので

そんなに付けなくてもいいように思えるのだが。

ちなみにわたしはノンマスカラ派。

以前は付けていたが今はやめてしまった。

確かに付ければ目元がパッチリした感じになるのだが

あまり化粧栄えする顔ではないので、全体のバランスが崩れる。

ビューラーを使うのもやめてしまった。

なので、わたしのまつげはいつも斜め下に向かっている。

面倒なわけではない。

肌の手入れや化粧は好きだし、時間もある。

かつては何本もマスカラを持っていたし、ビューラーも何種類か持っている。

嫌になったのだ。

まつげをくるんくるんさせている自分が。

たかがまつげに一生懸命になっている自分が。

しかし、今それを必死になっている小娘を馬鹿にする気はまったくない。

美容も化粧も「たかが」にムキになる積み重ねだ。

アイライン一本で自分に自信が持てるなら引いたほうがいい。

もしかするとわたしもまたいつか、

マスカラを日常的に使うようになるかもしれないし。

今は、マスカラを付けて自信を持つ自分が嫌なだけだ。

そもそも、旅行に持って行くものの話をしていたのだ。

一泊でも結構な荷物になってしまうという話になって

若い娘が、化粧品がかさばると言い出した。

旅行の荷物でいつも思い出すのが、以前勤めていた店の店長だ。

社員旅行の集合場所に、その店長だけ手ぶらで現れた。

「店長、荷物は?」

皆の問いかけに、着ているジャンパーのポケットを左右交互に叩いて見せて

「パンツ、髭剃り」。

かっこいい。

こういう風に、わたしも生きたい。