Lepidolite(レピドライト)・・・まりあ◎シャクティというARTのこと。

☆ココロとカラダ、スピリチュアルそしてART☆
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描くことは私にとって

2009-10-20 22:06:40 | 絵など
子供の頃から、絵を描くことは私には当たり前すぎて
描くことが好き、と口ではいいながらも
描いている時の気持ちとか 描くことへの情熱とかについては
まったく無頓着で
かつてどんな思いを持って絵を描いていたのか
思い出すことが出来ない。
強いて言えば、油絵を覚え始めた十代半ば頃は
描きたい対象・・・・具体的な3次元的「モノ」が
目の前 あるいは頭の中にあって
いかにそれを忠実に再現するか、ということを考えていたように思う。
当時の私自身や、私の描いた絵について友人は「緻密だよね」と表現した。


長いブランクを経て 再び描き始めた今。
描くことは、決して楽しい作業ではなく
むしろ苦しい、と感じている。
先月、本当に久しぶりに紙に向かった時の胸躍る時間が
強烈だっただけに、正直なところ困惑している。
描くことが逆にストレスになっているのではないか?
描き始めた、とはいうものの、むしろ気が乗らない時のほうが多く
ワクワクというよりシブシブ?紙に向かうことがある。
せっかくスケッチブックを買ってきたというのに!


類は友を呼ぶ、のか
それを生業(なりわい)としているかは別として
周りには芸術系人種、しかもアカデミックな教育を受けた人が多くいる。
そんな友人の何人かが、口を揃えてポツリと言っていたのを思い出す。
「描くこと(歌うこと)って、楽しくはないよね」


クリエイターとかアーティストには
いろんなあり方があるのかもしれない。
ただ楽しくて仕方なくて
ひたすらモノ作りに励む人々も世の中に大勢いるけれど
私の場合は 描かざるを得なくて描く、といったほうが近い。
やりたくないことは素直にやらないでおきたいし
だから描きたくない時には描かない日を味わえばいい、と
その気がないので何日か描かないでいたが
とたんに家族と衝突するわ、イライラ・落ち込みスパイラルに。


過去の大掃除、とばかりにこの何年もの間
どれだけ涙と鼻水を流してきたか。
自分でもウンザリするほどに。
でも。涙と鼻水、怒りの表現 だけでは越えられないものが
確かにあるのだ。
描く作業は、今の私にとっては
アートといえるものなのかどうか・・・
顔を洗ったり歯を磨いたり掃除をしたりトイレに行ったりお風呂に入ったり
することと大差ないのでは とも思う。
(そもそも、アートの定義って何かいな?)


昔から、いつも心のどこかで
「人には分かってもらえない」と感じていた部分・・・・
それを「勝手にcloseしてるだけ」「人を信用してないんだ」と
自分を戒めてきたものだ。
人に打ち明けようにも 言葉にするとウソくさく感じ
人には「繊細なんだね」とか「大丈夫よ」の一言で片づけられ
この人なら分かってくれるかもしれない、という
底なしに心優しい人を前にしたらしたで
その人を思うあまり 口に出すことが出来なくなる。


そんな、自分でも持て余していた部分は
私自身に対しても閉ざし 姿を隠すようになっていった。
ただ、慢性的なそこはかとない寂しさ、を残して。
そのことに気付いたのはごくごく最近になってからのことだ。
厄介だと感じながらも
主である私が なんとか、やっとの思いで「それ」を汲み出し
(まるで深い井戸のようだ・・・)
昔と違い 3次元的な形をもたない「それ」を
紙にたたきつけ、表すことで
今まで日の目を見ることができなかった「それ」に向かって
「あなたは そこにいたんだね」「私にはわかるよ」と
話しかけているような気がしている。


そうして (この場ですべては発表していないけど)何枚か絵を描いてきて
わかってきたことは・・・
今までずっと否定してきた
「人には理解されない(と思ってきた)部分」。
それを主の私自身も 理解しようとしていなかったことで
その反動として
「私は人と違うから 人より優れているから。私は他人とは違う」という
タカピーな自分も生まれ
そんな自分をまた否定してきたけれど・・・
他人と比べてどうか、ということもひっくるめて
自分を正当に評価しないことには
これから 自分らしく生きてけるとは思えない。
それは、すべての生きている人に当てはまることだ。
人がどう思おうとも、自分は人と比べて
特別な存在だ、ということ。



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